【決算レポ】ワンダープラネット、第1四半期は開発投資で赤字も通期黒字見通しは維持 「THE JAPAN IP」掲げIPゲーム軸に再成長描く

ワンダープラネット<4199>は、2026年8月期第1四半期の決算説明動画を公開した。開発投資が先行する四半期となり営業赤字を計上したものの、有力IPタイトルの情報公開が相次ぎ、同社が掲げる「THE JAPAN IP」を軸とした成長戦略が具体化しつつあることを示した。

 

■有力IPタイトル2本が本格始動、新規IP開発にも着手

第1四半期のハイライトとして、開発に取り組んでいた2本の有力IPタイトルの情報を公開した。1本目は、バンダイナムコエンターテインメントが製作・配信を手がけ、ワンダープラネットが開発を担当する『ジャンプ+ ジャンブルラッシュ』で、2025年9月24日に配信が始まった。2本目は、ブシロードとの共同開発による『HUNTER×HUNTER NEN SURVIVOR』で、12月20日に事前登録を開始し、2026年2月18日に世界同時リリースを予定している。

さらに、同社は新たな有力IPタイトルの開発にも着手したことを明らかにした。今後の新規タイトルについても、有力IPを中心に展開する方針を継続する。

 

■「THE JAPAN IP」を世界へ――IP開発基盤としての存在感を強化

同社はトップメッセージとして「世界へ【THE JAPAN IP】を届ける。」を掲げた。日本が誇るIPコンテンツを安心して託される開発基盤と実績を強みに、グローバル市場でIP価値の最大化を図るという姿勢を鮮明にしている。

アニメやゲームを中心とした日本コンテンツの海外市場は約5.7兆円規模に拡大しており、政府は2033年に20兆円市場を目指している。IPゲームは国策としても注目される分野であり、ワンダープラネットはこの成長トレンドの中で独自のポジション確立を狙う。

 

同社の競争力としては、

・有力IP・オリジナルゲーム双方での開発・運営実績
・IPホルダーとの継続的な関係構築
・内製開発基盤「SEED」による低コスト・短期間・高品質な運営体制

にあるという。

 

■投資抑制型の座組で大型IP案件に参画

今後の新規タイトルでは、ワンダープラネットの拠出費用を抑制しつつ、事業利益が緩やかに拡大する座組を採用している。短期的なリターンは限定的となるものの、同社の投資余力を超える大型IPプロジェクトへの参画を可能にする狙いだ。長期運営を得意とする同社の強みを活かし、中長期での累計収益確保を目指す。

 

■第1四半期は赤字、開発投資が集中

2026年8月期第1四半期の業績は、売上高4億7700万円、営業損益は1億1400万円の赤字となった。期初想定どおり開発投資負担が集中したことに加え、一部の開発運営売上が第2四半期へスライドした影響が出た。

【業績概要】
・売上高:4億7700万円(前年同期比10.2%減)
・営業損失:1億1400万円(前年同期は5400万円の損失計上)
・経常損失:1億1900万円(同5800万円の損失計上)
・最終損失:1億2000万円(同6800万円の損失計上)

売上面では、開発運営売上高は堅調に推移したものの、『クラッシュフィーバー』は10周年イベント後の反動減が発生した。

 

コスト面では、新規タイトル開発や研究開発投資を継続しつつ、全社コストは5億9100万円に抑制したとのこと。

 

なお、第1四半期末の従業員数は130名となった。フルリモートとAI活用による生産性向上により、現体制でさらなる事業拡大に対応する方針だ。

 

 

■通期では営業黒字見通しを維持

第1四半期は赤字となったものの、同社は通期の営業黒字見通しを据え置いた。

第2四半期以降は開発投資の先行負担が落ち着き、『ジャンプ+ ジャンブルラッシュ』『クラッシュフィーバー』の安定運営に加え、2月リリース予定の『HUNTER×HUNTER NEN SURVIVOR』の業績貢献を見込む。

なお、現時点では通期業績の詳細な数値予想は開示せず、合理的な算定が可能となり次第公表する方針とした。配当については無配を予定している。

 

■質疑応答

Q1. 新たに開発に着手した有力IPタイトルの業績インパクトや開発規模について教えてほしい。
A1. 現時点では協業先やIP名を公表できる段階にないため、具体的な内容については言及できない。当社の強みやビジョンに資するタイトルであり、鋭意開発を進めている。

Q2. 『ジャンプ+ ジャンブルラッシュ』の現状評価と今後の見通しは。
A2. 9月のリリース以降、運営開発は順調。大型IPの登場やシーズンイベントを通じて継続的な利益成長を目指す。業績面では現状、ディフェンシブに推移している。

Q3. 『HUNTER×HUNTER NEN SURVIVOR』の期待感について。
A3. 世界的に人気の高いIPであり、2月の世界同時リリースでグローバルヒットを狙う。事前登録は30万人を突破しており、リリース後はこれまで以上に業績へ貢献する可能性があると考えている。

ワンダープラネット株式会社
http://wonderpla.net/

会社情報

会社名
ワンダープラネット株式会社
設立
2012年9月
代表者
代表取締役社長CEO 常川 友樹
決算期
8月
直近業績
売上高23億1600万円、営業損益1億2900万円の赤字、経常損益1億5300万円の赤字、最終損益1億3100万円の赤字(2025年8月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
4199
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