サイバーコネクトツーの代表取締役・松山洋氏が、最新作『死神メサイア』に込めた“ちょうどいい”ソーシャルゲームとは…

家庭用ゲームソフトの企画・開発を手掛ける株式会社サイバーコネクトツー。長年コンシューマ市場でクオリティの高い作品を送り出してきた同社だが、2012年11月にソーシャルRPG『ギルティドラゴン 罪竜と八つの呪い』を皮切りに、GREEでアクションゲーム『シャドウエスケイパー』を配信するなど、昨年からソーシャルゲーム事業にも力を入れてきた。

そこで本稿では、サイバーコネクトツーの代表取締役・松山洋氏に、ソーシャルゲーム事業に取り組むことになった“きっかけ”をはじめ、家庭用ゲームで培ってきたノウハウを活かして手掛けた最新作『死神メサイア』(関連記事)の魅力について、インタビューを行ってきた。

過去に行われた講演や媒体インタビューでは、ソーシャルゲームに対して嫌悪感を抱いていることを明かした同氏。いまのゲーム業界を賑わす「ソーシャルゲーム」というジャンルに対して、真意を持って語っていただいた。

 

「ソーシャルゲームはしょうもない!」 しかし、考え方が180度切り替わった

―― 本日はよろしくお願いします。まずコンシューマ事業を中心に手掛けてきた御社が、ソーシャルゲーム事業に参入した経緯を教えてください。

これについては、改めて自分自身の発言が影響あるものだと再確認した次第です。ご存知の方もいると思いますが……いまから3年ほど前、講演や他社さんのインタビューを含めて、私は「ソーシャルゲームは、やる価値がない」という発言を、事実していました。

しかし、気付けばサイバーコネクトツーが手掛けたソーシャルゲーム作品は、今作の『死神メサイア』で3作目となります。……えー、「やっとるやないか!」という話ですよね(笑)。というのも私がソーシャルゲーム事業に参入した理由は、大きく分けてふたつあります。ひとつは、世の中が変わったこと。もうひとつは私自身の考えが変わったということです。

3年前にソーシャルゲームが流行りだしたとき、私自身も10数タイトルを同時に遊んでいた時期がありました。ソーシャルゲームのなんたるかを理解しようと経験して、体験して、そしてお金を払ったうえで行き着いたのは、「うん、これはやる価値がないな」と。事実当時は本心から思っていました。

 

――(笑)しかし、そこから心に変化が生じたのは……。

まず世の中が変わったということから。いまから3年ほど前のソーシャルゲームというのは、ポチポチとガラケーでボタンを押して進めていく典型的なものがほとんどだったと思います。考えてみれば、ガラケーではポリゴン描写どころか、重厚な世界観やクオリティの高い演出が、結果として実現が難しかったです。しかし、スマートフォンの普及とスペックアップによって、我々が持っている力(ノウハウ)を、十二分に発揮できる場になったことは、何よりもきっかけとしては大きいですね

もうひとつは、私自身が変わったことです。2010年12月にバンダイナムコゲームスさんが、DeNAさんとタッグを組んでMobage上に『ガンダムロワイヤル』の配信を始めました。ちょうどその頃に、バンダイナムコゲームスの代表取締役副社長・鵜之澤 伸さんとお会いする機会があったんです。

その席で、鵜之澤さんに「ソーシャルゲームはやらないのか」と言われました。もちろん私は「家庭用ゲームでやっていくから、うちではやらない」ということと、私なりのソーシャルゲームに対する意見を交えて伝えました。

私が抱くソーシャルゲームの印象とは、射幸心を煽るタイプの進行に加えて、ゲームとは言えない乏しい内容、そして家庭用ゲーム機で遊ぶお客様と性質が異なり、言わば空いた時間に暇つぶし程度で遊ぶものであることが挙げられます。だから「暇つぶしに命はかけられない。しょうもない。」と正直に言いました。

ところが、それを聞いた鵜之澤さんは「消費者としての意見はわかった。……で、クリエイターとして、会社の社長として、お前どうすんの?」と。……もうグウの音も出なかった(笑)。

続けて「そこに多くのユーザーがいるんだから、お前が“しょうもあるもの”を作って戦えよ。それで自分たちが満足いくものを作って、ユーザーにも楽しんでもらって、そのときにお前がそれでも“しょうもない”と思うなら、やめればいいじゃん」と言われました。

