ネクソン<3659>は、8月13日、2025年12月期 第2四半期累計の連結決算(IFRS)を発表し、売上収益2327億8400万円(前年同期比0.8%増)、営業利益793億0900万円(同6.6%増)、税引前利益675億4500万円(同41.6%減)、最終利益430億3000万円(同43.2%減)だった。
・売上収益:2327億8400万円(同0.8%増)
・営業利益:793億0900万円(同6.6%増)
・税引前利益:675億4500万円(同41.6%減)
・最終利益:430億3000万円(同43.2%減)


『アラド戦記モバイル』の減収があったものの、PC版『アラド戦記』や『メイプルストーリー』の再活性化、『マビノギモバイル』と『The First Berserker: Khazan』の貢献、『MapleStory Worlds』の増収により、売上収益は前年同期比で増加した。
費用面では、業績連動賞与の減少により人件費が減少したものの、『マビノギモバイル』のロイヤリティ費用と『MapleStory Worlds』のクリエイター報酬の増加により売上原価が増加した。
販売費及び一般管理費は、従業員数の増加に伴う研究開発費やプラットフォーム利用料の増加により増加した。為替差損を認識した結果、税引前中間利益及び中間利益は前年同期比で減少した。
【報告セグメントの業績】
・日本: 売上収益26億7900万円(7.6%減)、セグメント損失18億4400万円。
・韓国: 売上収益2120億8500万円(0.1%減)、セグメント利益837億4600万円(5.2%減)。
・中国: 売上収益8億1500万円(56.3%減)、セグメント損失1億1200万円。
・北米: 売上収益140億7800万円(45.3%増)、セグメント利益11億4400万円。
・その他: 売上収益31億2700万円(24.6%減)、セグメント損失49億5600万円。
フランチャイズ別ハイライトは以下の通り。
■アラド戦記フランチャイズ
・第2四半期のPC版『アラド戦記』は、直近のコンテンツアップデートがプレイヤーから好評を博したことで、売上収益が前年同期比で67%成長。一方で、フランチャイズ全体の売上収益は、中国『アラド戦記モバイル』をローンチした前年同期との比較で40%減少。第3四半期は、PC版の成長を引き続き見込む一方で、フランチャイズ全体では第2四半期同様の要因で前年同期比約45%の減収を予想
・PC版『アラド戦記』:韓国では第1四半期以降モメンタムが加速。前年同期比で132%成長し、過去最高の四半期売上収益を達成。中国においても、労働節アップデートの好調により、第2四半期の売上収益は当社予想を上回り、前年同期比で力強い2桁成長を達成。また、その後の周年アップデートがユーザーの呼び戻しに大きく寄与した結果、6月のMAU及び課金ユーザー数が今年最高水準まで上昇。第3四半期も、韓国及び中国いずれも前年同期比での成長を見込む
・『アラド戦記モバイル』:第2四半期の周年アップデート後、想定ほど復帰ユーザーを維持出来なかったことにより、当社の想定を下回った。一方で、第3四半期は7月のレベルキャップ開放をはじめとする複数のアップデートにより、第2四半期との比較でやや増収を見込む。テンセントとの共同開発による新規コンテンツは、年内に中国でリリース予定
・『The First Berserker: Khazan』:6月にサマーキャンペーンを開始し、新規コンテンツの追加及びプロモーションを実施。本作のリリースは、世界的にアラド戦記フランチャイズを拡大していけるという確信を深めるものとなった
■メイプルストーリーフランチャイズ
・第2四半期は、韓国『メイプルストーリー』の好調および『MapleStory Worlds』のサービス地域拡大が牽引し、フランチャイズ全体の売上収益は前年同期比で60%成長。第3四半期も好調を維持し、前年同期比で約70%の増収を予想
・韓国『メイプルストーリー』:夏季アップデートにより、アクティブユーザー数が大幅に増加し、韓国におけるPCカフェ占有率は過去最高の25%を記録。売上収益は前年同期比で91%増加し、過去最高の第2四半期売上収益を達成。第3四半期も、新規コンテンツのリリースにより強いプレイヤーエンゲージメントを維持することで、対前年同期で2倍超の増収を見込む
・グローバル『メイプルストーリー』:第2四半期は前年同期比で増収。複数のプロモーション施策が奏功し、前年同期比で売上収益が36%成長した欧米地域が牽引。夏季アップデートが、プレイヤーコミュニティの好評を博した
