アカツキは、6月29日、スマートフォン向けキャラリンクRPG『サウザンドメモリーズ(千メモ)』の小説版「サウザンドメモリーズ 転生の女神と約束の騎士たち」の発売を記念し、東京都内にあるアニメガ新宿アルタ店内で、人気声優の柿原徹也さんを招いたお渡し会を開催した。
『サウザンドメモリーズ』とは、かわいいちびキャラを指でつなげて戦う本格アクションRPG。伝説の騎士が500年前に果たせなかった魔王討伐を果たすため、前世で戦いをともにした剣の生まれ変わりと冒険を進めていく内容で、すでに200万ダウンロードを突破している。第1部「覚醒の騎士の友と交わせし約束」が完結し、現在、第2部「破滅の序曲と忘れ去られた龍」が配信されている。
今回発売された小説版は、完結した第1部から半年後の世界を舞台にした書き下ろしのサイドストーリーが展開される。本書を読むことでゲームの世界観やストーリーがより深く楽しめるようになる。小説内の重要人物である再臨の騎士「ランスロット」と謎の少女「ネビア」は、ゲーム内にも登場するが、本書に付属されているシリアルコードをゲーム内で入力することで「ランスロット」が入手できる。
ゲーム内に登場する両キャラクターには、キャラクターボイスがついており、「ランスロット」を柿原さん、「ネビア」を人気声優の小清水亜美さんが演じている。今回の書店イベントでは、「ランスロット」を演じている柿原さんが本書を購入した人に直接、書籍を手渡すもので、当選した150人が参加した。柿原さんと会話できる貴重な機会ということもあり、多くのファンはとても満足気だった。
今回、「ランスロット」を演じた柿原さんにインタビューを行ったので、その模様もお伝えする。柿原さんに自身の演じた「ランスロット」の特徴や見どころを紹介してもらった。演じるキャラクターや作品に対して理解を深めてから役を演じるという柿原さんの一流の仕事術も垣間見えるだろう。記者も同行したカメラマンもすっかり柿原さんのファンになった。
―――:本日はよろしくお願い致します。柿原さんは普段はゲームで遊ぶんですか?
最近ではゲームであまり遊んでいないんですが、以前はかなりのゲームっ子でした。僕が最もゲームで遊んでいたのは1990年代半ばで、ゲームで音声が出てくるようになるかならないかの境目でした。
この業界を目指したのは、ちょうどその頃でしたね。当時は、『ときメモ』シリーズや『パワプロ』、『パワーリーグ』などの野球ゲーム、『バイオハザード』などのガンアクションゲームでも遊びました。
―――:相当なゲーム好きだったんですね。
そうですね。ですから、親に相当叱られ、ゲーム機本体だけでなく、ケーブルなどを隠されたこともありました。本体はあるのに、ケーブルがなくて遊べないのは本当に困りました(笑)
―――:そんなにゲームがお好きだと、今回の『サウザンドメモリーズ』のお話が来た時はすぐに受けたんですか?
はい。ゲームのお仕事は大好きで、喜んでやらせてもらっています。普段の仕事は、アニメやドラマCDのアフレコ、映画の吹き替えなど、他の役者さんとの掛け合いが多いのですが、ゲームの収録は一人でやります。皆と掛け合いのお芝居もすごく楽しいんですが、ゲームは一人でやるからこそ、自分のペースで、自由にお芝居ができます。そこが魅力です。あと、アニメだと放送時間にテレビを付けないと見られないですが、ゲームだと最近はスマートフォンなどのように遊びたいときに遊べて、その瞬間に自分の演じた声を聞いてもらえますよね。
―――:なるほど。ところでゲームのセリフはアニメのセリフに比べて短いですよね。今回演じるにあたって気をつけていた点は。
アニメでは、ストーリー上、キャラクターの気持ちの流れを作るために、このセリフは本当はなくてもいいんだけど入れておく、といったセリフが多いんです。それに対して、ゲームは一つ一つのセリフがキャラクターの個性を立たせるためにありますので、全てのセリフがキャッチーです。そのキャッチーなセリフをいかにプレイしている皆さんの心にとどめてもらうかが僕らの勝負どころだと思っています。そのため今回も「ランスロットがゲームの主役」といった気持ちで収録に取り組みました。一つ一つのセリフが入魂です!
―――:柿原さんの演じる「ランスロット」はどういった人物なのでしょうか?
