デジタルハーツHD、第1四半期は企業システム関連の売上急拡大で37%増収も人材採用など先行投資で営業利益は横ばいに
デジタルハーツホールディングス<3676>は、本日(8月9日)、2023年3月期 第1四半期(22年4月~22年6月)の連結決算を発表し、売上高83億7200万円(前年同期比37.3%増)、営業利益6億3900万円(同0.5%増)、経常利益6億3700万円(同4.8%減)、最終利益4億1600万円(同14.7%減)だった。
・売上高:83億7200万円(同37.3%増)
・営業利益:6億3900万円(同0.5%増)
・経常利益:6億3700万円(同4.8%減)
・最終利益:4億1600万円(同14.7%減)
注力事業であるエンタープライズ事業の売上高がM&Aの効果もあり約1.8倍の成長を実現するなど、高い成長を継続するとともに、エンターテインメント事業も好況なコンソールゲーム市場等を背景に売上高2桁成長を実現するなど、両事業とも好調に推移した。
ただ、エンタープライズ事業を中心に、今後の成長に向けた人材をはじめとする投資をより一層積極化したため、営業利益はほぼ横ばいとなった。また、助成金収入の計上時期のずれ等による影響で経常利益と最終利益は減益となった。
セグメント別の状況は以下の通り。
① エンタープライズ事業
エンタープライズシステムの不具合を検出するシステムテスト、セキュリティテスト、ERPの導入支援等を行うQAソリューションのほか、エンジニア派遣、システムの保守・運用支援等を行うITサービス及びその他のサービスを提供している。
第1四半期累計においては、2022年4月1日付けのグループ組織再編で新たに組成した、エンタープライズ事業の中核企業であるAGESTを中心に、従来同社グループが有する“ゲーム・エンターテインメント"とは異なる“テック"系のブランディングを活かしたエンジニアの採用活動を積極化した。
また、先端品質テクノロジーに関する研究機関や社内教育機関を立ち上げるなど、QA(Quality Assuarance)の技術力向上に向けた取り組みを推進するとともに、CTSO(Chief Testing Solution Officer)によるセミナー開催や展示会への積極参加等を通じ、AGESTの認知度向上及びQA等のアウトソーシングニーズの発掘に努めてきた。
さらに、前期M&Aにより新たに子会社化した企業とのグループ連携を強化することで、ERP領域における事業拡大を推進するとともに、ソーバルの品質評価事業をAGESTが承継する吸収分割契約及び事業提携契約を締結するなど、M&A等を活用した成長戦略を推進してきた。
エンタープライズ事業の売上高は、前期実施したM&Aの効果もあり、35億8900万円(前年同期比76.8%増)と引き続き高い成長を実現した。また、セグメント利益は、今後の成長に向けた投資を積極化させた影響により、億2900万円(前年同期比66.2%減)となった。
② エンターテインメント事業
コンソールゲームやモバイルゲーム等の不具合を検出する国内デバッグサービスのほか、ゲームの翻訳・LQA(Linguistic Quality Assurance)、ゲーム開発支援、マーケティング支援等を行うグローバル及びその他のサービスを提供している。
第1四半期累計の国内デバッグサービスでは、好調なコンソールゲーム市場における需要拡大を追い風に新規案件の獲得が進み、売上高2桁成長を実現した。また、グローバル及びその他のサービスでは、コンテンツのグローバル展開が活発化する中、増加する翻訳・LQAやマーケティング支援に関する需要を確実に獲得したほか、M&Aの効果もあり、大幅増収を達成した。
さらに、GameWithと資本業務提携契約を締結し、提供サービスの拡充や新たな価値提供等、さらなる成長に向けた取り組みを推進した。
その結果、第1四半期累計のエンターテインメント事業の売上高は、48億1800万円(前年同期比18.4%増)、セグメント利益は、10億3600万円(前年同期比11.4%増)と増収増益を達成した。
■2023年3月通期の業績見通し
2023年3月通期の業績は、売上高355億円(前期比21.7%増)、営業利益32億9000万円(同21.8%増)、経常利益32億9000万円(同18.4%増)、最終利益22億5000万円(同26.4%増)、EPS104.02円を見込む。
・売上高:355億円(同21.7%増)
・営業利益:32億9000万円(同21.8%増)
・経常利益:32億9000万円(同18.4%増)
・最終利益:22億5000万円(同26.4%増)
・EPS:104.02円
計画に対する進捗率は、売上高23.6%、営業利益19.4%、経常利益19.4%、最終利益18.5%となっている。
・売上高:23.6%
・営業利益:19.4%
・経常利益:19.4%
・最終利益:18.5%
会社情報
- 会社名
- 株式会社デジタルハーツホールディングス
- 設立
- 2013年10月
- 代表者
- 代表取締役会長 宮澤 栄一/代表取締役社長CEO 筑紫 敏矢
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高365億1700万円、営業利益30億円、経常利益31億5200万円、最終利益7億9900万円(2023年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3676