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カヤック<3904>は、2月13日、2024年12月期の連結決算を発表、高い収益性が期待されるハイブリッドカジュアルゲームで想定通りのヒットが生まれず、減収減益での着地となった。
ただ、第4四半期において4本の新規タイトルをリリースし、既存タイトルも含めて順調な推移をしたハイパーカジュアルゲームが想定を超えて業績をけん引し、昨年11月に発表した修正予想は上回って着地した。
売上高167億2700万円(前々期比4.2%減)
営業利益3億5800万円(同65.0%減)
経常利益3億8800万円(同62.6%減)
最終利益1億4900万円(同70.8%減)サービス別の状況は以下のとおり。
①面白プロデュース
顧客のマーケットの動向や需要の変化などにより、顧客数・案件数の減少がみられた。この結果、面白プロデュース関連の売上高は22億7900万円(前年同期比0.5%減)となった。②ゲームエンタメ
ハイパーカジュアルゲームは、第4四半期期間に新作タイトル「Kissing Now」「Grab Throw」「Rubber Jumping」「Draw Block Gladiator」の4本を正式にリリースした。モバイルゲームのダウンロード数は第2四半期より再び増加し、ダウンロード数は前年同期比では8.1%減となったものの、直前四半期比では8.9%増の約8490万件となった。しかし、第1四半期および第2四半期期間のダウンロード数減少がゲームエンタメ事業の業績に大きく影響を与えた。この結果、ゲームエンタメ関連の売上高は92億4300万円(同12.5%減)となりった。なお、『キン肉マン マッスルショット』は2024年7月をもって、『ぼくらの甲子園!ポケット」は2025年1月をもってサービスを終了した。③eスポーツ
第4四半期連結会計期間におけるTonamelの大会開催数は、コミュニティに寄り添った運営により国内大会数が増加した結果、直前四半期比16.2%増の1万4991件となった。この結果、eスポーツ関連の売上高は28億7900万円(同9.6%増)となった。④ちいき資本主義
「SMOUT」の累計登録ユーザー数は直前四半期末比5.4%増の6.5万人となり、順調に拡大した。「SMOUT」の導入地域数も期末時点で直前四半期末比1.7%増の1108地域となり、市場の上限である自治体数約1700地域対しての導入率が65.2%となった。また、期末時点での「まちのコイン」の累計登録ユーザー数は、直前四半期末比9.4%増の16.9万人と、こちらも順調に増加した。この結果、ちいき資本主義関連の売上高は9億8000万円(同26.1%増)となった。⑤その他サービス
ブライダルプラットフォーム「プラコレWedding」は、コロナ禍により業績が悪化した後、緩やかな回復基調にある。また、2024年2月29日付で株式を取得し子会社化した英治出版の売上も寄与した。この結果、その他サービス関連の売上高は13億4400万円(同11.3%増)となった。 -
■今期は増収増益を見込む
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2025年12月期通期の連結業績予想については、以下のとおりで増収増益を見込んでいる。
売上高185億円(前期比10.6%増)
営業利益5億5000万円(同55.0%増)
経常利益4億5000万円(同15.9%増)
最終利益2億5000万円(同67.1%増)
※過去12四半期分の四半期業績推移のグラフを追加しました。
会社情報
- 会社名
- 株式会社カヤック
- 設立
- 2005年1月
- 代表者
- 代表取締役CEO 柳澤 大輔/代表取締役CTO 貝畑 政徳/代表取締役CBO 久場 智喜
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高167億2700万円、営業利益3億5800万円、経常利益3億8800万円、最終利益1億4900万円(2024年12月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3904