「ランスロット」はナイトで、その心は清らかであり、本当に騎士道の体現者といえます。そんな彼がひとつのきっかけによって闇に落ちて操られてしまう……といった二面性を持っているキャラクターです。格好いいナイトというだけでなく、ダークサイドに落ちた時に陥る心の葛藤、そして本当は立派な騎士でありながら、心の奥底にある人間の狂気が見え隠れするというのが、役者としてもプレイヤーとしても魅力だと感じますね。
二面性のあるキャラクターを演じるのは楽しいです。自分の役者としての幅が出せますから。通常、一定の枠の中で演技するものですが、ランスロットのように悪は悪、正義は正義とぱっと分けられるのが演じて楽しいところでした。
▲柿原さん演じる「ランスロット」▲
―――:ランスロットの声ですが、今お話になっている声とはだいぶ違っていますよね。
そうですね。普段とは違うことをやらせてもらえるので、すごく演じがいがありますし、楽しかったですね。
―――:「ランスロット」の演技で注目して欲しいところは。
まず、声ですね。普段の僕の演技ではなかなか聞けないと思います。特にダークサイドに陥ったところはオススメです。あとは、一つ一つのセリフが格好良いんですが、僕自身はあえて格好良くは演じませんでした。格好良いセリフを格好良く演じると演技くさくなるため、できるだけ気持ちでお芝居をしました。演じる前に気持ちを作った上で出てきた声質なので、そういった部分が皆さんにすんなり入ってくれるといいなと思います。柿原の思いを皆さんに感じてくれればと思います。
―――:収録はほぼ一発で完了されたと聞いたのですが、演じる前に気持ちが入っていたことが大きかったのですね。
お芝居で重要なのは説得力だと思っています。それはどこから出てくるかというと、役に対する自分の陶酔の仕方や、どうやったらこの役を楽しんでもらえるかといった自分なりのプレゼンですよね。そして、僕のやりたいように全て受け入れてくださったアカツキの皆さんがいてくれたからこそ、収録がすんなりできたと思います。
これまでいくつもの作品に携わってきましたが、制作も含めて携わる人がそれぞれ強い思いを持ち、それが一致したとき本当に良い作品ができると思います。スタッフさんの思い込みだけで作品をつくると良い作品はできないんです。制作側の思いの強さに、「この役、こう思うんです」という演じる側の解釈や思いがうまく組み合わさるといい作品ができあがると思います。
―――:最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。
『サウザンドメモリーズ』は、色々なキャラクターたちが登場して、絵柄もかわいくてポップで、そのキャラクターたちがよく動きまわります。ゲーム内容やシステムも素晴らしいものがあります。今回、『サウザンドメモリーズ』の仕事をすると周囲に話したら羨ましがられました。なかなか演じる機会のないランスロットのような役柄も楽しく演じさせてもらったので、その楽しさが皆さんに伝わればいいなと思います。ゲームでもぜひ「ランスロット」を使ってください!
―――:ありがとうございました!
© Akatsuki Inc.
『サウザンドメモリーズ』とは、かわいいちびキャラを指でつなげて戦う本格アクションRPG。伝説の騎士が500年前に果たせなかった魔王討伐を果たすため、前世で戦いをともにした剣の生まれ変わりと冒険を進めていく内容で、すでに200万ダウンロードを突破している。第1部「覚醒の騎士の友と交わせし約束」が完結し、現在、第2部「破滅の序曲と忘れ去られた龍」が配信されている。
今回発売された小説版は、完結した第1部から半年後の世界を舞台にした書き下ろしのサイドストーリーが展開される。本書を読むことでゲームの世界観やストーリーがより深く楽しめるようになる。小説内の重要人物である再臨の騎士「ランスロット」と謎の少女「ネビア」は、ゲーム内にも登場するが、本書に付属されているシリアルコードをゲーム内で入力することで「ランスロット」が入手できる。
ゲーム内に登場する両キャラクターには、キャラクターボイスがついており、「ランスロット」を柿原さん、「ネビア」を人気声優の小清水亜美さんが演じている。今回の書店イベントでは、「ランスロット」を演じている柿原さんが本書を購入した人に直接、書籍を手渡すもので、当選した150人が参加した。柿原さんと会話できる貴重な機会ということもあり、多くのファンはとても満足気だった。
今回、「ランスロット」を演じた柿原さんにインタビューを行ったので、その模様もお伝えする。柿原さんに自身の演じた「ランスロット」の特徴や見どころを紹介してもらった。演じるキャラクターや作品に対して理解を深めてから役を演じるという柿原さんの一流の仕事術も垣間見えるだろう。記者も同行したカメラマンもすっかり柿原さんのファンになった。
―――:本日はよろしくお願い致します。柿原さんは普段はゲームで遊ぶんですか?
最近ではゲームであまり遊んでいないんですが、以前はかなりのゲームっ子でした。僕が最もゲームで遊んでいたのは1990年代半ばで、ゲームで音声が出てくるようになるかならないかの境目でした。
この業界を目指したのは、ちょうどその頃でしたね。当時は、『ときメモ』シリーズや『パワプロ』、『パワーリーグ』などの野球ゲーム、『バイオハザード』などのガンアクションゲームでも遊びました。
―――:相当なゲーム好きだったんですね。
そうですね。ですから、親に相当叱られ、ゲーム機本体だけでなく、ケーブルなどを隠されたこともありました。本体はあるのに、ケーブルがなくて遊べないのは本当に困りました(笑)
―――:そんなにゲームがお好きだと、今回の『サウザンドメモリーズ』のお話が来た時はすぐに受けたんですか?
