円谷フィールズHD、2024年3月期決算は売上高21%増の1419億円、営業利益8%増の118億円と増収増益…パチンコ・パチスロ事業がけん引

円谷フィールズホールディングス<2767>は、5月14日、2024年3月期(23年4月~24年3月)の連結決算を発表し、売上高1419億2300万円(前の期比21.2%増)、営業利益118億2700万円(同8.0%増)、経常利益129億4700万円(同15.4%増)、最終利益115億5100万円(同40.5%増)だった。

・売上高:1419億2300万円(同21.2%増)
・営業利益:118億2700万円(同8.0%増)
・経常利益:129億4700万円(同15.4%増)
・最終利益:115億5100万円(同40.5%増)

同社では、フィールズを中心に展開しているパチンコ・パチスロ関連事業がけん引した。

 

■コンテンツ&デジタル事業セグメント

売上高153.3億円(同5.5%増)、営業利益は37.8億円(同13.6%減)となった。

1966年に誕生した「ウルトラマン」は昭和、平成、令和と作品を紡ぎ、日本国内では祖父から孫の3世代に愛されるヒーローとして定着している。さらにデジタル技術との融合により、より魅力的なヒーローとして、CMキャラクターへの登用や商品コラボレーション、ライセンス収入の増加などその価値と認知度が向上している。

キャラクタービジネスのビックマーケットである中国では、「平成ウルトラマン」や「ニュージェネレーション」を中心とした映像作品を積極的に展開した結果、キャラクターの好感度、浸透度が増し、これが他のアジア諸国などでのウルトラマン人気を牽引している。

2次元の映像作品をベースに、3次元イベントやマーチャンダイジングなどの複合的戦略によりグローバルなキャラクターとしてのビジネスの展開が図られている。

一方で、キャラクタービジネスの健全な発展においては知的財産権の保全が最重要課題の一つであり、生成AIなどの先進技術によるフェイクキャラクター作成などに対しては対抗措置を講じ、キャラクターのブランド価値を保つ体制を構築していく。

MD/ライセンス事業は、当期は玩具、アパレル・ファッション等、幅広く商品カテゴリーポートフォリオを拡充した。これにより、特定の商品の動向に左右されにくい、より強固な収益基盤を構築することができた。

世界的なブームとなっているカードゲームは、よりゲーム性の高いトレーディングカードのグローバル展開に向け準備を進めており、中国、北米、アジア及び日本において順次販売を開始する予定。このため、現在販売されているカードゲームにおいては、新商品発売をらんだ調整の動きがあった。

映像・イベント事業では、テレビシリーズの後継映画作品『ウルトラマンブレーザー THE MOVIE 大怪獣首都激突』が2024年2月に国内166館、アジア6ヵ国・地域で公開され、さらに3月にはTSUBURAYA IMAGINATIONでの配信もスタートしている。テレビ、映画、配信という異なるメディアでの映像作品展開により、今まで接触機会のなかった層へのファン拡大が図られている。

また、ウルトラマンの世界観のリアル体験を目指して、中国では4ヵ所のテーマパークで常設ステージを備えたウルトラマンエリアが開設され、多くの家族連れが訪れる人気スポットになっている。また国内におけるウルトラマンショーは集客が拡大している。

日本では、夏・冬休みに開催した『ウルトラヒーローズEXPO』やファン向けイベント『ツブラヤコンベンション』は盛況でチケットはいずれも完売、グッズ販売も好調だった。ウルトラマングッズを扱うオフィシャルショップに、海外ウルトラマンファンがオリジナル商品を求めて訪れる姿も多く見られた。

ウルトラマンの世界観に触れたファン層の拡大がグッズ販売に結びつき、ライセンス商品の拡充につながる好循環を生み出している。

 

■PS事業セグメント

売上高1255.9億円(同24.6%増)、営業利益104.1億円(同35.0%増)と増収増益だった。パチンコ7機種18.7万台(同23.6%増)、パチスロ6機種7.2万台(同6.7%増)、計26.0万台(同18.4%増)を販売し、市場シェアは14.7%(前の期は12.9%)となった。

 

■2025年3月期の業績見通し

2025年3月期の業績は、売上高1550億円(前期比9.2%増)、営業利益152億円(同28.5%増)、経常利益161億円(同24.3%増)、最終利益116億円(同0.4%増)、EPS177.29円を見込む。

・売上高:1550億円(同9.2%増)
・営業利益:152億円(同28.5%増)
・経常利益:161億円(同24.3%増)
・最終利益:116億円(同0.4%増)
・EPS:177.29円

円谷フィールズホールディングス株式会社
https://www.tsuburaya-fields.co.jp/

会社情報

会社名
円谷フィールズホールディングス株式会社
設立
1988年6月
代表者
代表取締役社長 グループ最高経営責任者 山本 英俊
決算期
3月
直近業績
売上高1171億2500万円、営業利益109億5000万円、経常利益112億1800万円、最終利益82億2100万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
2767
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