ジャンクハンター吉田「ゲームになった映画たち 完全版」がいよいよ発売された。価格は2310円。
本書は、2008年より三才ブックスで刊行された「ゲームになった映画たち」に大幅な加筆修正とタイトルが追加されたもので、「完全版」と銘打っている。ご存じの方も多いと思うが、「ゲームになった映画たち」は、その話題性と資料的価値の高さにも関わらず、なぜか市場に出回る数が少なかったため、「幻の本」としてヤフオクなどで高値で取引されていた。時には倍以上の値段で取引されたこともあったようだ。
昨年10月あたりから大幅な加筆修正がされて再版されるという情報が出回り初め、一時、1月中に発売されるという予定だったが、クオリティアップのために3月に延期された経緯がある。地震もあったので、予約していた私は、予定どおりに出るのか心配だったが、無事発売された。
さて、本書は、シネマゲーム大全あるいはシネマゲーム図鑑というべきものだ。前作よりタイトル数が前作から100タイトル以上増え、合計330ものタイトルが紹介されている。全編カラーで惜しげもなくキャプチャー画像を使ってシネマゲームが紹介されている。テキストの面白さもさることながら、各ページには「こぼれ話」と題して、取材秘話や開発秘話なども掲載されており、資料としてだけでなく読み物としても大変楽しく読めるものとなっている。こんな映画がゲーム化されていたのかという発見も多かった。
ただ、惜しむらくは、前作で収録されていた(らしい)映画監督やハリウッドスター、ゲーム開発者に行ったインタビューが割愛されてしまった点であろう。個人的には、実はこれが一番読みたかったので、とても残念な点であった。とはいえ、本書が出たことにより、旧版の価格も下がり、かなり手に入りやすくなっているようだ。古本マーケットは、復刻版が出ると価格が下がる特性があると聞いたことがある。恐らく古本になってしまうが、旧版も併せて買うことをオススメしたい。
ゲームになった映画たち 完全版 (GAME SIDE BOOKS) (GAMESIDE BOOKS)