DeNA、第1四半期決算は最終利益51%減の71億円 スポーツ急回復もゲーム大幅減益、ライブストリーミング赤字転落 Mobility Technologiesの一時利益はく落

ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>は、本日(8月10日)、2022年9月期 第1四半期(22年4月~22年6月)の連結決算(IFRS)を発表し、売上収益347億7300万円(前年同期比2.1%増)、営業利益39億6400万円(同27.5%減)、税引前利益106億9700万円(同39.3%減)、最終利益71億4400万円(同50.6%減)と増収減益だった。

・売上収益:347億7300万円(同2.1%増)
・営業利益:39億6400万円(同27.5%減)
・税引前利益:106億9700万円(同39.3%減)
・最終利益:71億4400万円(同50.6%減)

ゲーム事業は減収となったものの、スポーツ事業が回復し、ライブストリーミング事業が成長し、増収となったものの、ライブストリーミング事業やゲーム事業の推移等に応じて変動する支払手数料や、ライブストリーミング事業の販促費・広告費の増加が響いた。スポーツが急回復し、ゲーム事業が大幅減益、ライブストリーミングは赤字となった。

他方、税引前利益については、持分法による投資損失が発生したことが響いた。前年同期は、持分法適用関連会社Cygamesの業績動向や、Mobility Technologiesにおける第三者割当増資による一時収益を計上し、持分法投資利益94億0300万円を計上していた。金融収益が42億6800万円増加して一部カバーした。

なお、この四半期では保有する任天堂<7974>株式のうち、87万9700株を496億円で売却したが、これは「その他の包括利益」に該当するため、税引前利益までの各利益には影響はなかった、としている。その他の包括利益とは、包括利益のうち最終利益と非支配株主に帰属する当期純利益に含まれない部分となる。

セグメント別の業績は次のとおり。

■ゲーム事業
ゲーム事業の売上収益は157億7400万円(同15.9%減)、セグメント利益は17億1200万円(同48.5%減)となった。既存のタイトルを中心とした事業運営となり、ユーザ消費額は減少し、減収減益となった。収益基盤の強化に向けては、新規タイトルのリリースに加え、引き続き、費用構造の筋肉質化や固定費の最適化を図っている。

■スポーツ事業
スポーツ事業の売上収益は79億3100万円(同36.3%増)、セグメント利益は25億7900万円(同151.7%増)となった。現状も新型コロナウイルス感染症の動向には注視が必要であるものの、観客動員の制約等も要した前年同期と比較し、業績は大きく回復した。

■ライブストリーミング事業
ライブストリーミング事業の売上収益は96億4700万円(同21.4%増)、セグメント損失は1億8800万円(同16億4000万円の利益)となった。国内の「Pococha(ポコチャ)」が引き続き堅調に推移した。また、グローバル版の「Pococha」や、キャラクターの姿でライブ配信を楽しめる「IRIAM(イリアム)」の利用動向も順調に推移し、こうした分野での成長投資を積極的に行った。

■ヘルスケア事業
ヘルスケア事業の売上収益は7億4000万円(同75.5%増)、セグメント損失は2億1200万円(同3億7900万円の損失)となった。「kencom(ケンコム)」をはじめとするヘルスケアサービスの分野が堅調に推移したほか、M&Aも含めた中長期の成長に向けた戦略的な取り組みが進展した。

■新規事業・その他
新規事業・その他の売上収益は7億0500万円(同37.5%減)、セグメント損失は2億0400万円(同6000万円の損失)となった。中長期での事業ポートフォリオの強化を目指した各種取り組みやEC事業におけるサービス等を含んでいる。

■2023年3月通期の見通し
なお、2023年3月期の連結業績予想については、合理的な数値の算出が困難であるため、開示を見合わせているが、2022年3月期と比して増収、また、一時損益を除き、同営業増益を目指していく。

株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
https://dena.com/jp/

会社情報

会社名
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
設立
1999年3月
代表者
代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
決算期
3月
直近業績
売上収益1367億3300万円、営業損益282億7000万円の赤字、税引前損益281億3000万円の赤字、最終損益286億8200万円の赤字(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
2432
企業データを見る