角川グループホールディングス<9477>は、本日(4月25日)、2013年3月期の連結決算を発表し、売上高1616億円(前年同期比9.6%増)、営業利益79億円(同40.6%増)、経常利益86億円(同46.7%増)、当期純利益50億円(同39.8%増)だった。
大幅な増益となったが、一般文庫やライトノベルが好調だったほか、映像関連事業の利益貢献が始まったようだ。
同社では、書籍関連ではシリーズ作品の拡充、メディアミックス作品の拡販、新たな読者層の開拓などを進め、一般文庫が好調に推移したほか、メディアファクトリーのグループ入りでより強固なシェアを確保したライトノベルも堅調だった。また雑誌・広告関連では、徹底した固定費の削減や不採算部門の整理を進めたことで、収益力が大幅に改善した。
映像関連では、劇場映画「貞子3D」のヒットやアニメ作品のパッケージ販売が好調に推移し、売上、利益とも増加した。赤字基調であった映像事業についても洋画配給作品のコストコントロールを徹底し、シネコン事業におけるコスト削減も徹底した結果、利益貢献する事業になったという。
このほか、「BOOK☆WALKER」では、継続的なキャンペーンや新作同時発売などの施策とともに積極的な作品投入により、毎月売上高の記録更新を続けているとのこと。
売上貢献した作品は以下のとおり。
(単行本)
・「上昇思考」長友佑都、「光圀伝」冲方丁(角川書店)
・「とびだせ どうぶつの森 かんぺきガイドブック」 (エンターブレイン)
・「とびだせ どうぶつの森 ザ・コンプリートガイド」(アスキー・メディアワークス)
・「20歳若く見えるために私が実践している100の習慣」南雲吉則(中経出版)
(文庫)
・「天地明察(上)(下)」冲方丁
・「ロスト・シンボル(上)(中)(下)」ダン・ブラウン(角川書店)
・「ビブリア古書堂の事件手帖」三上延(アスキー・メディアワークス)
(ライトノベル)
・「ソードアート・オンライン」川原礫(アスキー・メディアワークス)
・「僕は友達が少ない」平坂読(メディアファクトリー)
・「ハイスクールD×D」石踏一榮(富士見書房)
(コミックス)
・「新世紀エヴァンゲリオン」貞本義行(角川書店)
・「テルマエ・ロマエ」ヤマザキマリ
・「乙嫁語り」森薫(エンターブレイン)
・「となりの関くん」森繁拓真(メディアファクトリー)
・「貞子3D」
・「図書館戦争 革命のつばさ」
・「天地明察」(角川書店)
(DVD、Blu-ray)
・「氷菓」
・「ストライクウィッチーズ劇場版」
・「メン・イン・ブラック3」(角川書店)
・「僕は友達が少ない」
・「STEINS;GATE Blu-rayBOX」(メディアファクトリー)
(ゲーム)
・PSVita「Fate/stay night[Realta Nua]」(角川書店)
・3DS「AKB48+Me」(エンターブレイン)
・PS3/Xbox360「LOLLIPOP CHAINSAW」(角川ゲームス)
■2014年3月期の見通し
2014年3月期の業績予想については、「合理的な業績予想の算定が困難であるため、記載しておりません」としている。