作り手である以上「作ってから物事を言え」と、はっきり言われましたが、考えればそのほうが格好いいと思いましたね。そこからです。考え方が180度切り替わったのは。

 

―― “ソーシャルゲーム”という新しい事業を始めるにあたって、苦労した点もあったことでしょう。

始めるに先立って、まずはスタッフに伝えることから始まりました。もちろん直前までスタッフには「うちはソーシャルやらないよ!」という話をしていました。いざ私がスタッフを集めて「よしソーシャルゲームやるぞ!」って言ったら、スタッフが「おーい!!」……って感じになると思ったのですが……ここが弊社のスタッフの変わっているところで、「そんなこともあろうかと、研究しておきました」と言わんばかりの準備をしていました。

ただ私が「やらない!」と言っていたにも関わらず、スタッフが知らずと研究しているところを見ると……。サイバーコネクトツーには、社長の私の言うことを聞かないスタッフが本当に多いですよ(笑)。しかし、それでもみんなして「既存のソーシャルゲームとは違う作品を投入したいよね」、という心に据えている制作方針は一緒です。本当に頼もしいスタッフたちですよ

とはいえ、家庭用ゲームを長く手掛けてきた会社のため、ソーシャルゲーム事業としては、ゼロから勉強しながら始めたことになります。ゲームエンジン「Unity」を採用して、バンダイナムコゲームスさんとタッグを組んで、弊社のソーシャルゲーム第1弾『ギルティドラゴン 罪竜と八つの呪い』の制作が始まりました。

 

―― 御社とバンダイナムコゲームスさんは非常に縁のある関係ですよね。

バンナムさんとは付き合いが長いこともあって、やっぱ我々の一番の理解者ですね。新ハードの第1弾タイトルや、新しいチャレンジを試みる際は、必ずバンダイナムコゲームスさんとタッグを組んでゲームを手掛けています

そのため今回の『ギルティドラゴン 罪竜と八つの呪い』を手掛ける際に、ソーシャルゲームはもとより、スマートフォンという未開拓のプラットフォームで挑戦することについては、バンダイナムコゲームスさんの協力が必要でした。これは、弊社が存分に力を発揮できるためにです。おかげさまで、本作は好調です。

なかなか言う機会がないので、改めてここで話しておきたいのは、『ギルティドラゴン 罪竜と八つの呪い』の成功は、日々ゼロ距離でお客様と向き合っている我々スタッフの頑張りもありますが、やはりバンダイナムコゲームスの平田プロデューサーと、その上司にあたる手塚マネージャーの存在が大きいです。いままで私自身も旧バンダイのころから18年間、数多くの方々と一緒にお仕事してきましたが、はじめてのタイプのプロデューサーですね。

 

―― どのような方々なのでしょうか。

まず、うちの現場との向き合い方が半端じゃないです。もう常時繋がっている状態ですよ(笑)。朝出社と共にずっと現場とやり取りしつつ、ほぼ一日中対話をし続けています。ここまで親身になって接してくれるのは、本当にありがたいことです。

そして平田プロデューサーは、細かいレベルでタイトルのことを理解してくれるうえに、我々に対する要望と難易度の高い修正や、調整を行うための工数に対する理解度・優先度、これらのさじ加減も絶妙です。 その上司にあたる手塚マネージャーは、我々の力を100%活かしつつ、さらにお客様の要望にも応えるといった、最高の一手というものを毎回提示してくれる……。

本当におかげさまで『ギルティドラゴン 罪竜と八つの呪い』は、2013年11月で一周年となります。本作の開発チームには、「決して現場の力だけで結果は出ない」ということを伝えています。我々は作品の演出や追加機能などで、ゲームの核となる部分を手掛けていますが、お客様に対して間違えた施策を行うだけで、離れてしまうこともあると思います。そうならずにして、常に改善、改善でうまく繋げてこられたのは、プロデューサーが優秀だからこそですね。

 

 

家庭用ゲームのノウハウを注ぎ込んだソーシャルゲームの常識を覆す最新作

―― ここからは最新作『死神メサイア』についてお聞きします。まず本作のコンセプトを教えてください。

『死神メサイア』は、弊社のソーシャルゲームタイトルの第3弾で、プラットフォーム「Mobage」を運営しているDeNAさんとタッグを組みました。より新しいソーシャルゲームを目指すために、双方で話して決めたコンセプトは、ずばり“ちょうどいい”です

