カプコン<9697>が本日(5月6日)に発表した2011年3月期の連結決算は、売上高977億円(前期比46.2%増)、営業利益142億円(同155.8%増)、経常利益128億円(同132.6%増)、当期純利益77億円(同257.6%増)だった。
主力のコンシューマ・オンラインゲーム事業が好調だったことに加え、ソーシャルゲームを提供するモバイルコンテンツ事業、アミューズメント施設、機器事業がいずれも好調に推移したようだ。以下、セグメント別にまとめてみた。
コンシューマ・オンラインゲーム事業の業績は、売上高702億円(前期比60.8%増)、営業利益124億円(同59%増)だった。「モンスターハンターポータブル 3rd」が出荷本数460万本を超える大ヒットとなったことに加え、「デッドライジング2」が220万本、「マーヴル VS. カプコン3」が200万本、「スーパーストリートファイターⅣ」が160万本、「ロスト プラネット 2」と合計5作品のミリオンタイトルを輩出した。
また、モバイルコンテンツ事業は、売上高40億円(同13.3%増)、営業利益13億円(同83.2%増)だった。「Mobage」向けに配信した「モンハン日記 モバイルアイルー村」が会員数100万人を突破したほか、「スマーフ・ヴィレッジ」、「ゾンビカフェ」なども多くの会員数を集めた。iPhoneアプリ「ゴーストトリック」や「ストリートファイターIV」も収益に寄与した模様だ。
このほか、アミューズメント施設が売上高116億円(同3.0%減)、営業利益11億円(同91.5%増)で、アミューズメント機器事業が売上高79億円(同73.9%増)、営業利益26億円(黒字転換)となった。
■2012年3月期の見通し-海外事業をさらに強化
2012年3月期は、売上高860億円(前期比12%減)、営業利益121億円(同15.4%減)、経常利益120億円(同6.7%減)、当期純利益70億円(同9.7%減)を見込む。
同社では、成長戦略を実現するため、市場規模がより大きい海外での売り上げが不可欠であるとし、これまで以上にグローバル展開に傾注する、としている。海外で人気のある豊富なコンテンツ資産を活用して積極的に攻勢をかけていくとともに、これまでのゲーム開発や販売、マーケティングで培った経験とノウハウを活用したソーシャルゲームへの本格参入を行い、事業領域の拡大を推し進める、とのこと。同社は、4月19日、新たに「ビーライン」ブランドとしてソーシャルゲームを展開する新会社を設立した。
会社情報
- 会社名
- 株式会社カプコン
- 設立
- 1983年6月
- 代表者
- 代表取締役会長 最高経営責任者(CEO) 辻本 憲三/代表取締役社長 最高執行責任者(COO) 辻本 春弘/代表取締役 副社長執行役員 兼 最高人事責任者(CHO) 宮崎 智史
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1524億1000万円、営業利益570億8100万円、経常利益594億2200万円、最終利益433億7400万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 9697