グリーがグリーにGREEを移管…何のことかと思われるかもしれないが、グリー<3632>が子会社の「株式会社グリー」に「GREE」のプラットフォーム事業と開発共通部門の一部と関連する資産や債務、契約上の地位など権利義務の一部を移管する公告を11月1日付の「官報」で掲載した。これ情報自体は新しいものではなく、今年8月に発表した持株会社体制への移行の一環として移管する旨のアナウンスを出している。
移管先となった前株のグリーは、2024年8月21日に設立されたばかりで、登記簿を取得したところ、代表取締役が藤本真樹氏、取締役が前田悠太氏と大矢俊樹氏、谷古宇高広氏が監査役となっている。後株と前株のグリーが存在しているため、ややこしいが、来年1月よりグリー<3632>は「グリーホールディングス株式会社」に社名変更する予定だ。
また、事業の目的は以下のとおり。
1.各種マーケティング及び市場調査並びにその資料作成及び情報提供業務
2.インターネットを利用した各種情報提供サービス業
3.ウェブサイトの企画、立案、制作及び運営
4.通信販売業務並びに情報提供の仲介
5.コンピュータに関するハードウエア・ソフトウエアの開発、製造、販売、リース及び保守サービス
6.コンピュータに関するハードウエア・ソフトウエアの輸出入及び輸出入代行業
7.コンピュータシステムの分析、設計並びにインターネットに関するコンサルティング業務
8.インターネットのドメイン取得代行業
9.インターネットの代金決済システムの導入代行業
10.ホスティングサービスの企画、提供及び運営
11.コールセンター及びデータセンターの企画、提供並びに運営
12.電子商取引及び電子決済システムの企画、開発、設計、販売、賃貸及び運用並びにこれらの代理業
13.電気通信事業法に基づく電気通信事業
14.広告・宣伝に関する企画、広告代理業
15.キャラクター商品、ゲーム機器、玩具及び遊戯用具等の物品・ソフトウェアの企画、開発、製造、制作、販売、賃貸、保守、管理及び運営並びにこれらの仲介
16.前号に掲げる物品・ソフトウェアの輸出入及び輸出入代行業
17.無体財産権(著作権、著作隣接権、特許権、実用新案権、意匠権、商標権等)の取得、使用許諾、売買、譲渡及び管理並びにこれらの仲介、代理業
18.古物売買業
19.テレビ、ケーブルテレビ、ラジオ、有線放送、衛星放送番組の企画及び制作並びに情報通信システム、情報ネットワークの設計及び運用
20.放送法による各種放送事業及び放送関連技術の開発、製作並びに販売
21.芸能タレント、音楽家、スポーツ選手、インストラクター、音声・映像技術者等の養成及びマネージメント並びにイベントの企画及び運営
22.遊技場施設、スポーツ教育施設、飲食店、宿泊施設及び売店等の運営及び管理
23.各種コンサルティング業
24.各種講習会、その他催物の企画及び運営
25.各種出版物の企画、制作、翻訳、発行及び販売
26.投資業及び投資顧問業
27.各種金融商品の運用、投資、売買及び保有
28.各種金融商品の企画及び開発
29.クレジットカード業
30.金融商品取引業及び金融代理業
31.損害保険代理業及び生命保険の募集に関する業務並びにその仲介業
32.労働者派遣事業
33.有料職業紹介事業
34.療術業
35.各種旅行の企画、立案及び販売並びに旅行業、旅館業及びその代理業
36.宅地建物取引業
37.建設業
38.上記各号に附帯又は関連する一切の業務
同社は、この決定について、「変化の激しいインターネット業界において、今後、事業環境の変化がこれまで以上に大規模かつ速い速度で進行していくことが想定されるなか、持続的成長及び企業価値向上を実現するため、持株会社体制に移行することにより、当社グループの一層の成長加速と事業拡大を図り、あわせて強固な経営基盤の構築を実現してまいります。」としている。
プラットフォームの開発・運営やゲーム開発、メタバース事業、Vtuber事業、アニメ事業、広告事業など多岐にわたる事業をそれぞれの専門子会社が担いつつ、グリー本体は持株会社となって戦略立案や子会社管理・支援などグループ経営に専念し成長を目指す。変化の激しい業界にあって、適切でかつ状況の変化に対応できる柔軟な戦略の重要性が増しているということだろう。
会社情報
- 会社名
- グリー株式会社
- 設立
- 2004年12月
- 代表者
- 代表取締役会長兼社長 田中 良和
- 決算期
- 6月
- 直近業績
- 売上高613億900万円、営業利益59億8100万円、経常利益71億2300万円、最終利益46億3000万円(2024年6月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3632