【インタビュー】「企業・学校・学生が一体となって業界を盛り上げていきたい」…ゲーム会社合同セミナー「HEAT」とは 開催経緯をキーマンに訊く


ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>が主催する「HEAT」とは、ゲーム企業と学生の出会いの場を提供するイベント。デベロッパーがブースを設けるだけでなく、ゲーム専門学校がブースを設け、学生の制作した作品を展示・自己アピールできる点に特徴がある。

2015年5月に渋谷ヒカリエ・DeNA本社で開催された同イベントでは、ゲーム企業が10社、ゲーム系の大学や専門学校は8校、350名を超える学生からの事前登録があったという。当日は立ち見となるセミナーも続出し、ポートフォリオの相談コーナーでも行列ができていた(関連記事)。また、同年7月には関西でも開催。

本稿では、「HEAT」の仕掛け人である、株式会社ディー・エヌ・エーゲーム プロデューサー 兼 ゲーム人材採用担当の馬場保仁氏にインタビューを実施し、開催経緯や反響について伺ってきた。

 

「企業×学校×学生 参加者全員が、Happy & Winner !!」



株式会社ディー・エヌ・エー
ゲームプロデューサー 兼 ゲーム人材採用担当
馬場保仁


――:本日はよろしくお願いいたします。はじめに「HEAT」の概要について教えていただけますか。

「HEAT」とは、5月に産声をあげた、企業・学校・学生の出会いを提供するイベントです。企業が、ブースを出展し自社の特徴を知ってもらうチャンスを得ると同時に、学校は学生の作品を数多く持ち込むことができるので、通常のイベントよりも学校の学生の魅力と可能性を最大限にアピールすることができます。

特徴あるコンテンツとしては、「デザイナーのポートフォリオ評価&指導会」です。これは各企業のデザインリーダーたちが学生の持ち込んだポートフォリオを見て、直接評価、指導してくれます。5月渋谷、7月関西のこれまでのHEATでも大盛況だったコンテンツです。



――:そのほかいかがでしょうか。

参加企業の社長たちによる本音トークを展開した「社長トーク!」というのも行いました。5月渋谷では4社、7月関西では3社の社長さんたちによる、採用、育成、ゲーム業界の未来についての忌憚ない意見を聞くことができる、非常に貴重なコンテンツです。このように、ほかの業界研究イベントとは一線を画すところが多々あります。
 

▲5月開催の「HEAT渋谷」の様子


――:なるほど、たしかに業界研究イベントとしては独自の施策を展開していますね。そもそも「HEAT」を立ち上げた経緯は何だったのでしょうか。

「HEAT」のコンセプトは、「企業×学校×学生 参加者全員が、Happy & Winner !!」というもので、文字通り参加者が自身で行動することで、チャンスをつかむことのできる、大いなる出会いの場です。立ち上げの経緯としては、私が全国の大学・専門学校を往訪して学生さんと触れ合って来た時に、就活に苦しんでいるという話を聞いたのがきっかけです。

ゲーム会社は、東京や大阪に集中しているのに対して、ゲームに対して夢を抱き学校に入る学生は全国にいます。でも、就職活動のためには、何度も何度も、東京や大阪に出向くことは経済的に厳しいと。で、あるならば、逆転の発想で、同日、同じ場所、つまりは1箇所に数多くのゲーム企業を集結させることができれば、学生さんの出会いの機会を増やすことに貢献できるのではないか? という想いのもとから始まりました。



――:そこから2015年5月の「HEAT渋谷」に繋がったのですね。

ええ。その想いに共鳴してくださった、アールフォース・エンターテインメント / アクセスゲームズ / ヴァンガード / ヘキサドライブ / マトリックス / モノビット / ランド・ホー/リズ / ワンダープラネット / DeNAの10社がブース参加をして、第1回5月の「HEAT」を開催しました。また、学校も北は北海道から、南は福岡まで、数多くの学校、学生さんが参加しました。

まさに、コンセプトの「企業×学校×学生 参加者全員が、Happy & Winner !!」を地で行くイベントとして産声をあげることができた、というわけです。7月の関西での実施では、さらに会社数も増え、20社以上がブース出展しました。非常に数多くの企業が参加。学生さんが、まさに1日で活動できる企業の数が増えたというわけです。そんな中、今回第3回を迎えます。

 


▲5月開催の「HEAT渋谷」の様子


――:これまでの「HEAT」の反響についてはいかがでしょうか。

5月の第1回渋谷 では、350名を超える学生さんが参加、10社を超える企業が出展。7月の第2回関西 では、250名以上の学生さんが参加、企業も20社以上出展。また、これまでに、20名以上の内定者を出しています!


――:そして、次回開催で「HEAT」も3回目を迎えるわけですが、詳細について教えていただけますか。
 

これまでで、すでに、第一回、二回の数をこえる多くの企業から問い合わせがきています。また、学校、学生に関しても、この半年で私が往訪した数多くの学校さんからの参加意思をお聞きしています。これまで以上のイベントになることは間違いなく、学生さんには非常にチャンスの多いイベントになることは間違いありません!

また、これまで好評を博していた、「ポートフォリオ評価&指導」「社長トーク!」に加え、今回はUnityさんの協力を得て学生さんが、作品やコードを持ち込めば指導いただける「Unityなんでも相談室」が新たなコンテンツとして加わります。デザイナーだけでなく、エンジニアも、プロからの指導を直接受けることができるイベント、それが「HEAT」なのです。

そして、企業の方にも朗報があります。現在、5月・7月の「HEAT」を受け、企業からの評価の高かった4つの学校と、「HEAT dev」という短期間でのゲーム開発を実施しております。この取り組みで開発された作品も、特別室をつくって見ていただくことが可能です。新たな出会いにお役立てください! また、「HEAT dev」は、「大賞」「Social Creator Info賞」の2つの賞を表彰予定です。ご期待ください。



――:それでは、最後に企業や学生に向けてのメッセージをお願いします。

これまで以上に、参加者数の多い、コンテンツの中身の濃い「HEAT 3rd 渋谷」。コンセプトの「企業×学校×学生 参加者全員が Happy & Winner!!」を今回も確実に実践し、且つこれまでの2回を超えていくイベントになっています。ぜひ、このチャンスを逃さないよう、特に東京大阪以外の学生さんは、ご参加ください! 12月19日(土) 渋谷ヒカリエでお会いできることを楽しみにしております!


■「HEAT3rd渋谷 ~ゲーム会社合同セミナー~」
 

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株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
https://dena.com/jp/

会社情報

会社名
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
設立
1999年3月
代表者
代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
決算期
3月
直近業績
売上収益1349億1400万円、営業利益42億0200万円、税引前利益135億9500万円、最終利益88億5700万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
2432
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