【今日は何の日?】バンダイナムコHD、子会社バンダイナムコENTの元従業員による不正行為が判明…約6億円の損害賠償などを求める民事訴訟を提起(2023年1月18日)

過去に掲載された記事を元に、その日ゲーム業界ではどのような出来事があったのか振り返る「今日は何の日?」のコーナー。 

1年前の2023年1月18日は、バンダイナムコホールディングス<7832>が、子会社バンダイナムコエンターテインメントの元従業員による不正行為が判明し、バンダイナムコエンターテインメントがその元従業員に対して同日付で、約6億円の損害賠償などを求める民事訴訟を東京地方裁判所に提起したことを発表した。

<以下、当時の記事より>

<本不正行為の概要>
2021年11月にバンダイナムコエンターテインメント会社内にて管理システムに登録されているスマートフォンなどのモバイル端末の数と実際に使用されているモバイル端末の数に差異があることが発覚し、社内にて調査を行った。その後、2022年4月に、元従業員の関与が疑われたので、さらに調査を行った。

その結果、元従業員は、2015年4月ごろから2022年4月ごろまでの間、自身が管理していたモバイル端末のうち4,400台以上を会社に無断で外部業者に売却し、これらの行為などにより約6億円を不正に着服したことなどが判明した。

本件については民事訴訟の提起に加え、今後刑事告訴を行うことも検討している。グループとしては、捜査機関による捜査に対し全面的に協力していく。

<本不正行為に関する処分>
本不正行為を受け、バンダイナムコエンターテインメントは、元従業員を2022年12月20日付で懲戒解雇した。また、本事案に対する管理監督責任を明確にするため、グループでは以下の処分を行うことを決定した。

①親会社であるバンダイナムコホールディングスの取締役3名の報酬減額
・代表取締役 2023年1月より月額基本報酬の30%を3カ月間減額
・取締役 2023年1月より月額基本報酬の15%を3カ月間減額

②バンダイナムコエンターテインメントの取締役4名の報酬減額
・代表取締役 2023年1月より月額基本報酬の30%を3カ月間減額
・取締役 2023年1月より月額基本報酬の15%を3カ月間減額

③バンダイナムコエンターテインメントの元取締役6名および直属の元管理者
・元取締役 2023年1月より月額基本報酬の10~15%を3カ月間減額
・元管理者 社内規程にのっとり厳正な処分を実施

<再発防止について>
バンダイナムコホールディングスでは、グループのコンプライアンス憲章を制定し、憲章の掲示やコンプライアンスに関する冊子の配布、eラーニングによる社内教育、社員に対するコンプライアンス意識調査などを継続的に行い、コンプライアンス意識の徹底を図ってきた。今後、一層の原因究明を行うとともに、本不正行為の発生を厳粛に受け止め、コンプライアンス意識のさらなる徹底に取り組んでいく。また、外部専門家とともに再発防止に向けた各施策(業務プロセスの見直し・改善、内部統制体制の強化など)を実施し、グループ一丸となり再発防止に取り組んでいく。

<業績に与える影響>
本件による2023年3月期の連結業績への影響は軽微で、今後開示すべき事項が発生した場合は速やかに開示を行う。