gumi、子会社gumi AmericaがAIを活用した市場調査・意思決定支援基盤を開発する米国のAIスタートアップ企業Expected Parrotに出資

gumi<3903>は、子会社gumi AmericaがAIを活用した市場調査・意思決定支援基盤を開発する米国のAIスタートアップ企業Expected Parrotに出資したことを発表した。具体的な出資額は非開示。

Expected Parrotは、従来、人手により実施されてきた市場調査や顧客調査について、AIエージェントを中核とした市場調査シミュレーション・プラットフォームを提供している。同社が提供する「AIエージェント」は、特定の性格や選好を持つ仮想の顧客(デジタルモニター)として自律的に振る舞うことが可能であり、従来の質問応答型AIとは異なるアプローチを採用している。これらのAIエージェントを活用することで、企業は以下の特長とメリットを享受できる。

・圧倒的な時間とコストの圧縮
従来、数週間という長い時間と多額の費用を要した数千人規模の消費者アンケートを、AIエージェントを活用することで、わずか数分かつ低コストで完結させることが可能。

・「失敗」のシミュレーション
実際の顧客に対しては実施困難な「大胆な価格設定」や「尖った広告表現」などのテストを、デジタル空間上でリスクなく何度でも試行し、最適な戦略を導き出すことができる。

・希少なターゲット層の再現
現実世界では集めることが難しいニッチな条件(特定の趣味や購買履歴を持つ層など)の顧客ペルソナも即座に生成し、深層インタビューを行うことが可能。

これらのシミュレーションを可能にする同社のプラットフォーム上では、企業が顧客ペルソナとして設計したAIエージェントを用いて、価格設定、製品仕様、マーケティング施策、コミュニケーション内容などに関するインタビューやアンケートを、任意の大規模言語モデル(LLM)を用いて実施することが可能だ。

同社のプラットフォームは、調査条件および結果が保存・再現可能な設計となっており、検証性を重視した構成となっている。また、同一の調査を実際の人間に対して実施し、AIによる結果との比較・検証を行うことも可能であり、ハルシネーション(AIによる誤回答)などのリスクを管理しつつ、信頼性の高い「合成データ」を活用した意思決定プロセスへの実装を想定した設計がなされている。

同社は、Airbnb社やStripe社等を輩出した世界屈指のスタートアップアクセラレーター「Y Combinator」の最新バッチ(Fall 2025)採択企業。Expected Parrotの創業メンバーには、MITスローン経営大学院の終身教授であり、AIと経済学の分野において高い研究実績を有するJohn Horton氏(CTO)が参画しており、同氏はAnthropic社などの主要AI企業における経済分野のアドバイザリーにも関与している。

また、Robin Horton氏(CEO)は、Uber社の法務データ部門における実務経験を通じて、厳格なデータ管理と規制対応への深い知見を有している。同氏は、AI活用時のハルシネーション(誤回答)リスクを懸念するコンプライアンスを重視する顧客に対し、適切なリスク管理と検証プロセスを組み込んだ事業基盤の構築を主導している。

<Expected Parrot会社概要>
名称:Expected Parrot, Inc.
所在地:米国 マサチューセッツ州 ケンブリッジ市
代表者CEO:Robin Horton
事業内容:AIエージェントを活用した市場調査シミュレーション基盤の開発・提供

株式会社gumi
http://gu3.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社gumi
設立
2007年6月
代表者
川本 寛之
決算期
4月
直近業績
売上高89億4200万円、営業利益3億7000万円、経常利益21億300万円、最終利益20億6300万円(2025年4月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3903
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