クルーズ<2138>は、この日(8月5日)、第1四半期(4~6月期)の連結決算を発表し、売上高58億8400万円(前年同期比161.3%増)、営業利益15億円(同327.4%増)、経常利益14億8200万円(同317.5%増)、四半期純利益8億6600万円(同322.4%増)だった。
またQonQでも、売上高23.1%増、営業利益120.6%増、経常利益116.7%増、四半期純利益110.7%増となる。初の連結決算のため、前年同期あるいは前四半期との比較はあくまで参考値だが、すさまじい成長を見せている。
同社では、既存タイトルのソーシャルゲームが収益拡大をけん引し、過去最高の四半期売上と営業利益を更新した、としている。とりわけ、前期に大規模プロモーションを実施し飛躍的に売上を伸ばした「アヴァロンの騎士」が大きく寄与するとともに、「神魔×継承!ラグナブレイク」と「HUNTER×HUNTER バトルコレクション」も好調を維持した。
また、海外展開については、マーケットの大きい東アジア(日本・韓国・中国)、北米(アメリカ・カナダ)、ヨーロッパを狙ってゲームを配信する。その中で、シンガポール、アメリカ、韓国の3カ国にマーケティング拠点を設立し、ヨーロッパでも、ドイツで設立準備を進めているとのこと。
このほか、インターネットコマース事業についても、消費動向が上向く中、積極的にプロモーションを展開し、ネット通販サイト「SHOPLIST.com by CROOZ」が大きく売上を伸ばした。同社によると、6月の月間売上高は前年比5倍の5億円を超えた。さらに7月5日に実施した1周年記念セールでは1日だけで1億円を突破したという。ただし、同社では1周年記念セールのため、×30日で計算しないでほしい、とコメントしている。
■第2四半期の業績予想
第2四半期の業績予想も開示し、売上高118億円、営業利益23億円、経常利益23億円、四半期純利益14億3000万円を見込む。7~9月期だけだと、売上高59億1900万円(前四半期比0.5%増)、営業利益8億円(同46.7%減)、経常利益8億1800万円(同44.8%減)、四半期純利益5億6400万円(同34.9%減)となる。
第2四半期の利益水準は低下するが、『アヴァロンの騎士』の大規模プロモーション効果が第1四半期も継続したため、第1四半期の広告宣伝費を抑えたとのこと。第2四半期に再度プロモーションを実施し、第3四半期以降の業績拡大につなげていく考えだ。他社がネイティブシフトを進めるなか、あえてブラウザにも注力することでシェア拡大を図っている。この点は、グラニの考え方とも似ている。
またブラウザゲームを中心に展開しつつ、ネイティブアプリのリリースにも力を入れていく方針。年間で4本前後のタイトルリースを計画しているという。ネイティブアプリ専門の開発スタッフが在籍しており、ブラウザゲームからの異動などは行わないとのこと。
会社情報
- 会社名
- クルーズ株式会社
- 設立
- 2001年5月
- 代表者
- 代表取締役社長 小渕 宏二
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高140億円、営業利益6億4400万円、経常利益6億2800万円、最終利益2億5400万円(2023年3月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 2138