はい。ゲームのお仕事は大好きで、喜んでやらせてもらっています。普段の仕事は、アニメやドラマCDのアフレコ、映画の吹き替えなど、他の役者さんとの掛け合いが多いのですが、ゲームの収録は一人でやります。皆と掛け合いのお芝居もすごく楽しいんですが、ゲームは一人でやるからこそ、自分のペースで、自由にお芝居ができます。そこが魅力です。あと、アニメだと放送時間にテレビを付けないと見られないですが、ゲームだと最近はスマートフォンなどのように遊びたいときに遊べて、その瞬間に自分の演じた声を聞いてもらえますよね。
―――:なるほど。ところでゲームのセリフはアニメのセリフに比べて短いですよね。今回演じるにあたって気をつけていた点は。
アニメでは、ストーリー上、キャラクターの気持ちの流れを作るために、このセリフは本当はなくてもいいんだけど入れておく、といったセリフが多いんです。それに対して、ゲームは一つ一つのセリフがキャラクターの個性を立たせるためにありますので、全てのセリフがキャッチーです。そのキャッチーなセリフをいかにプレイしている皆さんの心にとどめてもらうかが僕らの勝負どころだと思っています。そのため今回も「ランスロットがゲームの主役」といった気持ちで収録に取り組みました。一つ一つのセリフが入魂です!
―――:柿原さんの演じる「ランスロット」はどういった人物なのでしょうか?
「ランスロット」はナイトで、その心は清らかであり、本当に騎士道の体現者といえます。そんな彼がひとつのきっかけによって闇に落ちて操られてしまう……といった二面性を持っているキャラクターです。格好いいナイトというだけでなく、ダークサイドに落ちた時に陥る心の葛藤、そして本当は立派な騎士でありながら、心の奥底にある人間の狂気が見え隠れするというのが、役者としてもプレイヤーとしても魅力だと感じますね。
二面性のあるキャラクターを演じるのは楽しいです。自分の役者としての幅が出せますから。通常、一定の枠の中で演技するものですが、ランスロットのように悪は悪、正義は正義とぱっと分けられるのが演じて楽しいところでした。
▲柿原さん演じる「ランスロット」▲
―――:ランスロットの声ですが、今お話になっている声とはだいぶ違っていますよね。
そうですね。普段とは違うことをやらせてもらえるので、すごく演じがいがありますし、楽しかったですね。
―――:「ランスロット」の演技で注目して欲しいところは。
まず、声ですね。普段の僕の演技ではなかなか聞けないと思います。特にダークサイドに陥ったところはオススメです。あとは、一つ一つのセリフが格好良いんですが、僕自身はあえて格好良くは演じませんでした。格好良いセリフを格好良く演じると演技くさくなるため、できるだけ気持ちでお芝居をしました。演じる前に気持ちを作った上で出てきた声質なので、そういった部分が皆さんにすんなり入ってくれるといいなと思います。柿原の思いを皆さんに感じてくれればと思います。
―――:収録はほぼ一発で完了されたと聞いたのですが、演じる前に気持ちが入っていたことが大きかったのですね。
お芝居で重要なのは説得力だと思っています。それはどこから出てくるかというと、役に対する自分の陶酔の仕方や、どうやったらこの役を楽しんでもらえるかといった自分なりのプレゼンですよね。そして、僕のやりたいように全て受け入れてくださったアカツキの皆さんがいてくれたからこそ、収録がすんなりできたと思います。
これまでいくつもの作品に携わってきましたが、制作も含めて携わる人がそれぞれ強い思いを持ち、それが一致したとき本当に良い作品ができると思います。スタッフさんの思い込みだけで作品をつくると良い作品はできないんです。制作側の思いの強さに、「この役、こう思うんです」という演じる側の解釈や思いがうまく組み合わさるといい作品ができあがると思います。
―――:最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。
『サウザンドメモリーズ』は、色々なキャラクターたちが登場して、絵柄もかわいくてポップで、そのキャラクターたちがよく動きまわります。ゲーム内容やシステムも素晴らしいものがあります。今回、『サウザンドメモリーズ』の仕事をすると周囲に話したら羨ましがられました。なかなか演じる機会のないランスロットのような役柄も楽しく演じさせてもらったので、その楽しさが皆さんに伝わればいいなと思います。ゲームでもぜひ「ランスロット」を使ってください!
―――:ありがとうございました!
(編集部 木村英彦)
■『サウザンドメモリーズ』
© Akatsuki Inc.
会社情報
- 会社名
- 株式会社アカツキ
- 設立
- 2010年6月
- 代表者
- 代表取締役CEO 香田 哲朗
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高239億7200万円、営業利益26億7600万円、経常利益28億3400万円、最終利益12億8800万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3932