C&R社、25年2月期決算は大手ゲームパブリッシャーの案件縮小の影響受けるも増収確保 成長著しいAI/DX領域への先行投資を実施
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クリーク・アンド・リバー社(C&R社)<4763>は、4月10日、2025年2月期の連結決算を発表、一部の大手ゲームパブリッシャーの案件縮小や、人材紹介サービスの成約長期化などによる影響を受けたものの、増収を確保した。
一方、成長著しいAI/DX領域への先行投資や、オリジナルコンテンツに関する開発投資など、将来に繋がる投資を積極的に行ったことで減益となった。
売上高502億7500万円(前年同期比1.0%増)
営業利益36億1400万円(同11.9%減)
経常利益36億9400万円(同10.7%減)
最終利益22億5100万円(同15.3%減)ゲーム分野では、前期後半より業界全体の景気鈍化による影響を受けていたが、徐々に新規受託が増え、回復基調にある。また、開発スタジオと連動した業界未経験者の育成機関「C&Rクリエイティブアカデミー」や外国籍人材の積極的な登用を通じて、優秀な開発者不足と言われるゲーム業界のニーズに対応した。期中に開設したモントリオール支社では、海外のゲームパブリッシャーとの取引拡充に向けた取り組みが進展した。
XR(VR/AR/MR)の取り組みは、顧客自身がVR教材を短時間で制作・研修できる同社開発の「ファストVR」の販売や、企業と共同で行う危険体感教育ツールの開発、メタバースの開発力を活かしたXR導入支援や施策に関するコンサルティングなどを行い、ハードからコンテンツまで一貫したソリューションの開発・販売実績を積み重ねた。自身でゲームコンテンツが作成できる「Roblox」の活用にも引き続き注力しており、地方創生や潜在顧客とのタッチポイント創出などを目的としたサービス化を進めた。
出版分野は、Amazon Kindleのスポンサー広告運用事業が順調に拡大した。また、コンテンツの新規開拓や発掘した漫画家や作家の作品を企画開発・収益化する「漫画LABO」は、累計363タイトル(2025年2月時点)を配信した。さらに、デジタルコミックWEBTOONを専門に扱う「CCentertainment」では、2025年1~2月にかけて新作2作品の配信を開始した。出版分野全体において海外配信や海外での出版化、グッズ販売、映像化の版権販売など、オリジナル作品の収益化を積極的に推進した。
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■2025年2月期は2ケタ超の増収増益見込む
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2025年2月期通期の連結業績予想については、以下のとおりで2ケタ超の増収増益を見込んでいる。
売上高600億円(前期比19.3%増)
営業利益50億円(同38.3%増)
経常利益50億円(同35.3%増)
最終利益32億円(同42.1%増)
会社情報
- 会社名
- 株式会社クリーク・アンド・リバー社
- 設立
- 1990年3月
- 代表者
- 代表取締役会長CEO 井川 幸広/代表取締役社長COO 黒崎 淳
- 決算期
- 2月
- 直近業績
- 売上高497億9900万円、営業利益41億300万円、経常利益41億3700万円、最終利益26億5800万円(2024年2月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 4763