インフラ関連に恩恵 大和証、「進むSNSの『スマホ』対応」と題するレポートを発行

 大和証券投資情報部では、2010年12月24日付けで、「進むSNSの『スマホ』対応」と題するレポートをまとめている。

 日本におけるスマートフォンの普及は、世界に比べて遅れがちであったが、iPhoneのヒットを契機に急速に進んでおり、SNS各社もスマートフォンへの対応に本腰を入れつつある。

 ディー・エヌ・エー<2432>は、2010年12月15日より、「モバゲータウン」の全機能が使用可能となるブラウザの提供を開始したほか、グリー<3632>も1月からスマートフォン向けゲームアプリの公開に踏み切る。ミクシィ<2121>も2010年5月から対応を開始し、12月には概ね終了した。

 大和総研では、SNS各社のスマートフォン対応による恩恵は様々なところに及ぶとし、(1)端末を製造・販売する通信機メーカー、(2)アプリを提供するソフトウェアやゲームソフト各社、(3)通信事業者とデータセンターをあげている。

 とりわけ、スマートフォン対応によってネットワークに流れる情報量が格段に大きくなるため、インフラ関係の企業への恩恵が大きいと見ているようだ。増大するデータ通信量に対し、従来の携帯電話のネットワークインフラでは容量不足となり、十分に対応できない可能性があるという。

 そのため、通信事業者は、データ通信の高速化に迫られるだろうと指摘。さらに、SNS各社もシステムをダウンさせずに安定したサービスを提供するため、サーバーのさらなる増強を図るべく、データセンターの活用が必須になるとみているようだ。

 そこで、データセンターの関連企業として、ヤフー<4689>やGMOインターネット<9449>、さくらインターネット<3778>、ニフティ<3828>、フリービット<3843>、ビットアイル<3811>、インターネットイニシアティブ<3774>をあげている。