AbemaTV、24年9月期決算は売上高524億円、営業損失67億円と増収・赤字縮小…決算説明会では収益化後の戦略も明かす
AbemaTVの2024年9月期(第10期)の決算は、売上高524億8700万円(前の期比16.9%増)、営業損失67億7500万円(前の期は161億1500万円の損失計上)、経常損失73億0500万円(同166億0700万円の損失計上)、最終損失74億1300万円(同167億6600万円の損失計上)だった。
・売上高:524億8700万円(同16.9%増)
・営業損失:67億7500万円(同161億1500万円の損失計上)
・経常損失:73億0500万円(同166億0700万円の損失計上)
・最終損失:74億1300万円(同167億6600万円の損失計上)
同社は、サイバーエージェント<4751>とテレビ朝日の合弁会社で、インターネットテレビ局「ABEMA」を運営している。引き続き番組制作を中心に先行投資を行ったが、赤字幅が前年から半減した。周辺事業も含めると四半期黒字にもなっており、単体でも徐々に黒字化が見えてきた。
サイバーエージェントの藤田晋社長は、黒字化の後を見据えて次の手を打っている。中長期戦略として、IP(知的財産権)の創出に注力していることを明らかにした。自社IP『ウマ娘 プリティーダービー』がゲームやアニメとして大ヒットして非常に大きな成功を収めたが、「これを再現する力がグループ内にはある」(藤田晋社長)。
藤田社長によると、「ABEMA」の視聴者の半分がアニメを視聴しているとのことで、IPを育てる力、展開できる力がグループ内に備わってきたということでもあるという。ニトロプラスがグループに加わったが、今後、「ABEMA」を基盤としてグループシナジーを効かせながらIP創出を目指していく。
なお、累積損失は1356億2600万円、債務超過1352億9900万円となっている。これは積み上がった損失額というだけでなく、「ABEMA」への投資額がインターネットサービスとしては桁違いに大きいことを示すものでもある。同業他社が「ABEMA」と同じ事業に参入して同規模まで成長させようとすると、これ以上の投資が求められることでもあり、類似サービスの参入障壁の高さも示している。多くの企業が尻込みするような規模の投資を継続することで独占的なポジションを築くに至った。
会社情報
- 会社名
- 株式会社サイバーエージェント
- 設立
- 1998年3月
- 代表者
- 代表取締役 藤田 晋
- 決算期
- 9月
- 直近業績
- 売上高7202億0700万円、営業利益245億5700万円、経常利益249億1500万円、最終利益53億3200万円(2023年9月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 4751
会社情報
- 会社名
- 株式会社AbemaTV
- 設立
- 2015年4月
- 代表者
- 代表取締役社長 藤田 晋