gloops辻口氏に聞く『SKYLOCK-神々と運命の五つ子-』の見どころ…古き良きRPGと最新技術を融合 スマホゲームならではの王道RPGを目指す

gloopsは、本日(10月28日)、ネイティブゲームに本格的に参戦第1弾タイトルとして、『SKYLOCK - 神々と運命の五つ子 -』(以下、スカイロック)をリリースした。もともとブラウザゲームとして提供されているが、ネイティブアプリとしてリリースされるにあたって、どういった点がパワーアップしたのか。そして、今後の運営方針はどうなるのか。今回、同作のプロデューサーである辻口誉人氏(写真)にインタビューを行い、ゲームの注目ポイントや見どころ、今後の運営方針などについて話を聞いた。


■『スカイロック』とは

本作は、神の血を引く運命の五つ子たちが魔者(マモノ)を駆使し、冥界神サタナスの復活を阻止すべく冒険するRPG。人気脚本家が手がける重厚なストーリー、魅力的なキャラクターや魔者たち、ハイクオリティな3Dグラフィックによる迫力のバトルなど王道RPGとなっている。数々の人気作品に携わる脚本家の渡辺 雄介氏がシナリオを担当し、運命の五つ子たちの壮大な物語を描く。ストーリーは、豪華声優陣を起用したフルボイスとなっており、幹 大樹氏デザインの個性的なキャラクターたちに命を吹き込む。また、さまざまな人気ゲーム音楽を手がける桜庭 統氏の作曲による臨場感あるBGMがストーリーを盛り上げる。人気タレントのローラさんを起用したテレビCMやゲームの発表会も注目を集めた。


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■古き良き王道RPGをスマホで実現

―――:事前登録の状況でしたがいかがでしょうか?

順調に推移しました。正直いいますと、期待値としては、もう少し高いところを見ていました(笑) ローラさんにも出演いただいた発表会は、テレビ局を中心とする主要メディアでも取り上げられ、幅広い方々からの注目を集めることができました。今後は、この話題性をどうアプリにつなげていくかが重要になるでしょう。

―――:『スカイロック』を選択された経緯を教えてください。

これまで当社のタイトルの多くは、コアなユーザー様をターゲットにしたタイトルが多かったのですが、『スカイロック』は当社として初めて幅広いユーザー様から受け入れられるゲームとなりました。今回、ゲームのキャラクターや世界観、ゲームシステムをネイティブアプリ版として最適化して出せば、もっと幅広い方々から受け入れられるのではないかと考えました。

当初はブラウザ版の大きな改修は行わずに春~初夏にリリースする予定でしたが、それではユーザー様から受け入れられないと判断し、機能の改善・追加を行うとともに、BGMやキャラクターボイスを追加しました。

こうした改修を行いましたが、ゲームのコンセプトは、ブラウザゲーム版と同じく、「王道RPG」という点で変わりません。大人の方が子供の頃に遊んだコンシューマゲームのRPGなどを思い出して楽しんでもらえるような作品を目指しています。




演出やゲームシステムも大幅パワーアップ

―――:注目ポイントはどこでしょうか。

注目してほしいポイントは、クエスト中などに発生する「バトル」です。ターン制コマンドバトルは維持しつつ、戦略性を高めました。

大きなポイントとしては、「コンボ」機能です。2体以上の魔者が持つ「技」を組み合わせて発動する攻撃方法で、組み合わせる技によって発動するコンボの内容や威力が変わっていきます。派手な演出が出て爽快感のあるバトルが楽しめますし、技の組み合わせ次第で発動するコンボが変わりますので、効果的な組み合わせを発見する楽しみもあるでしょう。


 



これ以外にも、眠りやしびれ、暗闇など状態を変化させる「状態異常」も導入しました。「技」や装備している「魔具」で相手を攻撃することで発動するものです。強い敵を麻痺もしくは眠らせて後ほど倒すといった戦略的なバトルが行えます。当然ながら、敵側も状態異常の効果がある攻撃を出してきます。それに対応するため、「耐性」も導入しました。

―――:クエストやバトルでの3Dがふんだんに用いられて、演出も迫力が出ていますよね。

コンボの演出にはだいぶこだわりました。初めて取り組む内容でしたので、当初から作っては直して…を繰り返しました。演出はひとつひとつのクオリティを高めましたので、大量に用意することは無理でしたが、今後、ユニークな技やコンボを順次追加していく予定です。例えば、画面から巨大な召喚獣が現れるといった演出なども考えています。

 


―――:クエストもだいぶ変わりましたよね。

ダンジョンの中を進み、ルートの選択次第で展開が変わっていく部分は変わらないですが、ネイティブ版ではアニメーション演出が加わっただけでなく、動作もスムーズになっていますので、以前よりも「選択すること」による展開の変化が楽しめると思います。またキャラクターがダンジョン内を走っている感じが出ていますし、立ち止まると汗を拭うモーションなどもでますので、そういう部分も見ていただけると嬉しいですね。