いまのソーシャルゲームに無いと思っている部分、そしてお客様が恐らく求めているだろう部分は「ドラマ性」です。多くのソーシャルゲームは、物の取り合い、絵の揃え合い、経験値を上げて強くなっての繰り返しと、「ドラマ性」がありません。

そのため本作では、ソーシャルゲームの手軽さを残しつつも、こと足りないエンターテイメント性を、弊社の強みでもある魅力的な世界観やドラマのような展開、臨場感のあるバトルで形成していく……。まあ、平たく言うと「中二病」満載な作品となっています(笑)

 

 
 

――(笑)。たしかに世界観も格好いい雰囲気に満ち溢れていますね。

分かりやすくいうと、死神という名のヒーローが悪魔と戦う物語になっています。そして特徴的なのは各チャプターにひとりずついるヒロインです。プレイヤーはヒロインを救うことを目的として物語を進めていくことになります。ヒロインはひとりではなく、グランドオープン直後の現在はチャプター1から3までを配信しておりますが、これから先の連続したストーリーも順次配信されていくという仕組みになっています。

また、ゲーム画面では3DグラフィックとUI(ユーザーインターフェイス)にも力を入れました。もちろん使いやすさも十分意識していきましたが、とにかく演出の格好良さには、こだわりを持って制作に臨みました。

 

―― なるほど。ゲームはどのように進行していくのですか。

「現実世界」から「少女の精神世界」に入って悪魔を祓うのが、基本的なゲーム進行となります。また、メインとなるストーリーモードで手に入る“アビスチケット”というアイテムを貯めていくことで、大迫力の“アビスバトル”を楽しむことができます。

この“アビスバトル”は、ド派手な演出とアクション要素を含んでいるのですが、こうした操作を必要とするシーンって、なかなか電車のなかではやりづらいじゃないですか。そこで本作では、チケットを使用することで好きなタイミングで戦えるようにしました。言い方を変えると、大事なボス戦を後に取っておくシステムとなります。

恐らく従来のソーシャルゲームでは、メインのストーリーモードからボス戦に入ると、当然の如くシーンが切り替わりボスとの戦いが始まると思います。しかし、『死神メサイア』では、好きなタイミングでチケットを使用して“アビスバトル”に挑めるため、格好いい演出が入り乱れる特別なボス戦は、電車から降りて自宅に帰ってゆっくり楽しもう……という各々の環境に併せて楽しめるようにしました。

 

―― それは画期的なシステムですね。戦闘シーンについて詳しく教えてください。

これまで話しているとおり、我々は家庭用ゲームのノウハウを駆使して、皆さんが馴染みのあるゲームの楽しさを、スマートフォン上にも融合させようとしました。そこで戦闘では、下段にあらかじめ自分が組んでおいたタロット(カード)デッキで戦うのですが、いちいちタップする必要はなくて、バトルは自動で進むようにしています。

また、先ほど話した“アビスバトル”で言えば、超格好いい演出に仕上げました。加えてボスを倒すときに、特定の部位を狙って攻撃することもできます。もちろん攻撃した部位によって得られるアイテムが異なるため、手に入るアイテムによって合成できる武器も変わってくる……いわば自分が進化させたい武器によってバトルの手順などが変わっていくのです。

そして、“アビスバトル”のアクションでは、タップや削る動作を行うのですが、こちらは単純に見ているだけではない、ちょっとだけ関わることのできる“ちょうどよさ”を意識して取り入れました。

 

 

▲アクロバティックな演出でゲームを盛り上げる“アビスバトル”

 

 

武器については、非常に分かりやすく一本の武器を強化していく形になります。従来のソーシャルゲームでは、よく強いカードが手に入れば、すぐに持ち替えたり合成材料にしたりと、なかなかドライな選択肢を迫られるじゃないですか。せっかく育てたのに、なんか残念ですよね。やはりこうした進化の系譜というものを、きちんと大切にして育てていくことも家庭用ゲームのノウハウで得たものだと思います。

また、フレンドについても工夫しました。従来の作品におけるフレンドは、一番右が空白になっていて、そこに一時的にフレンドが当てはまる……といった“ゆるい”ソーシャル性があったと思います。もちろん、こうしたゆるさは大切だと思うのですが、それって一番右にスロットがはまっているように利用している だけじゃないですか。

本作のフレンドでは、ずっと使い続けることによって親密度が上がり、より力を発揮してくれるようになります(笑)。使い捨てにならず、長く使いたくなるうえに、フレンドの存在感も大きくなり、かといって気を遣うこともない。こうした存在感を示す成長なども家庭用ゲームのノウハウが活きています

