トーセ、第3四半期(9~5月)決算は5.9億円の営業赤字を計上 3~5月期にゲームソフト関連で複数の開発案件が中止に 通期業績予想も一転赤字に

  • トーセ<4728>は、7月4日、2024年8月期の第3四半期累計(9~5月)の連結決算を発表、デジタルエンタテインメント事業で第2四半期までに発生した不採算案件2件の影響に加え、第3四半期にゲームソフト関連で複数の開発案件が中止になったことなどで、大幅な減収・赤字転落となった。

    売上高32億4300万円(前年同期比27.6%減)
    営業損益5億9900万円の赤字(前年同期4億4700万円の黒字)
    経常損益5億8000万円の赤字(同3億6700万円の黒字)
    最終損益3億6700万円の赤字(同4億300万円の黒字)

    各セグメントごとの状況は以下のとおり。

    ①デジタルエンタテインメント事業 売上高29億7800万円(前年同期比29.2%減)、営業損益6億6200万円の赤字(前年同期3億9700万円の黒字)
    ゲームソフト関連は、2023年8月期の後半から立ち上がった複数の案件は開発活動が本格化し、売上・利益への貢献が高まった。一方で、顧客の方針転換などによる、開発案件の中止が複数件発生した。一部の案件では、顧客からの引き合いに基づき、今期の期初から制作を進めていたが、中止により進めていた部分の売上が見込めず、大きな損失となった。また。第2四半期決算で報告した開発終盤に顧客とともにゲームの品質向上に取り組むなか、開発要件の大幅な増加によって作業が急増し開発期間が延びた案件は、顧客との交渉の結果、作業増加の一部分を今後のレベニューシェアにより回収することとなった。これらの結果、売上高は18億7700万円(前年同期比33.6%減)となった。

    モバイルコンテンツ関連は、運営中の案件は、前年同期を上回る水準で推移した。一方で、第2四半期決算で報告した開発中にサーバーの大規模な増強が必要となりそれに付随して一部作業の手戻りも発生したスマートフォンゲームの開発案件は、今期中の納品に向けて開発を進めており、当初想定より開発スケジュールが遅れていることから開発売上は減少した。この結果、売上高は11億円(同20.2%減)となった。

    こうした状況を受け、不採算案件や失注時の損失の発生を防止するため、プロジェクト管理ルールの強化と徹底に取り組んでいる。

    ②その他事業 売上高2億6500万円(同2.4%減)、営業利益6200万円(同24.3%増)
    家庭用カラオケ楽曲配信事業は、第3四半期においても安定して高水準な収益を維持した。SI事業では、第3四半期に新しい開発案件を獲得し、売上は伸びているが、第2四半期までの失注や遅延が影響し、前年同期に比べると減収となった。

  • ■通期業績予想は一転赤字予想に

  • 2024年8月期通期の連結業績予想については、第3四半期決算の発表と同時に通期業績予想の下方修正を実施しており、各利益項目とも一転大幅赤字の予想となっている。

    売上高48億3000万円(前期比16.5%減)
    営業損益4億5000万円の赤字(前期4億8800万円の黒字)
    経常損益4億4500万円の赤字(同5億3100万円の黒字)
    最終損益2億9600万円の赤字(同4億9900万円の黒字)

株式会社トーセ
http://www.tose.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社トーセ
設立
1979年11月
代表者
代表取締役会長 齋藤 茂/代表取締役社長 渡辺 康人
決算期
8月
直近業績
売上高46億1500万円、営業損益5億2200万円の赤字、経常損益5億100万円の赤字、最終損益2億6000万円の赤字(2024年8月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4728
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