・『MapleStory Worlds』:第2四半期の売上収益は、当社予想を大幅に上回り前年同期比で7倍超に増加。今年の欧州及びアジア地域へのサービス展開以降、着実に売上収益を創出し、強固なプレイヤー基盤を構築。第3四半期も好調が続くことを予想
・『MapleStory Universe』プロジェクト:ブロックチェーンベースのPC向けMMORPG『MapleStory N』が5月15日に一部地域でサービスを開始。自律型経済モデルを導入した実験的プロジェクトとして、Web3エコシステム内でプレイヤー主導のゲーム内経済を構築。次世代型アプローチが従来のWeb2ゲームの抱える制約をいかに克服し得るかについての知見の拡充に寄与
・『MapleStory: Idle RPG』:放置系ゲームの開発を行うAble Gamesとの共同開発によるモバイル向けタイトルで、年内にグローバルリリース予定
■FCフランチャイズ
・『FC ONLINE』は、7周年アップデートの好調により、当社業績予想を上回り、弱い季節性にもかかわらず、前年同期比及び前四半期比の売上収益が共に増加。第3四半期は、シーズン最優秀チーム「Team of the Season」アップデートや9月に予定のレジェンド選手によるエキシビションマッチなどのマーケティング施策により、高いプレイヤーエンゲージメントの維持を見込む
■マビノギフランチャイズ
・『マビノギモバイル』のローンチ成功と、『Vindictus: Defying Fate』のアルファテストへのプレイヤーの高い関心は、マビノギIPが当社ポートフォリオにおける安定的な収益基盤となり得る可能性を示した
・『マビノギモバイル』:3月のローンチ以降、MAU、課金ユーザー数、ARPPUの全てが好調を維持し、売上収益は当社の業績予想を上回った。第3四半期は第2四半期との比較で勢いがやや落ち着くことを予想するものの、売上収益に大きく寄与することを見込む
・『Vindictus: Defying Fate』:6月のアルファテストが大きな成功を収め、Steam Nextフェスにおける最もプレイされた体験版となった
■シュータージャンル
・『The First Descendant』:第2四半期の売上収益は、当社業績予想のレンジ内で着地。第3四半期は、8月7日に実施した大規模なシーズン3アップデートにより、前四半期比で約3倍の増収を見込む
・『THE FINALS』:6月に実施のシーズン7アップデートが好評を博し、第2四半期の売上収益は当社予想を上回った。前年同期比で増収となり、成長軌道に回復。中国では、7月にISBNライセンスを取得。パートナーのテンセントが8月8日よりクローズドアルファテストを開始
・『ARC Raiders』:5月のテクニカルテストで成功を収めて以降、プレイヤーの関心と支持を集め、Steamのウィッシュリストランキングで世界第6位にランクイン。10月30日にグローバルリリース予定
■第3四半期累計の見通し
第3四半期累計売上収益3493億5100万円~3598億9800万円(前年同期比4.7%減~同1.8%減)、営業利益1120億3900万円~1204億6300万円(同11.0%減~同4.3%減)、税引前利益1042億円~1126億2400万円(同32.6%減~同27.1%減)、最終利益694億2900万円~758億1400万円(同32.5%減~同26.3%減)を見込む。
・売上収益:3493億5100万円~3598億9800万円(同4.7%減~同1.8%減)
・営業利益:1120億3900万円~1204億6300万円(同11.0%減~同4.3%減)
・税引前利益:1042億円~1126億2400万円(同32.6%減~同27.1%減)
・最終利益:694億2900万円~758億1400万円(同32.5%減~同26.3%減)
・EPS:85.96円~93.86円
会社情報
- 会社名
- 株式会社ネクソン
- 設立
- 2002年12月
- 代表者
- 代表取締役社長 イ・ジョンホン(李 政憲)/代表取締役CFO 植村 士朗
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上収益4462億1100万円、営業利益1241億7600万円、税引前利益1959億8700万円、最終利益1348億4800万円(2024年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3659