
KLab<3656>は、生成AI技術を活用した新たなエンタテインメントの創造を目指し、総合AIエンタテインメント事業を開始する。
近年、生成AI技術は急速な進化を遂げており、あらゆる産業に於いて企業のDX、合理化に活用されている。しかし、映像や音楽などのクリエイティブの生成AIは、個人クリエイターの誕生と爆発的な普及が始まっているにも関わらず、その多くが個人活動としてとどまっているのが現状だ。
もともと素人だったインフルエンサーやYouTuberが既存の大手TV局を揺るがす影響力をもつようになったが、同社は生成AIがクリエイティブの民主化をより一層促進させると見ている。そこで、個人AIクリエイターを支援し、ネットワーク化することにより、AIエンタテインメントを産業化を目指すという。
AIエンタテインメント・エコシステムの確立

同社は、AIエンタテインメント事業を成立させるための3つの事業を有機的に連携させたエコシステムの構築により無理のない発展を目指する。エンタメ事業だけでは、いわゆる「当たり外れリスク」があるハイリスク・ハイリターンになりがちであるところ、ミドルリスクのスクール事業とローリスクの人材事業を組み合わせることにより、最適化された事業ポートフォリオを構築する。
●AIエンタメ事業
AIクリエイター向けに著作権保護やプロモーションなどのサービスを提供し、AIクリエイターが集まるコミュニティをつくり、「再現性のあるヒットの仕組み」作りを目指する。
いきなりコンテンツを作るのではなく、まずは、AIタレント(AIシンガー、AI俳優、AI Vtuber、等)をIPとして確立し、著作権管理を行い、育成する。その上で、そのAIタレントを活用した音楽、ライブ配信、アニメシリーズ、ドラマ等のコンテンツ制作を行う。
そしてIPのライセンス、グッズ販売、ライブなどの「収益化の仕組み」を用意する。
●AIスクール事業
エコシステムの基盤として、未来のAIクリエイターを育成する事業。副業やキャリアアップを目指す大人向け、そして次世代を担う子供向けの教室型AIクリエイティブ・スクールを展開する。優秀な卒業生には、当社のエコシステム内での活躍の機会を提供し、人材と価値の好循環を生み出する。
●AI人材事業
AIクリエイターの活躍の場を広げる事業。AIスキルを持つクリエイターの派遣や紹介、コンテンツの受託制作などを通じて、企業のAI活用ニーズに応え、クリエイターに安定した収益機会を提供する。
今後の展開について
同社は本事業を、ゲーム事業に次ぐ新たな成長の柱の一つとすべく推進。現在、国内外のTop TierのAIクリエイターとサービスへの参画について交渉中であり、AIタレントの育成についてもプロモーションの準備中。
会社情報
- 会社名
- KLab株式会社
- 設立
- 2000年8月
- 代表者
- 代表取締役社長CEO 真田 哲弥
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高83億600万円、営業損益13億4200万円の赤字、経常損益12億8000万円の赤字、最終損益27億8200万円の赤字(2024年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3656