ブロッコリー、21年2月期は売上高2.7%減ながら営業益42.2%増と大幅な増益を確保 販管費の抑制が奏功 コロナ禍でも主力の「うたプリ」は堅調

ブロッコリー<2706>は、4月9日、2021年2月期の決算(非連結)を発表、緊急事態宣言下におけるイベント集客の減少が影響し、売上高は減収となったものの、年度を通じて販管費の抑制に成功し、各利益項目は大幅な増益での着地となった。

なお、最終利益には、自社で開発を進めているゲームコンテンツにおいて一部ソフトウェア仮勘定の減損損失2億4400万円を特別損失として計上した影響も含まれている。

売上高63億600万円(前々期比2.7%減)
営業利益9億6700万円(同42.2%増)
経常利益9億9900万円(同42.1%増)
最終利益5億2100万円(同37.9%増)
 

「うたの☆プリンスさまっ♪」は、10周年スペシャルコンセプトショップ「All-Star Shop」を7月より開催し、12月からは原宿・名古屋・大阪・仙台の4ヵ所にて「SHINING STORE」を開催した。また、9月にステッドラー日本とのコラボレーションアイテム「うたの☆プリンスさまっ♪ SHINING MUSEUM 水彩色鉛筆」を発売し、好評を得たことで、関連グッズの売上高・売上総利益は前年並みを確保した。

関連ゲームアプリ『うたの☆プリンスさまっ♪ Shining Live』の売上高・売上総利益について、前年をやや下回る結果となった。関連ゲームでは、5月に「うたの☆プリンスさまっ♪ Amazing Aria & Sweet Serenade LOVE for Nintendo Switch」を発売し、2月に「うたの☆プリンスさまっ♪ Debut for Nintendo Switch」を発売した結果、前年を大きく上回る売上高・売上総利益を確保した。

関連CDでは、4月に「うたの☆プリンスさまっ♪『Another World~WHITE&BLACK~』」のテーマソングを発売、8月にHE★VENS初の本格ドラマCDを発売。9月に10周年を彩る3グループの超豪華シングルを発売、12月にShining LiveドラマCD「饗宴の奏鳴曲(ソナタ)」を発売、2月よりQUARTET NIGHTメンバーによるアイドルソング計4作のうち2作を発売した。これらの結果、劇場版関連CDを発売した前年には至らなかったが、見込みを大きく上回る売上高・売上総利益を確保した。

他社ライセンスグッズは、2020年9月にうさぎのぬいぐるみシリーズ「ラビコレ」の第1弾『刀剣乱舞-ONLINE-』(全11種)を発売して好評を得た。ブロッコリーオフィシャルストアで2021年4月までの期間限定受注生産も行っている。また、丸井グループ開催のイベント「呪術廻戦 limited shop -マルイ編-」にて呪術廻戦グッズを発売。こちらも大きな反響を得て、他社ライセンスグッズは前年を上回る売上高・売上総利益を確保した。

トレーディングカードゲーム「Z/X -Zillions of enemy X-(ゼクス ジリオンズ オブ エネミー エックス)」(以下「Z/X(ゼクス)」)は、第3四半期に新規ユーザーだけでなく、復帰ユーザーの要望にも応えるカードパックEXパック 第23弾「ゼクメモ!」を発売、また、1年を通してオンラインイベント開催や関連商品の通販強化を行ったことなどにより、前年並みの売上高・売上総利益を確保した。

なお、2022年2月期通期の見通しは、以下のとおり。この数字は3月30日に中期経営計画の期間延長を発表した際に開示されていた予想数字から変更されていない。

売上高60億円(前期比4.9%減)
営業利益7億円(同27.7%減)
経常利益7億3000万円(同27.0%減)
最終利益4億5000万円(同13.8%減)
 
株式会社ブロッコリー
http://www.broccoli.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ブロッコリー
設立
1994年3月
代表者
代表取締役社長 鈴木 恵喜
決算期
2月
直近業績
売上高65億6300万円、営業利益2億8300万円、経常利益3億1200万円、最終利益1億6800万円(2022年2月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
2706
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