10月11日の東京株式市場で、ブロッコリー<2706>株が急騰した。取引制限値幅の上限(ストップ高水準)である前日比80円(26.6%)高い381円で買いが集まり、終日、売買が成立しないまま推移。取引終了時にストップ高水準で売買が成立した。女性向けコンテンツ『うたの☆プリンスさまっ♪』(うたプリ)の好調で業績予想を引き上げた(関連記事)ことから、買いが集まった。一方、株価上昇の過熱感が指摘されていたコロプラ<3668>は、好業績を伝える一部報道を受け、目先の好材料が出尽くしたとみた売りに押された。
ブロッコリーは10日、『うたの☆プリンスさまっ♪』関連のゲームやCDが好調だったことを受け、2014年2月期の業績予想を上方修正した。営業利益を従来予想の2.3倍となる15億~16億円に引き上げた。当初は減益予想としていた同社だが、一転して大幅な増益となる見通し。年間配当も前期に比べて増やす。
女性向けコンテンツという視点ではサイバーエージェント<4751>が11日未明、同社の最新作『ボーイフレンド(仮)』のティザーサイトを公開した(関連記事)。「声が出る♪学園恋愛カードゲーム」という文言から察するに、人気作『ガールフレンド(仮)』を女性向けに変更した作品だということが伺える。サイバーエージェント株の終値は55円(1.9%)高い2946円だった。
日本経済新聞が11日に「コロプラの2013年9月期の単独営業利益は前期比3.7倍の55億円前後だったようだ。従来予想の45億円を約10億円上回った」との観測を伝えたが、コロプラ株は下げた。株価は15円安の3170円で取引を終えた。
好業績観測の報道にも関わらずコロプラ株が下げたのはなぜか。「株価が1株あたり利益の何倍まで買われているか」を示すPER(株価収益率)という指標で探るとわかりやすい。仮に発行済み株式数が100万株の企業の純利益が100億円なら、1株あたり利益は1万円(100億円÷100万株)で、株価が10万円であればPERは10倍(10万円÷1万円)となる。この数値が大きければ大きいほど株価と利益の実態が乖離し、割高となる。
コロプラのPERは、会社が発表している2013年9月期の純利益予想(約25億円)から算出すれば約150倍だ。日本の株式市場全体のPER平均値は20倍前後であり、利益が会社予想から7~8倍に膨らんでようやく、平均に収束する。いまの株価は、この利益成長が実現するとの期待感が含まれていることになる。一方、ブロッコリーのPERは10倍以下と低く、成長期待が株価に織り込まれていなかったため、上方修正に素直に反応した。
きょうの株式市場では、日経報道を受け、コロプラの業績に対する目先の過度な期待が一服。目先の好材料は出尽くしたと見て利益を確定する売りと、14年9月期以降の中長期的な成長を期待する向きの買いが交錯し、売りの勢いが勝った格好だ。足もとの株価が期待過剰かどうかは、今後の業績成長にかかってくる。
ほかには、日本一ソフトウェア<3851>やアクセルマーク<3624>の上昇も目立った。
以下、11日の主なゲーム企業の株価と騰落(単位は円)。
ブロッコリーは10日、『うたの☆プリンスさまっ♪』関連のゲームやCDが好調だったことを受け、2014年2月期の業績予想を上方修正した。営業利益を従来予想の2.3倍となる15億~16億円に引き上げた。当初は減益予想としていた同社だが、一転して大幅な増益となる見通し。年間配当も前期に比べて増やす。
女性向けコンテンツという視点ではサイバーエージェント<4751>が11日未明、同社の最新作『ボーイフレンド(仮)』のティザーサイトを公開した(関連記事)。「声が出る♪学園恋愛カードゲーム」という文言から察するに、人気作『ガールフレンド(仮)』を女性向けに変更した作品だということが伺える。サイバーエージェント株の終値は55円(1.9%)高い2946円だった。
日本経済新聞が11日に「コロプラの2013年9月期の単独営業利益は前期比3.7倍の55億円前後だったようだ。従来予想の45億円を約10億円上回った」との観測を伝えたが、コロプラ株は下げた。株価は15円安の3170円で取引を終えた。
