ネクソン、第1四半期は営業益23％増…中韓でオンラインゲーム好調、gloopsとインブルーが寄与

ネクソン<3659>は、本日（5月10日）、第1四半期（2013年1～3月期）の連結決算を2ケタ増収増益を達成した。中国と韓国でのオンラインゲームの運営成績が好調だったことや、gloopsとインブルーが連結に寄与したこと、為替の円安が主な要因だった。 発表された決算（IFRS）は、売上収益443億円（前期比46.0％増）、営業利益207億円（同23.6％増）、親会社の所有者に帰属する四半期利益151億円（同16.6％増）だった。       同社では、中国と韓国における売上伸長と為替の円安の影響に加え、子会社となったgloopとインブルーが業績に寄与した、としている。為替は、1ドル＝92.42円と対前年同期比13円14銭の円安となる一方、ウォン円は100ウォン＝8.53円となり前年同期比1円50銭の円安となった。 PCオンラインゲーム事業は、主力ゲームタイトルのアップデートが奏功し、特に中国における『アラド戦記』の大型アップデートはユーザーに広く支持された。また、韓国における『FIFAオンライン３』の配信も好調なスタートを切った。また新作モバイルゲームも堅調に推移した。 地域別の状況は以下のとおり。 (1)日本 PCオンラインゲームの一部既存タイトルでは減収となった一方、モバイルゲームでは、2012年に完全子会社化したgloopsなどが寄与し、売上収益99億円（同222.4％増）、セグメント利益19億円（同448.4％増）となった。『大戦乱!!三国志バトル』が引き続き好調を維持したほか、 『バルバロッサ』も寄与した。 (2)韓国 『サドンアタック』（Sudden Attack）、『アラド戦記』（Dungeon&Fighter）の好調な推移や、中国における『アラド戦記』（Dungeon&Fighter）の売上収益増加に伴いロイヤリティ収入が増加し、売上収益306億円（同27.0％増）、セグメント利益180億円（同8.7％増）となった。 (3)中国 中国におけるオンラインゲームタイトルの好調などに伴いコンサルティング収入が増加し、売上収益17億円（同28.7％増）、セグメント利益13億円（同27.3％増）となった。 (4)北米 大部分の既存タイトルは減収となったが、『マビノギ』（Mabinogi）、『マビノギ英雄伝』（Vindictus）が好調に推移した。売上収益14億円（同9.5％増）、セグメント損益1億8200万円の赤字（前年同期1億4500万円の赤字）だった。     ■第2四半期の見通し 第2四半期累計の業績について、売上収益783～803億円、営業利益320～330億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益238～240億円を見込む。       第2四半期売上収益は、PCオンラインゲーム事業で約272億円から約284億円、モバイルゲーム事業で約68億円から約75億円を見込む。 PCオンラインゲーム事業は、中国と韓国における既存ゲームタイトルの堅調な成長を見込み、前年比で売上が伸長すると予想しているという。モバイルゲーム事業は、第1四半期でサービスを開始した新作ゲームタイトルを含め、2013年後半にかけて既存ゲームタイトルも安定した売上を維持するものと見込んでいるとのこと。 なお、第2四半期には、韓国において「カカオトーク」向けに『Dragon Girls』、北米では『大激突!!ガーディアンブレイク（英語名：Royal Tactics）』をネイティブアプリとして配信するなど、積極的に海外展開する。 なお、営業利益率は33％から34％と低下する見通しだが、同社では、 （1）新作ゲームタイトルのサービス開始による開発及びサポート費用の増加 （2）モバイルゲーム売上にかかるプラットフォーム手数料と相対的に高いマーケティング費用 （3）『FIFAオンライン3』などライセンス契約を締結しているゲームタイトルの売上増加によるロイヤリティ費用及びマーケティング費用の増加 を主な理由としてあげている。