同社では、目標株価の変更について、オンラインサービスのバリュエーション対象期とEPS成長ををあげています。前回予想では、EPS成長率について、2009年9月期から2012年9月期までの3期間の年率平均と、2010年9月期から2012年9月期までの2期間の年率平均の単純平均(47.6%増)としていましたが、今回予想では、2011年9月期のEPS成長率(29.8%増)を用いた、とのことです。今期からソーシャルゲームに注力するため、今期の利益成長率の評価が重要と判断したためです。
同証券では、「モバゲータウン」や「GREE」などへのシーシャルゲームの提供については、2010年10-12月期以降、増収増益を想定しているものの、「綺麗な右肩上がり」で伸ばしていくのは容易ではない、としています。ソーシャルゲームのタイトル当たりの売上規模は、本塁打でも月商1億円程度で、類似タイトルが増加している競争環境を考えると、収益を伸ばすのは容易ではないと見ているようです。さらに開発費も上昇しており、500-1000万円だった開発費は、夏から秋には1500-2000万円になったようです。
また、Amebaについては、モバイルARPUをプラットフォーム特性やユーザー属性から同業他社のモバイル・ソーシャルゲームよりも低く想定している、としています。同証券は、2010年9月のARPUは、PCで1455円、モバイルで1043円で、2011年7-9月にはPCで2000円、モバイルで1149円に伸びると予想しており、モバイルについては、同業他社のモバイル・ソーシャル(1500-3000円)を下回るとのこと。ARPUが伸びない要因として、ソーシャルグラフ要素の強さやPC中心のコンテンツ、女性ユーザー比率の高さ等があるとみているようです。
会社情報
- 会社名
- 株式会社サイバーエージェント
- 設立
- 1998年3月
- 代表者
- 代表取締役 藤田 晋
- 決算期
- 9月
- 直近業績
- 売上高7202億0700万円、営業利益245億5700万円、経常利益249億1500万円、最終利益53億3200万円(2023年9月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 4751