 


■サウンドやCV実装でより臨場感のあるゲームプレイが可能に

―――:ブラウザ版からの大きな変化として、ボイスやサウンドも入りましたね。ブラウザ版でも、サウンドがあれば…といった意見はよく耳にしました。

そうですね。サウンド関係に関しては、ブラウザゲーム版から要望が多かった要素でしたね。BGMに関しては、『スターオーシャンシリーズ』、『ヴァルキリープロファイルシリーズ』、『テイルズ オブ シリーズ』などの楽曲制作で有名な桜庭統さん、キャラクターボイスは、大塚明夫さんや下野紘さん、沢城みゆきさんら著名な声優さんにお願いし、より臨場感のあるゲームに仕上がりました。

桜庭統さんには、「これぞ王道RPG」といえるようなイメージに沿ったサウンドをつくっていただきました。また声優さんが演じてくれることで命が吹き込まれ、キャラクターの個性がより出て魅力が増していると思います。メインストーリー部分はフルボイスとなっています。


―――:開発していて苦労した点はありますか?

私個人としてネイティブのゲームを初めて手がけましたので、表現の自由さからくる「決め」の難しさですね。ブラウザゲームに比べて選択肢が多く、「こっちもいいし、あっちもいい」などと迷いました。自分が作りたいもののイメージをいかに明確に持つかが重要なんだと思いました。

あとはゲーム画面で情報をどこまで細かく出すのかの判断も難しかったです。ブラウザゲームだと丁寧にテキストで説明していましたが、ネイティブアプリでは直感で遊んでもらえるようになっています。ただ、自分でいざ作るとなると、何の説明なしでも遊んでもらえるのか、テキストをいれるべきではないかと迷いました。人にみてもらうと、画面がごちゃごちゃしているといわれました(笑)


―――:2Dキャラを3D化するのも大変だったんじゃないですか。

そうですね。2Dイラストの良さを活かしていかに3D化するかといった点も苦労しました。最初は顔がオリジナルと似ても似つかぬもので、改善を繰り返してよくなっていきました。とはいえ、なかなかうまくいかなかったのですが、社内の他プロジェクトの人からキャラクターのアウトラインに黒い線を入れると良いとアドバイスをもらい、実際にやったところ、3Dだけどアニメらしさのあるキャラクターに仕上げることができました。
 

―――:先ほどから社内の方からアドバイスが…というお話がでていますが、社内のQA以外にも他の方にみてもらっているのですか?

社内のレビュー会などでみてもらっていますが、それ以外には日常的に他の人に触ってもらい、反応を見たり、意見をもらったりしていました。開発チームだけで開発を進めて、最終的にクオリティの低いゲームが出来上がってしまい、どうにもならないという状況は好ましくありません。常にいろいろな人を巻き込むつもりでしたので、レビュー会も含めて有益なフィードバックが得られました。



■来春にはリアルタイムPvPや協力プレイを実装を

―――:次に運営に関してですが、こういう運営をしたいという考えはありますか?

これまでのタイトルの多くは、いかに拡張性を考慮した機能を初期に実装し、いかにアップデートしていくかという発想で開発されていることが多いと理解しているのですが、私たちの場合は、部分的な機能解放こそあるかと思いますが、初期から100%完成した状態で機能を実装しつつ、その機能をベースとして別の新しい機能を追加していきたいと考えています。

イメージとしては、遊園地でアトラクションがどんどん増えていく状態です。したがって運用方針もポイントの競わせ方を変えていく限定イベントベースのものではなく、基本機能として追加される新要素をしっかりと追加していきたいと考えています。例えば、リアルタイムPvPやチームバトルといった機能を追加していきたいと考えています。来年の春頃の導入を目指したいです。


―――:あと、ストーリーやボイスのあるゲームはアップデートが大変といいますが、そのあたりはいかがですか?

この点は、かなり準備ができています。ブラウザ版のアセットもありますし、半年先くらいまでのアップデートを見込んだシナリオとボイスが用意されていますので、きちんとアップデートは行っていきます。当然、サービスを開始したら用意していた要素を実装しつつ、新しくシナリオ追加とボイス収録を行っていかなければならないんですが(笑)

―――:最後にメッセージをいただけますか?

最近はアクション要素の新しさを追求したタイトルが多いですが、だれでも楽しめる上質な王道RPGを目指しています。古き良きRPGのゲームスキームを踏まえつつ、現代の技術をふんだんに盛り込みました。私と同世代である20~35歳の方が小学生や中学生の頃に遊んでいたRPGを思い出しつつ、新しいゲーム体験を楽しんでもらえると嬉しいですね。
 
(編集部 木村英彦)


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会社情報

会社名
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設立
2005年8月
代表者
李 仁
決算期
12月
上場区分
非上場
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