IGポート、第1四半期決算は営業益34%増の4億4400万円 「君に届け3RD SEASON」ライセンス収入を一括計上 税負担増で最終31%減の2億3100万円に

IGポート<3791>は、10月11日、2025年5月期 第1四半期の連結決算を発表し、売上高44億7900万円(前年同期比79.6%増)、営業利益4億4400万円(同34.9%増)、経常利益4億4300万円(同3.5%減)、最終利益2億3100万円(同31.4%減)だった。

・売上高:44億7900万円(同79.6%増)
・営業利益:4億4400万円(同34.9%増)
・経常利益:4億4300万円(同3.5%減)
・最終利益:2億3100万円(同31.4%減)
 

アニメ制作や出版事業が減益となったものの、「君に届け3RD SEASON」について配信事業者からのライセンス収入をすべて一括で計上したことが増収・営業増益の要因となった。ただ自社出資作品についてはすべてライセンス収入としているため、アニメ制作を行う映像制作事業は実質的には増益とのこと。

また経常利益が減益となったのは、前年同期に計上された投資事業組合運用益1億2800万円に相当するものがなかったことによる。最終利益が大きく減ったのは、税負担が増えたことによる。

セグメントごとの業績は次のとおり。

① 映像制作事業
売上高は17億6600万円(前年同期比31.2%増)、営業損失は3億9400万円(前年同期は900万円の営業損失)となった。
テレビアニメは「怪獣8号 続編」「SPY × FAMILY Season3」等、配信用アニメーションは「THE ONE PIECE」「ムーンライズ」等、納品へ向けそれぞれ制作している。テレビ用アニメの「しかのこのこのここしたんたん」「シンカリオン チェンジ ザ ワールド」等は、納品しテレビ放映となった。その他に、遊技機やCM等のアニメーションを制作・納品した。一部の作品については、制作期間の長期化や、CG制作費、外注費等が高騰しており、受注損失引当金を計上している。

② 出版事業
売上高は5億8600万円(同2.7%減)、営業利益は1億2800万円(同17.6%減)となった。
月刊誌「コミックガーデン」、コミックス「魔導具師ダリヤはうつむかない~Dahliya Wilts No More~7巻」「転生貴族の異世界冒険録12巻」等、定期月刊誌3点、並びに新刊コミックス・書籍34点を刊行した。また、既刊コミックス「王太子に婚約破棄されたので、もうバカのふりはやめようと思います」は電子書籍を中心に売上が好調だった。電子書店での主要販促施策の実施時期のタイミングの影響により、電子書籍の全体の売上高は前年同期に比べ減少した。

③ 版権事業
売上高は20億5400万円(同345.6%増)、減価償却費は前年同期と比べ増加したが、営業利益は7億4400万円(同268.1%増)となった。
版権事業では、「君に届け」「ハイキュー!!」「怪獣8号」「進撃の巨人」「SPY × FAMILY」等のシリーズタイトルを中心に、二次利用による収益分配を計上した。「君に届け3RD SEASON」は配信事業者からのライセンス収入がすべて一括で計上したため、第1四半期累計の売上は大きく増加した。

④ その他
その他の事業では、雑誌のイラストやキャラクターの商品化等により、売上高は7100万円(同14.4%減)、営業利益は00万円(同93.7%減)となった。

 

■2025年5月期の業績見通し

2025年5月期の業績は、売上高129億9300万円(前期比9.7%増)、営業利益17億3700万円(同41.8%増)、経常利益17億1800万円(同24.5%増)、最終利益11億1600万円(同3.6%減)、EPS58.35円を見込む。

・売上高:129億9300万円(同9.7%増)
・営業利益:17億3700万円(同41.8%増)
・経常利益:17億1800万円(同24.5%増)
・最終利益:11億1600万円(同3.6%減)
・EPS:58.35円

計画に対する進捗率は、売上高34.5%、営業利益25.6%、経常利益25.8%、最終利益20.7%となっている。

・売上高:34.5%
・営業利益:25.6%
・経常利益:25.8%
・最終利益:20.7%

株式会社IGポート
https://www.igport.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社IGポート
設立
1987年12月
代表者
代表取締役社長 石川 光久
決算期
5月
直近業績
売上高118億4100万円、営業利益12億2500万円、経常利益13億8000万円、最終利益11億5800万円(2024年5月期)
上場区分
東証
証券コード
3791
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