ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>は、この日(8月15日)、臨時株主総会を9月24日午前10時よりグランドプリンスホテル新高輪「国際館パミール」で開催することを決定した。議題は、定款一部変更(取締役解任決議要件を加重する条項の削除)の件と、取締役森下一喜氏解任の件の2点となっている。「物言う株主」として知られるストラテジックキャピタルから臨時株主総会の招集が求められていた。
会社提案の第1号議案については、取締役の解任決議要件を会社法で定められている普通決議に戻すことでガバナンス向上を目指すとしている。この議案は株主提案と同一内容(一部形式的な修正あり)。
株主提案の第2号議案である森下一喜氏の解任について、同社取締役会は反対している。主な反対理由は以下の通り。
森下社長は20年以上にわたり会社を牽引し、「パズル&ドラゴンズ」の大ヒットやGravity社の買収を通じて、継続的かつ安定的な収益創出と企業価値向上に大きく貢献しているため、引き続き取締役を務める必要がある。

森下社長が解任した場合、ゲーム開発部門の動揺や混乱、人材流出、主要ゲームタイトルの収益大幅低下など、同社の企業価値が大きく毀損されるおそれがある。

株主提案の解任理由は、森下社長の貢献を理解しない誤解に基づいたものであり、事業実態に即していない恣意的な比較や独自の見解に過ぎない。特に森下社長の報酬の合理性、ゲームタイトルの価値判断、株主との対話方針、資本コストや株価を意識した経営、社外取締役の独立性に関する主張はいずれも同社の見解と異なる。
株主提案の内容としては、森下氏が過去10年間で株主価値向上に失敗し、業績を悪化させた責任があると主張している。また、会社が「一発屋」である原因は森下氏のゲーム開発への権限集中にあり、市場からの信頼も失っていると指摘。
さらに、森下氏の報酬額、一部ゲームタイトルの評価、株主との面談拒否、「資本コストや株価を意識した経営」に関する具体的な対応方針の未開示、そして社外取締役(田中晋氏、原悦子氏)の独立性への疑義を理由に、森下氏が取締役として不適格であると主張している。

会社側は、これらの株主提案の主張に対し、森下社長の貢献度、業界特性、適切なガバナンス体制と情報開示が行われていることを挙げて反論している。


会社情報
- 会社名
- ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
- 設立
- 1998年7月
- 代表者
- 代表取締役社長CEO 森下 一喜
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高1036億円、営業利益174億9100万円、経常利益200億1300万円、最終利益111億7100万円(2024年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3765