【ゲームエンタメ株概況(10/16)】上方修正の東宝は戻り売り多く後場マイナスに 目標株価引き上げのIGポートに見直し買い

10月16日の東京株式市場は反落。日経平均株価は、前営業日比730円25銭安の3万9180円30銭でこの日の取引を終えた。一時847円70銭安の3万9062円85銭まで売られる場面があった。前日の米国半導体株の下落を受けて日本株も売り優勢で始まった。東京エレクトロンやソフトバンクグループなど指数寄与度の大きい半導体関連の下落が目立った。

【主要指数】
・日経225: 39,180.30(-730.25)
・TOPIX: 2,690.66(-32.91)
・ドル/円: 149.24(+0.04)

こうしたなか、ゲーム・エンタメ関連企業をみると、登録されている94銘柄のうち、上昇は27銘柄(29%)、下落は60銘柄(64%)、変わらずは7銘柄(7%)で、下落した銘柄の方が多かった。

個別株では、東宝<9602>が続落。8月中間決算とともに、2025年2月期の業績予想を上方修正したことを手がかりに買われたものの、戻り待ちの売りが多く、上げ幅を徐々に縮小し、後場に入ってマイナスに転じた。2025年2月通期の営業収入の見通しを2800億円から2970億円、営業利益を550億円から620億円に引き上げた。

IGポート<3791>が反発。岩井コスモ証券が同社株のレーティング「A」の継続としたうえで、目標株価を1750円から2250円に引き上げたとの観測が出ている。好業績を受けての見直し買いが入ったとの見方も。マイネット<3928>やcoly<4175>、GLOE<9565>、などにも見直し買いが入ったもようだ。

クルーズ<2138>は小安く寄り付いたものの、その後はプラスに転じた。同社の100%子会社であるCROOZ Blockchain Labがgumi<3903>と共同開発したブロックチェーンゲーム『エルゴスム』について、本日10月16日より正式サービスを開始したことが手がかり。gumiはさえない。

他方、買取王国<3181>が大幅続落。前日10月15日、2025年2月通期の連結業績予想の修正を行い、利益予想を引き下げたことが嫌気された。25年2月通期の業績について、営業利益4億0300万円(前回5億1000万円)、最終利益3億0700万円(同3億8900万円)、EPS84.3円(同107.02円)とした。

ワンダープラネット<4199>が6日続落。前日の2024年8月期決算を発表したものの、25年8月期の見通しの開示がなかったこともあり、目先材料出尽くしとなったようだ。発表した決算は、営業利益が前の期比142.9%増の1億2100万円だった。9月に発表した業績予想に沿った着地だった。

このほか、前日に決算発表を受けて買われたケイブ<3760>も利益確定の売りに押された。同様にSHIFT<3697>も利食い売りが優勢だった。