東宝、米国の映画・テレビスタジオCJ ENM FIFTH SEASONと資本業務提携…アニメに続き実写コンテンツのグローバル展開を目指す

東宝<9602>は、本日12月11日、グループ会社のToho Internationalが米国における映画・テレビスタジオ CJ ENM FIFTH SEASON(FIFTH SEASON)との間で資本業務提携を行うと発表した。Toho InternationalがFIFTH SEASON株式について出資比率25.0%に相当する2億2500万ドル(330億9800万円)を出資する予定。

FIFTH SEASON は Endeavor 傘下の独立したコンテンツスタジオとして2017年に設立され、世界に張り巡らした強力な番組販売ネットワークを有している。企画から資金調達、制作、販売までの一連のプロセスを自社で行う機能を備えるとともに、動画配信プラットフォームを中心とした多様なメディアと強固な関係性を持ち、「Severance」「See ~暗闇の世界~」「Tokyo Vice」等、数多くの大ヒットコンテンツを生み出している。FIFTH SEASON が制作に関与した作品は、アカデミー賞、エミー賞、ゴールデングローブ賞等、世界的に権威のある賞において多くの受賞・ノミネート実績を有している。

2022年には CJ ENM が FIFTH SEASON の持分の過半を取得した。CJ ENM は、韓国 CJ グループ傘下のメディアコンテンツ、音楽、映画、演劇等を手掛ける総合エンタテインメント企業であり、「パラサイト 半地下の家族」「愛の不時着」等の映画・ドラマの制作と世界での販売、韓国のケーブルメディアチャンネル「tvN」「Mnet」および配信プラットフォーム「TVING」の運営等を行っており、多様なコンテンツ制作力が業界内で高く評価されている。

今回の提携では、同社グループが、世界規模で展開しているアニメーションコンテンツビジネスに続いて、実写コンテンツビジネスについても、日本国内市場にとどまらず、グローバル市場へと進出していくための重要な一歩になるものと位置づけているという。

同社グループと FIFTH SEASON との間において、実写コンテンツを共同で開発・製作する体制が確立される。これにより、同社グループは、FIFTH SEASON が有している制作スタジオや動画配信プラットフォーム等とのネットワークを介し、これまで同社単独では成し得なかったグローバル市場に向けた大型作品の製作や、同社保有の企画・IP を含む日本コンテンツを世界展開する機会が得られる。

また、FIFTH SEASON との協業を通じて、同社グループの実写コンテンツの企画開発力や制作のクオリティが世界水準にまで高められるとともに、これが架け橋となって、日本から世界で活躍するプロデューサーやクリエイター、俳優が輩出されることを期待している。

同社グループは、日本及び世界の市場に向けて同社グループが提供するコンテンツの幅を広げるとともに、活動の拠点を拡大し、世界規模のエンタテインメント企業として TOHO のブランド価値向上と飛躍的な成長を図っていく。

なお、本提携を契機に、同社グループと CJ ENM との間において、コンテンツの共同開発・共同製作、双方が保有する IP の相互利用やリメイク版製作を含む協業の可能性について検討を開始している。

東宝株式会社
https://www.toho.co.jp/

会社情報

会社名
東宝株式会社
設立
1932年8月
代表者
代表取締役社長 社長執行役員 島谷 能成
決算期
2月
直近業績
営業収入2833億4700万円、営業利益592億5100万円、経常利益630億2400万円、最終利益452億8300万円(2024年2月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9602
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