デジハHD、第3四半期決算は営業益29%増の18億円…国内ゲームデバッグや海外向け好調、エンタープライズシステムのテストも

デジタルハーツホールディングス<3676>は、2月6日、2025年3月期 第3四半期累計の連結決算を発表し、売上高304億1400万円(前年同期比6.1%増)、営業利益18億3700万円(同29.2%増)、経常利益17億0200万円(同11.6%増)、最終利益13億6900万円(前年同期は7600万円の損失計上)だった。

・売上高:304億1400万円(同6.1%増)
・営業利益:18億3700万円(同29.2%増)
・経常利益:17億0200万円(同11.6%増)
・最終利益:13億6900万円(同7600万円の損失計上)

同社では、国内デバッグサービスや海外向けサービスが好調に推移したほか、エンタープライズシステムのソフトウェアテストも好調だった、としている。

 

■DHグループ事業

DHグループ事業は両サービスともに好調に推移し、売上高は186億6900万円(前年同期比6.5%増)、セグメント利益は15億6100万円(前年同期比19.0%増)と増収増益を達成した。

第3四半期累計の国内デバッグサービスでは、国内ゲーム市場が依然として弱含みで推移するなか、新規タイトル開発を活発に行っているクライアントに経営リソースを集中させるなどの戦略的な営業活動が奏功し、新規大型案件を着実に獲得したことにより増収を達成した。また、テストセンターである京都Lab.及び名古屋Lab.を増床するなど、2025年内に発売予定の新型ハードに向けた新規タイトル開発活発化に備え、受注体制を強化した。

一方、成長ドライバーと位置付けるグローバル及びその他のサービスでは、国内・欧州・中国・韓国で開催した各国最大規模のゲームイベントへの出展を通じ、“DIGITAL HEARTS"としての企業認知度向上やグローバルブランドの確立、新たなビジネスチャンスの獲得等に努めてきた。また、ロゼッタと共同開発した独自のゲーム特化型AI翻訳エンジン「ella」について、アジア言語に続き欧米言語への対応に向けた準備を進めるなど、付加価値の高いサービスの強化・拡充に努めるとともに、AI・eスポーツ・Web3等、今後成長が期待できる分野への出資を積極化させることで、新しい事業の芽の創出に努めてきた。

 

■AGESTグループ事業

AGESTグループ事業は、国内事業が業績をけん引し、売上高は120億0100万円(前年同期比3.0%増)、セグメント利益は2億7600万円(前年同期比151.8%増)と増収・大幅増益を達成した。

第3四半期累計は、国内事業において好況な市場環境を追い風に、単なるテストの代行ではない“シフトレフト"に対応した付加価値の高いQAソリューションの提供に努めることで、新規案件や継続案件を着実に獲得した。また、テスト工数を30%程度削減可能なAI機能を標準搭載した独自のテストツール「TFACT(ティファクト)」の開発を進めるなど、テスト領域におけるAI活用を本格化することで、“テック"企業としてのブランド構築や競合他社との差別化を図ってきた。

一方、業績が低迷している海外事業においては、ベトナム拠点のエンジニアの日本案件への活用を加速させるとともに、注力事業とは異なる事業を展開する連結子会社であるMK Partners, Inc.の保有全株式を譲渡するなど、事業再建に努めてきた。

 

■2025年3月期の業績見通し

2025年3月期の業績は、売上高410億2000万円(前期比5.7%増)、営業利益25億4000万円(同24.5%増)、経常利益24億7000万円(同20.0%増)、最終利益19億円(同973.9%増)、EPS85.27円を見込む。株価収益率は10.5倍となる。

・売上高:410億2000万円(同5.7%増)
・営業利益:25億4000万円(同24.5%増)
・経常利益:24億7000万円(同20.0%増)
・最終利益:19億円(同973.9%増)
・EPS:85.27円

【通期計画に対する進捗率】
・売上高:74.1%
・営業利益:72.3%
・経常利益:68.9%
・最終利益:72.1%

株式会社デジタルハーツホールディングス
https://www.digitalhearts-hd.com/

会社情報

会社名
株式会社デジタルハーツホールディングス
設立
2013年10月
代表者
代表取締役会長 宮澤 栄一/代表取締役社長CEO 筑紫 敏矢
決算期
3月
直近業績
売上高365億1700万円、営業利益30億円、経常利益31億5200万円、最終利益7億9900万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3676
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