【海外市場調査】名作「Halo」シリーズ最新作『Halo Infinite』。リリース前からの動向を振り返る(提供:LIVEOPSIS)vol.5

▲『Halo Infinite』公式ホームページより。


ゲームの日々の運用とその効果をリサーチし、ゲーム関連企業へマーケティングデータを提供するSp!cemart(スパイスマート)。

同社のサービス「LIVEOPSIS(ライブオプシス)」では、ゲームアプリの運用情報はもちろん、他社のYoutubeやTwitterの運用情報なども分析することができ、毎月発行しているレポートを提供している。


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また、中国をはじめとした海外のゲーム内イベントやランキング情報も閲覧でき、本連載記事ではスパイスマート協力のもと、海外市場のゲームアプリ動向を紹介する。

今回はHaloシリーズ20周年記念作『Halo Infinite』
をピックアップする。

(以下、スパイスマートが提供するスマホゲーム分析/運営ソリューションル「LIVEOPSIS(ライブオプシス)」での調査内容を基に掲載) 

『Halo Infinite』はHaloシリーズ20周年記念作であり、2015年にリリースされた「Halo 5: Guardians」の続編だ。Haloシリーズのアイデンティティを活かしたゲーム性と、同シリーズの開発継続に対するデベロッパーの強い意志が現れた作品であり、高い評価を受けている。

本記事では『Halo Infinite』のリリース前のPR動向から、リリース後のフリーイベント配信までの運営動向とコミュニティ情報をレポート。

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ゲームの概要

アメリカのゲーム開発会社343 Industriesが開発し、Xbox Game Studiosがパブリッシングを⾏うFPSゲーム。Haloシリーズ本編の6作⽬であり、「Halo 4」以降の物語「Reclaimer Saga」としては3作⽬。

プラットフォームはMicrosoft Windows、Xbox One、Xbox Series X/S。

マルチプレイは無料で利⽤可能。当初は2020年11⽉リリースを予定していたが、延期され、2021年12⽉9⽇にリリースとなった。

主な特徴

●     シリーズ共通のリニアなミッション構造とオープンワールド探検要素の組み合わせにより、シリーズ最⼤規模の冒険を実現。

●     マルチプレイモード(基本プレイ無料)は、新規プレイヤーのためのアカデミーモードを搭載しているほか、有効期限のないバトルパスを実装。

●     キャンペーンモードをレジェンドでクリアすると、隠しエンディングが⾒られる。隠しエンディングは、映像⾃体はノーマルと同じだが、紀元前97.368年当時のゼータヘイローでのグランド エディクトとデスポンデント パイアとの会話が流れる。

▲実際のプレイ画面。画像出展:『Halo  Infinite』公式ホームページ

▲実際のプレイ画面。画像出展:『Halo  Infinite』公式ホームページ

 

リリース前の動き

2018.06.10  E3 2018にて初披露。Infiniteというサブタイトルが付くことが判明。
2019.06.09 カンファレンス“Xbox E3 Briefing 2019”で、"プロジェクト スカーレット"と題した新ハードの情報を公開。その中のリリースタイトルとして紹介される。
2020.07.23 Xbox Revealイベントでプレイ映像公開
2020.07.31 マルチプレイは無料、120fpsまで対応と発表
2020.08.12 リリースを2021年に延期
2020.12.09 Halo Waypointで最新情報、スクリーンショット、マルチプレイマップ公開
2021.06.14 E3 2021でトレイラー映像公開、シーズン制・マルチプレイ方式での運営を発表。あわせて2021年のホリデーシーズンに発売と告知。
2021.06.15 マルチプレイモードのオーバービュー動画公開
2021.07.29

マルチプレイモードのテクニカルプレビュー版(ベータ版)のライブ配信実施



2021.10.25 キャンペーンモードのプレビュー映像公開
2021.11.16

マルチプレイモードのベータ版リリース


●2021年11月度のSteamトップ20(マルチプレイヤーベータ版)に入る。https://store.steampowered.com/sale/top_november_2021

