同社では、映像制作・販売事業が減益となったものの、「ワンピース」を使った玩具やゲーム、菓子、生活雑貨などの版権収入や「ドラゴンボール」のゲーム化権などが好調に推移したため、としている。
同社の発表した決算は、売上高330億1100万円(同24.0%増)、営業利益49億6200万円(同18.6%増)、経常利益53億900万円(同16.2%増)、当期純利益31億5400万円(同15.9%増)だった。
セグメント別の状況は以下のとおり。
■映像製作・販売事業は、売上高96億6900万円(同0.4%増)、セグメント利益5億3900万円(同32.8%減)だった。テレビアニメ部門で「ワンピース」や「スイートプリキュア♪」、「トリコ」、「デジモンクロスウォーズ」などが放送されたほか、『スラムダンクfor モバゲー』が好調だったものの、映画の製作本数の減少、為替差損などの影響を受けた。
■版権事業は、売上高113億9700万円(同28.5%増)、セグメント利益49億2800万円(同25.2%増)だった。「ワンピース」の人気が継続し、玩具や衣類、ゲーム類、菓子類、生活雑貨などのキャラクター商品が幅広く好調に稼動した。さらに「スイートプリキュア♪」や海外での「ワンピース」の商品化も好調に稼働した。
■商品販売事業は、売上高92億3100万円(同25.1%増)、セグメント利益6億0900万円(同49.5%増)だった。「ワンピース」に関連したキャンペーンやタイアップ商品などが好調だった。
■その他事業は、売上高27億4200万円(同251.7%増)、セグメント利益2億0800万円(同2.4%増)だった。「ワンピース」の催事イベントや「スイートプリキュア♪」のキャラクターショーなどを展開した。特に「ワンピース」関連は大型催事が好調に稼動した。
■2013年3月期の見通し
2013年3月期は、売上高250億円(前期比24.3%減)、営業利益23億円(同53.7%減)、経常利益26億円(同51.0%減)、当期純利益17億円(同46.1%減)を見込む。
同社では、ソーシャルゲームなどの新たなメディアでのコンテンツ利用の拡大や、注目映画タイトルの劇場公開が相次ぐ等、成長機会が見込まれる分野があるものの、引き続き厳しいものになると予想される、としている。
引き続き「ワンピース」、「スマイルプリキュア!」を中心に事業展開を行うとともに、「聖闘士星矢Ω」の放送開始、大人気ソーシャルゲーム「探検ドリランド」のアニメ化など、テレビシリーズにおけるラインナップや版権事業の充実を図っていく。
会社情報
- 会社名
- 東映アニメーション株式会社
- 設立
- 1948年1月
- 代表者
- 代表取締役会長 森下 孝三/代表取締役社長 高木 勝裕
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高671億1700万円、営業利益177億7200万円、経常利益203億円、最終利益145億9300万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 4816