アピリッツ、第3四半期決算は最終損失5700万円と赤字転落 上期の"炎上案件"の影響 問題収束も回復過程 本社移転費用も響く

アピリッツ<4174>は、12月13日、2025年1月期 第3四半期累計の連結決算を発表し、売上高64億5400万円(前年同期比2.2%増)、営業利益2300万円(同94.7%減)、経常利益1900万円(同95.6%減)、最終損失5700万円(前年同期は2億7100万円の利益計上)だった。

・売上高:64億5400万円(同2.2%増)
・営業利益:2300万円(同94.7%減)
・経常利益:1900万円(同95.6%減)
・最終損失:5700万円(同2億7100万円の利益計上)

同社では、Web ソリューション事業の炎上案件が9月に収束したものの、回復過程にあることに加えて、本社移転に伴う販管費の増加、そして移転関連費用を特別損失として計上したことで最終赤字となった、としている。

 

【12月13日18時44分追記】
四半期の業績推移は以下の通り。

  

■Webソリューション事業

売上高は24億9800万円(同6.1%減)、セグメント利益は2億2100万円(同72.6%減)となった。

第1四半期累計から継続して発生していた大型案件の納期遅延は9月に収束した。10月以降は業績の回復に向けてシフトしているが、当該案件収束までに生じた大幅な人員投下やリソース不足の発生による新規案件獲得の低下の影響が一部継続しており、業績の回復は緩やかなものとなった。なお、グループ会社における業績は順調に推移している。

 

■デジタル人材育成派遣事業

売上高は16億2700万円(同14.4%増)、セグメント利益は1億3300万円(同70.3%増)となった。

第3四半期累計においてもデジタル人材の派遣の需要は引き続き堅調に推移している。一方で、12月から開始するオンラインゲーム事業における大型共同運営タイトルへの人員異動もあり、直前四半期比では同社単体の売上高は微減となった。なお、グループ会社における業績は順調に推移している。

 

■オンラインゲーム事業

売上高は23億8400万円(同5.1%増)、セグメント利益は2億3200万円(同245.2%増)となった。

オンラインゲーム事業は、運営移管タイトルにおいては、『けものフレンズ3』及び『UNI'S ON AIR(ユニゾンエアー)』がいずれも9月にサービス開始5周年を迎えたことを記念して周年イベントを開催し売上に貢献した。また、運営移管後に運営体制の効率化や外注の内製化を継続して行っていることで、原価は低減傾向にある。これらの運営移管タイトルの貢献により、四半期におけるセグメント利益は過去最高となった。

受託開発・運営においては、他社開発ゲームの受託開発及び運営保守並びに共同運営を行ってきた。自社ゲームタイトルや運営移管タイトルの開発で獲得したノウハウを活かし、他社ゲーム開発の受注が安定的に推移した。また、4月にはブシロードが提供する『新テニスの王子様 RisingBeat』の運営に参画するなどを行った。

自社ゲームタイトルにおいては、『ゴエティアクロス』が9月にサービス開始6周年を迎えたことを記念して周年イベントを開催した。また、「式姫Project」の新作ゲームタイトルについては、7月にリリース時期の延期を決定したが、ゲーム体験及び品質のさらなる向上を目指し、鋭意開発している。

 

■2025年1月期の業績見通し

2025年1月期の業績は、売上高90億円(前期比6.8%増)、営業利益3億0100万円(前期は4970万円の損失計上)、経常利益2億9500万円(同5040万円の損失計上)、最終利益1億5900万円(同5870万円の損失計上)、EPS38.63円を見込む。株価収益率は20.2倍となる。

・売上高:90億円(同6.8%増)
・営業利益:3億0100万円(同4970万円の損失計上)
・経常利益:2億9500万円(同5040万円の損失計上)
・最終利益:1億5900万円(同5870万円の損失計上)
・EPS:38.63円

計画に対する進捗率は、売上高71.7%、営業利益7.6%、経常利益6.4%となっている。

・売上高:71.7%
・営業利益:7.6%
・経常利益:6.4%

株式会社アピリッツ
https://appirits.com/

会社情報

会社名
株式会社アピリッツ
設立
2000年7月
代表者
代表取締役社長 執行役員CEO 和田 順児
決算期
1月
直近業績
売上高84億2700万円、営業利益5億9900万円、経常利益5億9600万円、最終利益3億8600万円(2024年1月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4174
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