2021.12.09

マルチプレイモード製品版およびキャンペーンモードをリリース








リリース後の推移

製品版のリリース当日(12月9日午前9時30分時点)、Steamのグローバルセールスランキング1位を記録した。

リリース前から上位にランクインし関心を集めていたが、リリース当日も1位を維持し、底力を見せた。 

▲12月9日午前9時30分時点のSteam最高同時接続者数ランキング。(Steam公式ホームページより)

 リリース当日のSteamの最高同時接続者数は12万3,030人で、下落傾向にあるAmazonの「New World」を抜き7位となった。
 




リリース後の実施イベントについて

リリース後から現在(2022年2月)まで、2回実施している。

2021.11.23~11.30 初のイベント「Fracture:Tenrai」
2021.12.21~2022.01.03 クリスマスをテーマにしたイベント「Winter Contingency」

 
・2021年11月23日スタート 「Fracture:Tenrai」

▲ イベントのローンチトレーラー画面より

 初のイベント「Fracture: Tenrai」では和風異世界がテーマになっており、メインバトルパスとは別のイベント限定バトルパスが登場。

バトルパスで獲得できる『YOROI』アーマーコアなどサムライテーマのアイテムが30種リリースされました。また、ストアにも和風カスタマイズアイテムが追加されました。

・2021年12月21日スタート 「Winter Contingenc」

▲ イベントのローンチトレーラー画面より

 ホリデー(クリスマス)をテーマにしたイベント「Winter Contingency(公式訳:ウィンター非常事態)」では、クリスマスらしい赤・緑・白のスキンや装飾アイテム、ネームプレートなど、無料のカスタマイズアイテム10種がアドベントカレンダーのように毎日解禁された。

主要コミュニティでのユーザー反応

概ね、戦闘については高評価な一方でシリーズ初見ユーザーにはストーリーが理解しづらいという声や不具合についての報告が見られた。

良い点
●     戦闘の打撃感、グラフィック、スピード感が良い

●     オートセーブ機能があるのでプレイの疲労感が少ない

●     武器の種類が多い

●     FPS初心者でも始めやすい

悪い点
●     Haloシリーズを知らないとストーリーが理解しにくい

●     敵やマップデザインが単調

●     字幕と音声のタイミングが合わない現象が発生

●     時々画面が停止する、サーバーが不安定

▲ Metacriticでの評価は87点。 ポジティブな評価が圧倒的に多い。

 

ゲームの配信状況

・ストリーミングの人気度
Twitchで多くのストリーマーが放送を行っている。

Twitchでのフォロワーは62.4万人。(2022年2月現在)

▲ Twitchでの放送状況 (2022年2月現在)

 

・人気ストリーマー
ストリーマーは、主に自身のプレイや、ハイライトのクリップ映像をメインに放送している。

人気ストリーマーにFrosty、SpartanThe Doggなどが入っている。彼らは他のHALOシリーズでも配信を行なっているストリーマー。Twitchでの放送ランキングは28位だ。


▲ Twitchでのランキング状況。 2022年2月時

▲ Twitchストリーマーランキング。2022年2月時

現在、1月にホリデーイベントが終了してから配信数が減少傾向にあるが、ベータリリースからの推移を見るに新規イベントがあれば、安定して配信が増える状況が確認できる。

日本コミュニティにおいては、タイトル自体の評判は好評価であり「人気配信者」による配信があれば、という声もいくつか見られた。今後の動向も注目していきたい。

 

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■執筆 <株式会社スパイスマート>
スマートフォンゲーム内運用に関する調査・分析を行うリサーチ事業とコンサルティング事業を展開しており、「LIVEOPSIS(ライブオプシス)」というサービス名称で各種ソリューションを提供。

 

株式会社スパイスマート
http://corp.spicemart.jp/

会社情報

会社名
株式会社スパイスマート
設立
2015年7月
代表者
代表取締役 久保 真澄
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