Apple、App Store設立以来最も包括的な価格設定のアップグレードを5月9日より全アプリに適用 きめ細かい価格設定や世界平準化など可能に

Apple(アップル)は、「App Storeの最初の立ち上げ以来最も包括的な価格設定機能のアップグレード」に基づく価格設定を5月9日より全てのアプリに適用するとのアナウンスを行った。これは昨年2022年12月に発表したもので、今年3月よりApp Storeの国や地域ごとの価格設定、外国為替レート変動の管理などがさらに簡単になるアップグレードをすべてのAppとApp内課金で利用できるようにしていた。

これを利用して既存のAppやApp内課金の価格を5月9日までに更新していなかった場合、Appleは米国を基準に設定しているデベロッパの現在の価格をもとに更新を行う、としている。新ルールの強制適用だ。別の価格を基準にしたい場合、App Store ConnectまたはApp Store Connect APIを使っていつでも更新できるという。

概要は以下の通りだが、国・地域ごとにきめ細かい設定が行えるほか、グローバルで同一価格で常時提供できるなど、大きな変更といえるものだが、Google Playとの齟齬や価格差が発生する可能性があり、両ストアの調整に苦労するデベロッパも出てくるかもしれない。

■より柔軟性のあるプライスポイント
新たに選択可能になった900のプライスポイントは、有料Appや1回限りのApp内課金で従来利用できたプライスポイントのほぼ10倍に拡大。2000円までは10円刻み、2000円から1万5000円までは100円刻みと価格範囲全体で徐々に価格が増加するため、価格設定の柔軟性が一層高まる。

■世界的な価格設定の最適化
それぞれの国や地域で最も一般的な価格設定に従って世界的に平準化した価格を使用することで、ユーザーに対してより適切な価格を提供することができる。

■ベース価格に基づいたグローバルな価格設定
主な拠点としている国や地域をベースとして指定することで、それ以外の174のストアフロントと43の通貨で、有料Appや1回限りのApp内課金に対して世界的に平準化した価格を設定することができる。デベロッパがベースのストアフロント向けに設定した価格を、Appleが税金および外国為替レートの変動に基づいて調整することはない。また、それ以外の各ストアフロントでの価格は、希望に応じてデベロッパが別途設定することができる。

■地域ごとの配信オプション
App内課金(サブスクリプションを含む)の配信の有無をストアフロントごとに決定できるため、コンテンツやサービスの提供を各市場に合わせてカスタマイズできる。

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