ブシロード、23年6月期は「仕込みの1年」(木谷社長) 既存IPの復活や新規IPの立ち上げに投資 「ホップ・ステップ・ジャンプ・ジャンプ」の「ホップ」と位置づけ
ブシロード<7803>は、2023年6月期の業績について、売上高500億円(前期比19.2%増)、営業利益35億円(同3.2%増)、経常利益35億円(同31.5%減)、最終利益23億円(同34.4%減)を見込んでいる。この計画に対してはマーケットで評価が分かれたが、この日(8月18日)に開催した決算説明会で、木谷高明社長は、計画の意図について「仕込みの1年」になるとコメントした。
主力のトレーディングカードゲームのさらなる成長や、ライブIP事業の復調などで増収が見込まれる一方で、既存IPのテコ入れと再成長、新規IP・プロジェクトへの投資も行っていくという。すでに『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』の大規模なリニューアル計画はすでに発表となっているが、来年半ばには安定させたい考えだ。
今期の見通しに関する質問には「下降気味にある自社IPを反転させるのはどうしても費用がかかってしまうし、新規IPやプロジェクトを立ち上げるときも同様だ。特に復活させるのは難しい」と回答した。人員増に伴う人件費や、アニメも含めた広告宣伝費が増えるほか、ゲームアプリやカードの場合には開発費やイベント開催費用なども増える。
ちなみに、経常利益については、営業利益と同水準になると想定している。円高に触れる可能性を想定し、前期に発生した為替差益が今期はなくなること、そして、J-LODの助成金が一部発生することから営業外収益と営業外費用で差し引きゼロになると想定しているとのこと。
なお、2023年6月期は、2026年6月期を最終年度とする中期計画においては、「ホップ・ステップ・ジャンプ・ジャンプ」のホップの年と位置づけているそうだ。2023年における投資や仕込みが中期経営計画の売上・利益目標の達成のカギを握る。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ブシロード
- 設立
- 2007年5月
- 代表者
- 代表取締役社長 木谷 高明
- 決算期
- 6月
- 直近業績
- 売上高462億6200万円、営業利益8億8200万円、経常利益18億9800万円、最終利益8億400万円(2024年6月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 7803