スクエニHD、第3四半期決算は営業利益4.4%減の333億円と減益…『ドラクエ3』想定以上のヒットもスマホゲームが弱含み、「薬屋のひとりごと」の反動減も
スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>は、2月7日、2025年3月期 第3四半期累計の連結決算を発表し、売上高2458億1900万円(前年同期比3.5%減)、営業利益333億8100万円(同4.4%減)、経常利益377億5900万円(同7.7%減)、最終利益247億1800万円(同7.7%減)だった。
・売上高:2458億1900万円(同3.5%減)
・営業利益:333億8100万円(同4.4%減)
・経常利益:377億5900万円(同7.7%減)
・最終利益:247億1800万円(同7.7%減)
アミューズメント関連とライツ事業が増収増益を達成したものの、主力のゲーム事業でスマホゲーム関連が減収減益となったことが響いたという。HDゲームとMMOは増収増益だった。出版事業で前年大ヒットした「薬屋のひとりごと」の反動減や新作投入に伴う広告宣伝費も響いた。


■デジタルエンタテインメント事業
売上高は1603億8600万円(前年同期比10.7%減)となり、営業利益は276億8900万円(前年同期比9.9%減)となった。
・HD(High-Definition)ゲームにおいて、「FINAL FANTASY XVI」、「ファイナルファンタジー ピクセルリマスター」、「ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅」等を発売した前年と比較して、新作タイトルからの売上が減少したことにより、前年同期比で減収となった。一方で、開発費の償却負担や広告宣伝費が前年から減少したこと等に加え、2024年11月に発売した「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」の販売が当初の想定を上回ったこと等により、前年同期比で増益となった。
・MMO(多人数同時参加型オンラインロールプレイングゲーム)は、「ファイナルファンタジーXIV」の最新拡張パッケージ「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー」発売により前年同期比で増収増益となった。
・スマートデバイス・PCブラウザ等をプラットフォームとしたコンテンツにおいては、2024年11月に「エンバーストーリア」のサービスを開始したものの、既存タイトルの弱含み、前年にロイヤリティ収入の計上があったことに加えて、コンテンツ制作勘定における評価減等の計上があったことにより前年同期比で減収減益となった。
■アミューズメント事業
売上高は534億0900万円(前年同期比19.1%増)となり、営業利益は60億8800万円(前年同期比10.9%増)となった。第3四半期累計は、既存店売上高及び機器販売が前年を上回ったことにより、前年同期比で増収増益となった。
■出版事業
売上高は222億3600万円(前年同期比2.2%減)となり、営業利益は79億1600万円(前年同期比11.3%減)となった。第3四半期累計は、全体として底堅く推移したものの、前年度にアニメ放送をきっかけに大ヒットした「薬屋のひとりごと」の反動減があったことに加え、今後の新作投入に向けた費用の増加等により、前年同期比で減収減益となった。
■ライツ・プロパティ等事業
売上高は148億1600万円(前年同期比19.2%増)となり、営業利益は49億7100万円(前年同期比54.9%増)となった。第3四半期累計は、有力IPにかかる新規キャラクターグッズの販売が好調だったこと等によって、前年同期比で増収増益となった。
■2025年3月期の業績見通し
2025年3月期の業績は、売上高3100億円(前期比13.0%減)、営業利益400億円(同22.9%増)、経常利益400億円(同3.7%減)、最終利益280億円(同87.8%増)、EPS233.52円を見込む。株価収益率は29.1倍となる。
・売上高:3100億円(同13.0%減)
・営業利益:400億円(同22.9%増)
・経常利益:400億円(同3.7%減)
・最終利益:280億円(同87.8%増)
・EPS:233.52円
【通期計画に対する進捗率】
・売上高:79.3%
・営業利益:83.5%
・経常利益:94.4%
・最終利益:88.3%
会社情報
- 会社名
- 株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス
- 設立
- 1975年9月
- 代表者
- 代表取締役社長 桐生 隆司
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高3245億0600万円、営業利益405億8000万円、経常利益409億3900万円、最終利益244億1400万円(2025年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 9684