サイバーエージェント、極予測AIを企業にカスタマイズして提供する「AIクリエイティブBPO事業部」を新設…社内制作および外注コストの50%削減目指す

サイバーエージェン<4751>は、独自開発の「極予測AI」をBPOサービス(BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)として企業ごとにカスタマイズ提供し、企業のクリエイティブDXを支援する「AIクリエイティブBPO事業部」を、2024年12月に新設した。

デジタル広告などオンライン媒体のみならず、DMやカタログなどオフライン媒体まで、企業が必要とするあらゆるクリエイティブ制作のマーケティング効果向上と制作効率化を支援する。

また、協業企業独自のクリエイティブ組織の体制構築も全面的にサポートするという。

◆背景

近年、企業のデジタルシフトが加速する中、マーケティング手法の多様化により、あらゆる制作物においてデータに基づく最適化や差別化が求められ、制作プロセスは複雑化している。

デジタル広告における制作フォーマットの多様化や、DMやパッケージデザインなどの従来型オフライン媒体においても、地域別・商品別のバリエーション展開、さらには顧客データに基づくパーソナライズ対応など、一つのブランドに必要なクリエイティブ制作物の種類と量は増加の一途をたどっている。

さらに、クリエイティブ制作における品質やノウハウの属人化は、持続可能な制作体制の構築を妨げる大きな課題となっている。

一方、効果の高いクリエイティブ制作を支援する「極予測AI」は2020年5月の提供以来、当社の広告事業において8割の取引企業に導入され、AIクリエイターの制作効率が5.6倍、制作したクリエイティブの効果が高い確率が2倍となるなど、総合的な生産性は約11倍を実現している。

また、極予測AIを用いて自動生成・キャスティングしたAIタレントを活用した広告ではクリック率で約4倍の改善を達成。企業固有のブランドルールを学習し審査を自動化する「審査AI」の提供など、生成AI時代に対応した独自のAIツールを開発しクリエイティブ制作に活用することで精度を高めてきた。

◆概要

このような背景のもと、同社は独自開発の「極予測AI」を企業ごとにカスタマイズし提供するBPOサービスの提供を開始。

本サービスでは、デジタル広告やSNS投稿用のクリエイティブなどオンライン媒体はもちろん、DMやチラシ、製品カタログ、採用パンフレット、店頭POPや商品パッケージデザインなどのオフライン媒体まで、企業活動に必要とされるあらゆるクリエイティブ制作プロセスにおいて、「極予測AI」の効果予測や自動生成技術をはじめとする当社独自AIツールのAI技術を適用する。

これまで属人化していた制作ノウハウをデータ化し、クリエイターの経験と組み合わせることで、包括的なクリエイティブ制作プロセスの高度化を推進。増加するパーソナライズ需要にも効率的に対応し、協業企業の制作プロセスの効率化と持続的な品質向上を実現することで、社内制作および外注コスト50%削減を目指していく。

また、同社におけるクリエイティブ専門子会社の運営経験を活かし、クリエイター採用から人材育成、業務フロー設計、組織体制の確立まで、協業企業独自のクリエイティブ制作体制の構築を全面的にサポートする。

◆今後の展開

同社は本事業を通じて、協業企業のクリエイティブ制作における生産性向上と品質の安定化を実現する。AIとクリエイターの創造力を最適に組み合わせることで、持続可能な制作体制を確立し、データドリブンかつ戦略的なマーケティング体制の構築を支援することで、企業の競争力向上に貢献していく。

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株式会社サイバーエージェント
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会社情報

会社名
株式会社サイバーエージェント
設立
1998年3月
代表者
代表取締役 藤田 晋
決算期
9月
直近業績
売上高7202億0700万円、営業利益245億5700万円、経常利益249億1500万円、最終利益53億3200万円(2023年9月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
4751
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