【ゲームエンタメ株概況(10/10)】イオンファンタジーは最終減益嫌気し年初来安値更新 中小型株の循環物色でアクセスマークに物色か 大手ゲーム底堅い

10月10日の東京株式市場は続伸。日経平均株価は、前営業日比102円93銭高の3万9380円89銭でこの日の取引を終えた。一時338円63銭高の3万9616円59銭まで買われる場面があった。前日の米国株式市場の上昇や為替の円安基調を手がかりに買い優勢で始まった。ただ、米国消費者物価指数の公表を控えていることもあり、次第に様子見ムードが広がり、後場に入るともみあいに終始した。

こうしたなか、ゲーム・エンタメ関連企業をみると、登録されている94銘柄のうち、上昇は23銘柄(24%)、下落は65銘柄(69%)、変わらずは6銘柄(6%)で、下落した銘柄の方が多かった。

アクセルマーク<3624>が大幅高。主力株が手掛けづらくなる中、値動きの軽い中小型株の一角に循環物色のような動きがみられており、その一角として物色されたようだ。目立った材料は観測されておらず、短期資金の流入による上昇と見られる。

また、東映アニメーション<4816>が続伸。ジェフリーズ証券が投資判断「Buy」、目標株価4030円でカバレッジを開始したことが株価の下支えになっているようだ。

東宝<9602>がしっかり。前日、9月の興行成績速報を発表し、映画興行部門の興行成績は前年同月比2.4%増の50億7000万円、映画営業部門の興行収入が同29.0%増の65億3800万円と発表した。映画興行部門は5月には前年比40%減まで低下したときもあったが、持ち直しの動きが見られる。

イオンファンタジー<4343>が年初来安値を更新した。同社は前日、8月中間期の連結決算を発表し、売上高439億2000万円(前年同期比7.5%増)、営業利益28億7000万円(同41.8%増)、経常利益20億1400万円(同17.5%減)、最終利益3億7300万円(同68.3%減)だった。最終利益の減益が嫌気されたもよう。

前日上方修正を受けて買われたブランジスタ<6176>はこの日は利益確定の売りに押された。好決算で買われたテンダ<4198>は、利益確定の売りに押されたものの、好業績を評価した押し目買いも入っており、底堅い動きを見せた。

コナミグループ<9766>やコーエーテクモホールディングス<3635>、セガサミーホールディングス<6460>、スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>、バンダイナムコホールディングス<7832>など大手ゲーム関連も下落した。

高値圏にある銘柄が多く上値では利益確定の売りが出やすいものの、押し目買いが入りやすいようだ。秋以降に発売する新作タイトルやNintendo Switchの次世代機などへの期待が根強くあるという。

なお、この日は、ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>や東映<9605>が年初来高値を更新した。