このように家庭用ゲームで遊ぶ皆さんが見知った、あの安定感、心地よさ、使い勝手、これらすべてをユーザーフレンドリーに組み上げているため、すごく遊び応えがあります。

 

 

▲多種多様な武器も続々配信予定(写真左)。クエスト画面がヒロイン別なのが印象的(写真右)。

 

 

―― 今回、運営にDeNAさんを迎えていますが。

運営そのものは、サイバーコネクトツーがやっており、プラットフォームがDeNAさんの「Mobage」となっています。また、DeNAさんには、基礎的な運営サイクルなどのアドバイスをいただきました。長年、我々は家庭用ゲームで手掛けてきたため、お客様にパッケージを買っていただき、数十時間満足のいく遊びを与えることを、いままでやってきました。

しかし、ソーシャルゲームはそうじゃない。お客様には、数十時間どころか数百時間、延べ日数で言えばとてつもない長い時間を遊んでいただくことになります。そうした施策というものを、DeNAさんと話し合いながら制作してきました。

そして、我々とは比較にならないほどのたくさんのタイトルを手掛けて、運営しているDeNAさんということもあり、どこよりも多くの成功と失敗を経験されていると思います。

こうした経験が、すごく活きてくると思います。DeNAさんから「これは、やらないほうがいい」という意見など、判断を誤らずに行動できて、とても助かりますし心強いです。やはり失敗しないと分からないこともあるんですよね。

……また、これから定期的にイベントもスタートしていきます。我々の家庭用ゲームのノウハウによる演出力と、DeNAさんの運営力……ここの強力なタッグで新しいエンターテイメントを作っていきましょうというのが、本作のコンセプトのひとつにもなります。

 

―― ちなみに開発メンバーには、どのような方がいらっしゃいますか。

名前

担当

代表作

下田星児

プロデューサー

『アスラズラース』/『シャドウエスケイパー』

新里裕人

ディレクター

『.hack』シリーズ

時津祐介

メインキャラクターデザイン

『アスラズラース』

濱元隆輔

ヒロインキャラクターデザイン原案

『ひよこぼっち』『ぷちえう゛ぁ』

熊谷純

シナリオ:シナリオ工房 月光

『スカーレットライダーゼクス』/ 『革命機ヴァルヴレイヴ』

Ryu

音楽:作詞/作曲

『TENOHIRA』/『Cast Away』ボーカル曲

 

まずプロデューサーには、家庭用ゲームで『.hack』シリーズや『アスラズラース』、そしてスマートフォンゲームでは『シャドウエスケイパー』を手掛けてきた下田星児が担当しています。

ディレクターの新里は、これまでずっと『.hack』シリーズを手掛けてきた弊社の代表する「ミスター中二病」になります(笑)。非常に若々しい心を持っているのですが、じつはうちの最年長なんです(笑)。

また、メインキャラクターデザインには、福岡のイラストレーター・時津祐介さんが担当しています。彼は『アスラズラース』のデザインも担当していました。『アスラズラース』では、仏教SF世界や怒りをテーマにデザインしてもらいましたが、本作では「渋谷系カジュアル死神」という全く異なるオーダーをしました(笑)。とはいえ、魅力的なキャラクターが出来上がったと思います。

ちなみにヒロインの原案は、とある経緯があって、漫画家・濱元隆輔さんに依頼しました。濱本さんらしい、魅力的な女子キャラクターデザインに仕上がっています。

また、『死神メサイア』はアニメのように物語を各話形式で進めていくゲームのため、脚本を様々なゲームやアニメ作品の経験をもったシナリオ工房月光の熊谷純さんに依頼しました。さらにアニメ的な表現を意識した演出として、ゲームプレイ中に流れる挿入歌をRyuさんに手掛けていただくなど、スマートフォンゲームとはいえ、家庭用ゲームのノウハウを総結集させたメンバーが集まっています

 

 

クオリティには一切の妥協なし 「ぜひ、触って驚いてください」

―― 今後のゲーム業界は、どのように変化していくと思いますか。

家庭用ゲーム機で言えば、「ネットに繋ぐ」という言葉が無くなると思っています。近々で発売される次世代機では、もう繋がっていることが当たり前のハードになるということです。これからの家庭用ゲームは、常時みんなで繋がっている遊び方が、より世界で日常化していくと思っています。