好業績観測の報道にも関わらずコロプラ株が下げたのはなぜか。「株価が1株あたり利益の何倍まで買われているか」を示すPER(株価収益率)という指標で探るとわかりやすい。仮に発行済み株式数が100万株の企業の純利益が100億円なら、1株あたり利益は1万円(100億円÷100万株)で、株価が10万円であればPERは10倍(10万円÷1万円)となる。この数値が大きければ大きいほど株価と利益の実態が乖離し、割高となる。
コロプラのPERは、会社が発表している2013年9月期の純利益予想(約25億円)から算出すれば約150倍だ。日本の株式市場全体のPER平均値は20倍前後であり、利益が会社予想から7~8倍に膨らんでようやく、平均に収束する。いまの株価は、この利益成長が実現するとの期待感が含まれていることになる。一方、ブロッコリーのPERは10倍以下と低く、成長期待が株価に織り込まれていなかったため、上方修正に素直に反応した。
きょうの株式市場では、日経報道を受け、コロプラの業績に対する目先の過度な期待が一服。目先の好材料は出尽くしたと見て利益を確定する売りと、14年9月期以降の中長期的な成長を期待する向きの買いが交錯し、売りの勢いが勝った格好だ。足もとの株価が期待過剰かどうかは、今後の業績成長にかかってくる。
ほかには、日本一ソフトウェア<3851>やアクセルマーク<3624>の上昇も目立った。
以下、11日の主なゲーム企業の株価と騰落(単位は円)。
銘柄名 | 終値 | 前日比 | 前日比率 |
ブロッコリー | 381 | 80 | 26.58% |
日本一ソフトウェア | 800 | 78 | 10.80% |
アクセルマーク | 928 | 53 | 6.06% |
スクウェア・エニックスHD | 1,642 | 64 | 4.06% |
コーエーテクモHD | 1,024 | 29 | 2.91% |
バンダイナムコHD | 1,863 | 49 | 2.70% |
ディー・エヌ・エー | 1,942 | 43 | 2.26% |
セガサミーHD | 2,711 | 51 | 1.92% |
サイバーエージェント | 2,946 | 55 | 1.90% |
ガンホー・オンライン | 72,100 | 1,300 | 1.84% |
ネクソン | 1,207 | 19 | 1.60% |
任天堂 | 11,420 | 170 | 1.51% |
グリー | 769 | 8 | 1.05% |
ケイブ | 99,000 | 1,000 | 1.02% |
モブキャスト | 1,930 | 16 | 0.84% |
ボルテージ | 1,041 | 4 | 0.39% |
トーセ | 740 | 2 | 0.27% |
カプコン | 1,929 | 2 | 0.10% |
日本ファルコム | 1,073 | 0 | 0.00% |
オルトプラス | 4,325 | -5 | -0.12% |
コナミ | 2,311 | -4 | -0.17% |
マーベラスAQL | 513 | -2 | -0.39% |
コロプラ | 3,170 | -15 | -0.47% |
クルーズ | 3,480 | -20 | -0.57% |
エイチーム | 2,623 | -18 | -0.68% |
enish | 2,958 | -40 | -1.33% |
KLab | 870 | -15 | -1.69% |
ドリコム | 112,000 | -2,000 | -1.75% |
エイティング | 2,535 | -50 | -1.93% |
会社情報
- 会社名
- 株式会社サイバーエージェント
- 設立
- 1998年3月
- 代表者
- 代表取締役 藤田 晋
- 決算期
- 9月
- 直近業績
- 売上高7202億0700万円、営業利益245億5700万円、経常利益249億1500万円、最終利益53億3200万円(2023年9月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 4751
会社情報
- 会社名
- 株式会社コロプラ
- 設立
- 2008年10月
- 代表者
- 代表取締役会長 チーフクリエイター 馬場 功淳/代表取締役社長 宮本 貴志
- 決算期
- 9月
- 直近業績
- 売上高309億2600万円、営業利益28億5800万円、経常利益32億7600万円、最終利益18億9300万円(2023年9月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3668