ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>は、決算説明会資料を開示し、2011年の戦略を明らかにした。ガンホーでは、スマートフォンを軸に据え、「ワンソース・マルチユース」、「グローバル戦略」、「ソーシャルゲームプラットフォーム戦略」を推進する、としている。
「ワンソース・マルチユース戦略」と「グローバル戦略」は、従前より掲げてきたもので、今後も引き続き推進する。「ワンソース・マルチユース戦略」は、自社で持つIPを複数のプラットフォームに展開することだが、主力のオンラインゲーム「ラグナロクオンライン」について、PCオンラインゲームとしてだけでなく、家庭用ゲームソフト、コミック、音楽CD、スマートフォンなどに展開している。
「グローバル戦略」は、自社IPタイトルを世界展開するというもの。各国のオンラインゲーム運営会社に運営権を販売したり、あるいは自社で直接運営を行ったりすることで収益拡大を目指す。「ラグナロクオンライン」は、テスト配信を含めて、すでに世界80ヵ国/地域で配信されている。さらに、「エミルクロニクルオンライン」も現在、6ヵ国で配信されている。
■「ソーシャルゲームプラットフォーム戦略」
今回、新たに加わったのが「ソーシャルゲームプラットフォーム戦略」だ。2010年は、「新プラットフォーム戦略」とやや曖昧で、模索過程にあったようだが、2010年12月あたりから方向性が定まってきたようである。
ガンホーでは、Twitterを基盤として自前のソーシャルゲームプラットフォームを構築していく、としている。その中核となるのが、Twitterクライアントアプリ「Filmeee」だ。「Filmeee」をソーシャルゲームプラットフォームとし、そこにソーシャルコネクトやアバター、仮想通貨、課金サービスを実装。「Twimon」や「ラグナロクオンラインMobile Story」など自社サービスと連携するのはもちろんく、サードパーティにもAPIを公開して、アプリの連携ができるようにしていく、としている。国内だけでなく、海外展開も行っていくとのこと。
ガンホーは、「ガンホーゲームズ」というゲームポータルを運営しているほか、「ラグナロク」というキラータイトルを有している。さらに、スマートフォンアプリ「Twimon」も昨年12月に配信を開始して以来、「App Store」のソーシャルネットワークカテゴリーで無料1位をとるなど好調のようだ。ソーシャルゲーム業界で、ガンホーは台風の目となるかもしれない。
会社情報
- 会社名
- ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
- 設立
- 1998年7月
- 代表者
- 代表取締役社長CEO 森下 一喜
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高1253億1500万円、営業利益278億8000万円、経常利益293億800万円、最終利益164億3300万円(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3765