「Facebook」のスマホ向けソーシャルゲームの現状(2)

「Facebook」のスマートフォン向けのアプリプラットフォームを10月に公開してから、約2ヵ月が経過した。今回の記事は、前回の記事の続きにあたる。各ゲームアプリのDAUやMAUはどう変わったのか。新規のローンチタイトルも出ている可能性があるが、把握しきれていないため、掲載するタイトルは前回から変更はない。データは、いつものように「AppData」の数字と、ウォールに記載された数字を使っている。 前回の記事で、比較的ユーザーを集めているかに見えたStorm8の2タイトルがユーザー数を大きく減らしていることに気づく。「Wold War」は比較的軽微になっているものの、「Vampire Live」のMAUは16万人減、「iMobsters」は8万人減の9万人となった。いずれも日本で主流になっているボタンを押してゲームを進めるWEBベースのソーシャルゲーム。 また、Woogaの「Magic Land: Island」についても改めて遊んでみた。こちらは城下町を育成するソーシャルゲームで、スマートフォンでのみ遊べる。PCブラウザゲームやネイティブアプリほどではないが、リッチなコンテンツが楽しめる。しかし、Wi-Fi環境でもタッチ操作や処理速度が前回以上に重いと感じた。MAUは前回比3000人減の4000人と苦戦しているのもさもありなんといった印象である。 「LegendCards」は、 前回比10万4000人増の11万人。日本のMobageで運営中の『大争奪!!レジェンドカード』を英語圏向けに改良したタイトルで、DAUも7000人とまずまずの数字となっている。前回記事にしたときはスマートフォンのみで遊べるようになっていたが、現在ではPCでも遊べるようになっている。前回からMAUを伸ばした「Social Poker Live」も同様で、PCでも遊べる。 「Facebook」のスマートフォンプラットフォームでアプリを提供する場合、スマートフォン向けだけでは、ユーザーを集めるのはまだまだ厳しいという印象だ。 (1) リリースする目的によって変わるが、ある程度ユーザーを集めようとすると、PC対応は必須かもしれない。MAU10万人以上のタイトルは全てPCでも遊べる。 (2) リッチなコンテンツにすると、回線速度やブラウザのボトルネックに抵触する。 各社のリリースを見るとまだテストマーケティングといった感が強いが、Storm8系コンテンツが当面主流になるかもしれない。もう少し対象となるタイトルを増やす必要があると思っているので、引き続き情報収集は行なっていきたい。  
タイトル 開発会社 DAU 変化 MAU 変化
iMobsters Storm8 3,000 -7,000 90,000 -80,000
World War Storm8 8,000 -12,000 330,000 -10,000
Vampires Live Storm8 3,000 -17,000 130,000 -160,000
Social Poker Live Moblyng 10,000 0 170,000 50,000
Word Racer Live Moblyng 400 340 800 -1,200
Magic Land: Island Wooga 200 -100 4,000 -3,000
LegendCards gloops 7,000 - 110,000 104,000