スクエニHD、スウェーデンのEmbracer Groupに海外スタジオと「トゥームレイダー」など一部IPを売却…譲渡価額は3億米ドル(約391億円)
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スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>は、5月2日、スウェーデンのEmbracer Groupにグループの海外スタジオと一部IPを売却する株式譲渡契約を締結したことを発表した。
主な売却対象は、同社グループの子会社が保有するCRYSTAL DYNAMICS、EIDOS INTERACTIVEなどと、一部IP(「TOMB RAIDER」シリーズ、「Deus Ex」シリーズ、「Thief」シリーズ、「Legacy of Kain」シリーズ)などで、譲渡は2022年7月~9月中に行われる予定。譲渡価額は3億米ドル(約391億円)としている。
譲渡の目的は、同社が2021年5月13日に発表した中期事業戦略の事業方針である「事業構造の最適化」に基づき、グループを取り巻く世界的な事業環境の大きな変化に向けて、経営資源をより効率的に配分し、中核事業の成長と新規事業の立ち上げを加速させるため。グループの事業ポートフォリオを見直し、デジタルエンタテインメント事業領域における選択と集中を一層進めさらなる成長を実現するとともに、ブロックチェーン、AI、クラウドという領域への投資を推進し、新規事業の立ち上げを加速させる。
また、本件を契機に、海外パブリッシング機能の再編を行うことで、現行のガバナンス体制・レポートラインを見直し、グループ一体経営を推進する。国内外スタジオから今後ローンチされるタイトルのワールドワイドでの売上最大化の実現を目指す。
今後の同社グループにおける開発体制は、日本国内の各スタジオと、海外のSquare Enix External Studios、Square Enix Collectiveとなる。これまで、海外スタジオが中心となって開発していた「JUST CAUSE」シリーズ、「OUTRIDERS」、「Life is Strange」シリーズなどのIPは、引き続き同社グループに帰属するという。
なお、今回の譲渡がスクウェア・エニックスHDの2023年3月期の連結業績に与える影響については、現在精査中であり、開示すべき事項が生じた場合には、速やかに開示するとしている。
会社情報
- 会社名
- 株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス
- 設立
- 1975年9月
- 代表者
- 代表取締役社長 桐生 隆司
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高3563億4400万円、営業利益325億5800万円、経常利益415億4100万円、最終利益149億1200万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 9684