Unity、ゲーム領域向けの「Unity Runtime Fee」を撤回 従来のシートベースのサブスクリプションモデルに戻す形に

  • Unityは、2023年9月に発表したゲーム領域向けの「Unity Runtime Fee」を撤回することを発表した。

    「Unity Runtime Fee」は、対象のゲームがエンドユーザーによってダウンロードされる回数を基準とした従量課金で、発表当初から混乱と反発を引き起こしていた。

    今回の判断は、顧客の信頼に基づいたパートナーシップこそが本来の優先事項であり、価格の引き上げは物議を醸すような奇抜な形で実施されるべきものではないとの考えによるもので、同社は今後、ゲーム領域向けの顧客の料金体系を従来のシートベースのサブスクリプションモデルに戻すことを決定した。

    変更内容は以下のとおり。

    ・Unity Personal
    昨年発表したとおり、Unity Personalは引き続き無料で利用できる。これまで設定されていた総収益および調達金額の上限を現在の10万米ドルから倍の20万米ドルに引き上げる。これにより、より多くの方がUnityを無料で利用できるようになる。また、年内に予定されているUnity 6のリリースをもって、Unity Personalで開発されたゲームでの「Made with Unity」スプラッシュスクリーンの使用は任意となる。

    ・Unity ProおよびUnity Enterprise
    2025年1月1日より、サブスクリプション価格、年間の総収益および調達金額のしきい値が変更される。これらの変更は、2025年1月1日以降に新規、または既存のUnity ProおよびUnity Enterpriseの顧客が、サブスクリプションを購入・アップグレード・更新した際に適用される。

    ・Unity Pro
    Unity Proライセンスは、8%の価格引き上げが適用され、シートあたり年間2200米ドルとなる。
    ※ 年間の総収益および調達金額が20万米ドルを超える顧客については、Unity Proの利用が必須となる。

    ・Unity Enterprise
    Unity Enterpriseライセンスは、25%の価格引き上げが適用される。
    ※米ドル価格の場合。年間の総収益および調達金額が2500万米ドルを超える顧客については、Unity Enterpriseの利用が必須となる。また、サブスクリプションの最低購入数が適用される場合がある。このライセンスは最も多くの顧客に利用されているが、各顧客が独自のニーズを持っており、Unityの製品やサービスを多数利用しているため、今後すべての顧客に連絡をし、カスタマイズされたパッケージについて相談する予定。

    今後Unityは、より慣習的なサイクルで、年に一度の価格改定の可能性を検討をしていきたいとしている。今後、エディターソフトウェアの利用条件の変更に対し、顧客からの同意が得られない場合は、利用中のUnityバージョンとその利用規約を継続して利用できる。

Unity(ユニティ)

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