エムティーアイ、2014年9月期は大幅増益達成、期末配当も2円引き上げに　スマートフォン有料会員数は前期末比64万人増

エムティーアイ<9438>は、11月5日、2014年9月期の連結業績を発表、売上高309億8500万円（前々期比2.7％増）、営業利益25億5700万円（同2.2倍）、経常利益25億1900万円（同2.2倍）、当期純利益13億3700万円（同2.5倍）と増収増益を達成した。また、利益が予想を大きく上回ったことを受け、期末配当金については、従来予想の10円から12円へと引き上げている。
 
最大商戦期である3月に積極的なプロモーションを展開したことに加え、4月以降も全国主要都市に営業拠点を順次設置するなど携帯ショップへのサポート体制を構築。注力分野であるスマートフォン有料会員数は、2013年9月末対比で64万人増の540万人に拡大した。その半面、フィーチャーフォン有料会員数は、純減ペースが続き同82万人減の246万人となり、トータルでは同18万人減の786万人となっている。

そうした中で、売上高は他社コンテンツの販売促進を行うリアルアフィリエイト事業の拡大や、携帯キャリア系月額定額使い放題サービス向け売上高の拡大などにより、増収を確保。原価率の低い売上高の構成比が増えたことや、広告宣伝費の減少もあって、利益が大きく膨らんだ。なお、当期純利益は連結子会社マイトラックス株式の減損処理の実施や、そののれん代償却による特別損失を計上しているが、それも吸収しての大幅増益となっている。

なお、2015年9月期については、人気の高い分野の音楽、書籍・コミック、動画の一体サービスを提供することを目指すとしており、主力コンテンツ「music.jp」を書籍・コミックも利用できる「music.jp 音楽と本の店」（税抜で月額400円）へと2014年9月に刷新。今後は動画サービスも来年春に向けて追加する方針としている。そうした施策により、売上高325億円（前期比4.9％増）、営業利益30億5000万円（同19.3％増）、経常利益30億円（同19.1％増）、当期純利益16億円（同19.6％増）を見込んでいる。