【ゲーム株概況(1/30)】金融政策への思惑や地政学的リスクから指数は上値重い 東映アニメ大幅高 モバファク窓埋めも戻り売り、KLab大幅反落

1月30日の東京株式市場は小幅続伸。日経平均株価は、前日比38円92銭高の3万6065円86銭でこの日の取引を終えた。米国での長期金利低下を受けて半導体関連株を中心に買われたものの、米国連邦公開市場委員会(FOMC)への意識やヨルダンの米軍施設への攻撃を受けた地政学的リスクの高まりが懸念されたことに加え、米国の金利低下を受けた為替相場の円高などを嫌気し、徐々に上げ幅を縮小していった。自動車株の下落が重しになったという。

国内では1月23日まで開催した日銀金融政策決定会合以降、マイナス金利解除など金融政策の修正への思惑が出ているという。日経平均株価は上値の重さが出ており、当面は3万7000円台への上乗せは遠のき、3万6000円近辺でももみ合いを予想する向きもあるという。

こうしたなか、ゲーム関連株をみると、コーエーテクモホールディングス<3635>が反発。第3四半期決算を受けて見直し買いが入ったようだ。第3四半期決算は、営業減益となったものの、有価証券売却益などを計上し、経常利益は倍増の338億円と大きく伸びた。

なお、野村證券は、同社株のレーティングについて「Buy」の継続としつつ、目標株価を2650円から2500円に引き下げた。

また、東映アニメーション<4816>が3日続伸。前日1月29日に発表した第3四半期決算が過去最高の売上高での着地となったことに加え、通期業績予想の増額修正と期末配当予想の増額、そして1対5株の株式分割の実施を発表したことが評価されたもようだ。

モバイルファクトリー<3912>が後場一段高。この日は23年12月通期の決算を発表するとともに、24年12月期について売上高が5.9%増の35億7000万円、営業利益が同12.1%増の10億6000万円と増収増益見通しとしたことが好感された。自社株買いも支援材料となった。一時は723円まで買われたが、前回の下落時の「窓」埋めによる達成感や、戻り待ちの売りが出て伸び悩んだ。

このほか、以下のレーティング・目標株価の変更が観測されている。

【大和証券】
・スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>
レーティング「2」継続、目標株価7400円→7000円
・バンダイナムコホールディングス<7832>
レーティング「3」継続、目標株価2833円→3000円

【岩井コスモ証券】
・タカラトミー<7867>
レーティング「A」継続、目標株価2650円→3000円

他方、連日のストップ高となったKLab<3656のほか、サイバーステップ<3810>が大幅反落。決算発表への警戒感からドリコム<3793>が安い。目標株価引き上げのタカラトミー<7867>もさえない。