トーセ、業績悪化の原因となった顧客都合の開発中止について「企画立案段階のため補償は見込んでいない」 顧客の方針見直しや組織変更で開発計画が変更に

トーセ<4728>は、この日(7月10日)、決算発表後に寄せられた質問への回答を公開し、第3四半期の赤字と24年8月期の業績予想の下方修正の原因になった「顧客都合の開発案件の中止」について保証の有無を確認する質問に対して、「補償は見込んでいない」と回答した。顧客より受注し、開発が一定進んでいる場合は補償を求めることができるだろうが、今回は企画立案の段階であったとのこと。

トレンドや技術が目まぐるしく変化する近年、大型化・複雑化しているゲーム開発では開発途中で計画に見直しを余儀なくされることも増えている。そのため、日頃から顧客との情報交換を密にし慎重に進行することはもちろん、開発段階を細分化し段階毎に契約を締結することによって開発が進行したところまでは対価が保証されるよう対策している。

顧客側の都合で進行中の開発案件が中止となった場合、開発が終わっているところまでは対価が支払われる契約とするケースがほとんどだが、今後は取りこぼしがないよう従来からの取引の慣例を見直し、管理の強化を進めている、とした。

なお、中止や延期になった案件は、以前からの主要な顧客とのものだったという。顧客企業で中長期的な事業成長のための方針見直しや組織再編が行われ、それに伴ってゲームソフトの開発計画が変更となったため、同社と開発を予定していた複数のゲームソフトも⼀部中止や開発延期の影響があったと明かした。

株式会社トーセ
http://www.tose.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社トーセ
設立
1979年11月
代表者
代表取締役会長 齋藤 茂/代表取締役社長 渡辺 康人
決算期
8月
直近業績
売上高56億6200万円、営業利益4億6900万円、経常利益5億500万円、最終利益3億1000万円(2022年8月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4728
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