ドリコム<3793>の内藤裕紀社長は、この日(7月30日)開催した第1四半期の決算説明会で、6月3日にリリースした『悪魔王子と操り人形』について課金売上が想定を下回っていることを明らかにした。継続率などはクローズドβテストよりも良い状況ではあるものの、課金率やARPPU(客単価)が低く、売上は社内目標の数値に対して10分の1程度にとどまったという。
2回のクローズドβテストを実施したことでゲーム内容の改善が進み、特に継続率などの改善にはつなげたものの、課金関係についてはテストできなかったことが響いたとのこと。現在、ガチャ内容の変更やイベントと連動した施策などを売上を伸ばす取り組みを行いつつ、運営費を減らしていくことで収益化を図っていく。
ただ、こうした取り組みでもゲーム単体で大きな売り上げにつながるとは考えていないという。「ゲームだけで当初期待した規模まで持っていくのは難しいだろう」。ただ、自社開発のIPでもあるので、グッズやイベントなどゲーム以外での収益も増やすことで黒字を達成し、長く運営したいと考えているとのこと。
またSteamで行われているアーリーアクセスについては運用型ゲームのテストでは実施するのは難しいとの考えを示した。テスト参加者と正式サービス開始後のユーザーに各祭が生まれるからだ。ただ、クローズドβテスト中に広告を見たらアイテムや通貨がもらえるなどストレスのある要素を入れることなどで、ある程度の代替は可能になると考えているそうだ。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ドリコム
- 設立
- 2001年11月
- 代表者
- 代表取締役社長 内藤 裕紀
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高97億7900万円、営業利益9億300万円、経常利益7億9300万円、最終利益1億400万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3793