CRI・ミドルウェア、ポールトゥウィンのプロジェクト管理ツール「FACT」の開発に参画

CRI・ミドルウェア<3698>は、ポールトゥウィンのプロジェクト管理ツール「FACT」の開発に参画したと発表した。圧縮技術をはじめとするミドルウェアのほか、CRIがこれまでに培ってきた技術と知見でポールトゥウィンのDX戦略の推進に伴走し、ゲーム領域からエンタープライズ領域に挑戦していく。

 

■ゲームテストを統括するFACT、CRIのリアルタイム技術が実現するDX

プロジェクト管理ツール「FACT」はポールトゥウィンがDX戦略の柱の一つとして打ち出しているプラットフォーム。ポールトゥウィンが抱えるゲームテストプロジェクトの全てを統括し、ソフトウェア開発時に必要な品質テストの業務標準化と品質担保を実現する。

CRIはFACTの要件定義から実装、Webアプリケーションや自社製ミドルウェアの組み込みまで、開発に関わる全てを担当した。今回開発したFACTには、CRIがこれまでに得た技術資産を数多く利用しているという。

ゲームテストの現場で大量の動画や画像を扱うFACTには、データ軽量化のため同社ミドルウェア「CRI LiveAct」と「SmartJPEG」を組み込んだ。高画質でありながら軽量なデータの保持が、テスト業務のスピードアップと将来のビッグデータ活用に貢献する。

複数のテスト技術者が同時に作業できる「コラボレーション機能」には、ゲーム業界で磨かれたリアルタイム処理技術を応用している。またテスト対象の端末から直接レポート入力ができるWebサービスとしての設計や、スケールのしやすさを考慮したクラウド上での構築はCRI LiveActがクラウド上で大量のWeb動画を扱ってきたノウハウによるものになるそうだ。

さらに「ゲームを扱うからこそ使っていて楽しいツールを」というポールトゥウィンの要望に応え、遊び心のある最新のUI/UXとストレスを感じさせないスムーズな挙動を両立したという。

音と映像を扱う経験から獲得したリアルタイムでの通信処理技術が、FACTの利用によるビジネスのスピードアップと効率化を継続的に支える。

 

■FACT×CRIで描くDX推進とビジネスの拡大

現在FACTは開発の最終段階を迎えており、2024年8月ごろより運用を開始する予定。これにより、現在ポールトゥウィンが抱えているゲームテストプロジェクトの多くが『FACT』上で統合・管理されることとなり、業務標準化による効率化によってさらに対象プロジェクトを拡大していく予定。FACTは正式運用以降もAI活用機能の実装などの機能拡張を予定している。

またポールトゥウィンから社外に向けたサービス提供も検討されており、その際にはCRIの技術が多くの業界の製品やクリエイティブのクオリティアップに貢献できることになると期待しているとのこと。CRIはこれからも開発者としてFACTの発展に伴走するとともに、FACTを通じてあらゆる業界のDXに貢献したい、としている。