HEROZ、26年4月期の売上高67億円→64億円、営業利益8億円→5億円に下方修正…AIX事業、AI Security事業ともに増収増益も計画下回る見込み

HEROZ<4382>は、12月12日、2026年4月期連結業績予想の下方修正を行い、売上高64億円(前回予想67億円)、営業利益5億円(同8億円)、経常利益4億2000万円(同7億2000万円)、最終利益5000万円(同1億5000万円)、EPS3.29円(同9.89円)とした。AIX事業におけるプロジェクトの開始遅延に加えて、AI Security事業の業績が期初の見通しを下回る見通しとなったため、としている。ただ、増収増益で着地する見通し。

・売上高:67億円→64億円
・営業利益:8億円→5億円
・経常利益:7億2000万円→4億2000万円
・最終利益:1億5000万円→億5000万円
・EPS:9.89円→3.29円

【従来予想からの修正率】
・売上高:4.5%減
・営業利益:37.5%減
・経常利益:41.7%減
・最終利益:66.7%減

AIX事業のBtoC分野は堅調な売上成長を達成し、BtoB分野もAIエージェント機能の実装による競争力強化、稼働案件数および引き合い増加により、売上高とリカーリング収益を前年同期比で拡大させた。しかし、同事業では、プロジェクト開始の遅延による売上計上時期の後ろ倒しや、ビジネス・エンジニアメンバーを中心とした先行的な人材採用により、投資と費用が先行する状況となった。

また、AI Security事業では、グループ会社のバリオセキュアが当初の販売計画を精査した結果、通期の売上収益は過去最高を見込むものの、期初に立てた業績予想を下回る見通しとなった。

これらの状況を踏まえ、グループは業績見通しを精査し、売上高および各種段階利益が期初予想を下回る見込みとなったことから、業績予想の変更を実施した。

一方、AIX事業とAI Security事業はともに、前年同期比では売上高、営業利益ともに成長を達成した。特にHEROZのBtoB事業は、プロジェクト開始や売上計上の期ずれがあったものの、前年同期比で約30%の成長を遂げた。

下期以降は、以下の施策により成長の加速を見込む。

・BtoB事業におけるAIエージェント機能の強化と適用領域の拡大に向けた営業施策の強化
・『HEROZ ASK』や『AIさくらさん』などのリカーリング型収益の積み上げ
・AI Security事業におけるセキュリティ需要への対応強化とソリューション提供の推進

これにより、既存事業と新規事業の双方での成長に加え、上期に先行した人材採用や先行投資の成果が順次顕在化する見通しである。今後も、AIエージェント市場、SaaS市場、セキュリティ市場の拡大を追い風に、リカーリング収益基盤の一層の強化を図り、AI技術と実戦的なAIエージェント・ソリューション提供のノウハウを活かして、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指す方針だ。

HEROZ株式会社
http://heroz.co.jp/

会社情報

会社名
HEROZ株式会社
設立
2009年4月
代表者
代表取締役Co-CEO 林 隆弘/代表取締役Co-CEO 髙橋 知裕
決算期
4月
直近業績
売上高59億2900万円、営業利益3億600万円、経常利益2億2800万円、最終損益1億7700万円の赤字(2025年4月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
4382
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