アピリッツ、第2四半期(2~7月)決算は売上高32%増、営業益54%増に 昨年7月に実施したM&Aが収益押し上げ オンラインゲーム事業は計画下回る
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アピリッツ<4174>は、9月14日、2024年1月期の第2四半期累計(2~7月)の連結決算を発表、オンラインゲーム事業は苦戦したものの、Webソリューション事業とデジタル人材派遣事業は計画通りに推移し、増収増益を達成した。
なお、前年同期比で売上高と利益が大きく増加しているのは、2022年7月にIT人材派遣事業およびWEB制作を手掛けるY'sを完全子会社化したことも影響している。
売上高41億3700万円(前年同期比32.1%増)
営業利益2億2500万円(同54.7%増)
経常利益2億5700万円(同67.8%増)
最終利益1億5100万円(同63.8%増)各セグメントごとの状況は以下のとおり。
①Webソリューション事業 売上高17億3600万円(前年同期比25.7%増)、セグメント利益5億6700万円(同45.5%増)
顧客のニーズに合わせたサービス設計から開発・保守までの一連の流れで業務を請け負うことによりロイヤリティループを形成し、継続受注や複合サービスの提供案件を順調に伸ばした。また、その開発を担う若手の成長が事業拡大の重要課題と捉えており、責任あるポジションを経験させることで開発エンジニアとしての技能の向上を図り、それをまた新たな若手に繋げていくという循環により成長スパイラルを形成している。その上で、顧客のDX化を実現するパートナーとして継続案件での安定的な受注、活況な市場環境における順調な新規案件の獲得、案件自体の大型化による単価上昇により業績を順調に拡大した。②デジタル人材育成派遣事業 売上高9億1000万円(同165.3%増)、セグメント利益は2400万円(前年同期比0.1%減)
これまで「Webソリューション事業」および「オンラインゲーム事業」の両セグメントに含まれていた、デジタル人材派遣事業の機能および2022年7月に完全子会社化したY'sを統合して新たに立ち上げた事業。昨今のDX化に見られるように、急速に進むデジタルビジネスの進展とそれを支えるデジタル人材の需給ギャップは構造的な問題となっており、課題とされているデジタル人材不足に対するソリューションとして、機動的に対応できるように新たなセグメントとして区分した。未経験に近い人員の採用を行い、過去から積み上げた質の高い教育を積極的に行うことで、質の高いデジタル人員を顧客に提供した。売上は昨対比で大幅に増加しているものの、積極的な採用・教育コストが売上に先行して発生し下期に利益化することからセグメント利益は昨対比で同水準になった。
③オンラインゲーム事業 売上高14億8900万円(同5.9%増)、セグメント利益1100万円(同84.1%減)
「自社ゲーム開発」においては、既存タイトルの各種イベントなどにより売上維持に努めた。また、「式姫Project」の新作ゲームタイトルの開発も来年度中のリリースに向けて鋭意進めている。「パートナーゲーム開発」においては、他社開発ゲームの受託開発及び運営保守並びに運営移管したゲームの運営を行った。4月には受託運営で請け負っていたマーベラスが提供する『千銃士:Rhodoknight』の運営に主体として参画した。また、『UNI'S ON AIR(ユニゾンエアー)』については、運営移管後に運営体制の効率化や外注の内製化を行い、原価の低減策を講じているものの、一部コンテンツ費用が増加したことに加え、売上が安定しなかったことから見込んでいた損益計画を下回る結果となった。 -
■通期予想は変更なし
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2024年1月期通期の連結業績予想については、従来予想から変更なく、以下のとおり。
売上高87億3400万円(前期比19.3%増)
営業利益5億5000万円(同18.8%増)
経常利益5億4500万円(同22.6%増)
最終利益3億2700万円(同55.7%増)
会社情報
- 会社名
- 株式会社アピリッツ
- 設立
- 2000年7月
- 代表者
- 代表取締役社長 執行役員CEO 和田 順児
- 決算期
- 1月
- 直近業績
- 売上高84億2700万円、営業利益5億9900万円、経常利益5億9600万円、最終利益3億8600万円(2024年1月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 4174