家庭用ゲームの市場が厳しくなったのは事実です。日本で作られている作品は、世界でも売れにくくなってきました。しかし、苦しくなってきたからとはいえ、ソーシャルゲームだけに注力することはせずに、ここは踏ん張るところだと思いました。

ソーシャルゲームのみに注力するようなことをしてしまうと、ノウハウが追いつけなくなり、家庭用ゲームに戻って来られなくなります。とはいえ、家庭用ゲームだけに注力してソーシャルゲームの制作に対して無知なままだと、今度はサービス・運営に関するノウハウに遅れが生じてしまう。

現在、弊社では、人数比率は大きく異なりますが、家庭用ゲームとスマートフォンゲームの制作ラインを、同じ配分で進めています。これは、これから先、双方の経験が必要になってくるからの判断となります。

決して交わることのない双方のプラットフォームですが、今後は家庭用ゲームを作るうえでもソーシャルゲームの“繋がる”ノウハウが間違いなく求められていきます。そして、ソーシャルゲームを制作する際は、家庭用ゲームのクオリティも求められる時期がきます。

 

―― ちなみに、現在貴社で求めている人材について教えてください。

スマートフォンアプリでいうと、いま圧倒的にプログラマーが足りていません。サーバーとアプリを繋ぐプログラムは、すべて弊社で行っているため、データベース周りに詳しい方のほか、Unityを使いこなせる方も必要としています。

東京スタジオもありますし、地方勤務がよければ本社の福岡でも構いません。離れておりますが、東京と福岡は基本的に同じ作品を手掛けているため、環境も一緒と考えて問題ありません。

また、他社とは一味違う作品を手掛けているため、そうした変わったことにチャレンジしたい野心的な方は、ぜひ、サイバーコネクトツーの門を叩いて欲しいと思います。クオリティにこだわりを持って制作に臨むため、どうしても制作時間のかかるタイプの会社ではありますが、そのぶんクオリティには一切の妥協はしません。

これまでのエンターテイメントコンテンツとは異なる経験を、お客様に届けることができるのは保障します。本当に“オモロイこと”をやって、世の中変えたいと思っている方を、弊社では募集しています。

 

―― それでは、最後にソーシャルゲーム業界に身を置く方々にメッセージをお願いします。

「ここまで動くかぁ……」と、『死神メサイア』に関しては感心していただけると思います。一見、スペックの高い端末のみでしか動かないと思われそうですが、それ相応の端末でも快適に遊べます。

また、これまで話してきた通り、本作は「中二病」の心をくすぐる内容を目指して作りました。恐らく幼少のころ夢中になって「ジャンプ」や「マガジン」などのマンガ誌を読んでいたときの気持ちが、思い起こされることでしょう。

そして、私自身が掲げている“ちょうどいい”という部分を、ゲーム性とソーシャル性を通して、ご理解いただけるかと思います。ぜひ、触って、そして驚いてください

 

 

―― 今後の展開として家庭用ゲーム化などの視野は?

『死神メサイア』がユーザーの皆さんに支持をいただけた暁には、家庭用ゲーム化もしてみたいですね。もちろん家庭用ゲームのみならず、コミックや小説、TVアニメなどといった色々な可能性も視野に入れて展開していきたいと思います。そして、弊社によるスマートフォンアプリの第4弾も予定しておりますので、こちらもお楽しみください。

 

―― 本日は、ありがとうございました。

 

 

家庭用ゲームで培ってきたサイバーコネクトツーの魅力的な「演出力」と、国内にて強力なプラットフォームを持つDeNAの「運営力」。ふたつの化学変化で、ソーシャルゲームの新たな一面をユーザーに印象付けることは、間違いないだろう。

筆者も遊ばせていただいたが、只々、手元で繰り広げられる多彩な展開に目を奪われるばかりだった。家庭用ゲームを長年手掛けてきた同社だからこそ取り入れられた、魅力的な世界観と親しみやすさ、そして操作性と遊びやすさを追求した“おもてなし”が、何よりも心地よかった。

サイバーコネクトツーが贈る渾身のソーシャルRPG『死神メサイア』。新時代を担うソーシャルゲームとして、今後の展開・動向にも「Social Game Info」では追っていきたいと思う。

 

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会社情報

会社名
株式会社サイバーコネクトツー
設立
1996年2月
代表者
代表取締役 松山 洋
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